浦和戦は3-1で勝利。
浦和サポーターの作るコレオが、実に鮮やかでした。
天皇杯・山形戦の反省点を踏まえて、「相手を見てサッカーをやる」ということができていた試合だったと思います。
例えば前半。
フロンターレが先制したことに加えて、優勝争いの重圧なのか、浦和は後ろからのビルドアップにいつもよりどこか余裕がなくなっていました。そんな最終ラインとGKのぎこちない動きを見て、大久保選手は自分の判断で前からボールを奪いにいきます。そこに憲剛選手と山本選手も連動。高い位置からプレッシングをかけにいきました。
こちらは中二日の試合でしたし、風間監督からも「前から積極的に奪いにいけ」という指示は出ていなかったとのこと。ただ「相手を見てサッカーをする」とはそういうこと。監督の指示に縛られるのではなく、ピッチ上でやっている選手がいけると思ったら、それを実行してしまえば良い。実際、風間監督はそういう柔軟性を選手に求めてますし、この判断は正解だったと思います。
もちろん、やや前がかりの陣形になったことで、アンカーの稲本選手の両脇のスペースを2シャドーに使われる局面があったことも事実ですが、憲剛選手と稲本選手が話し合って「前半はこれを続けよう」と意思統一したとのこと。高い位置から圧力をかけたことでミスを誘ってチャンスを掴むことができましたし、この試合の前半は「相手を見てサッカーをする」ということができていたと思います。
一方、後半は風間監督の指示により、山本選手と稲本選手のダブルボランチにし、ブロックを作って低く構えるカウンターに切り替えました。ボールを保持すれば、狭いところでつないでポゼッションからシュートまでいけるし、相手が前に出てくれば、前線のアタッカーを生かしてカウンターに切り替える戦い方もできる。面白いスタイルになりつつありますよね。
この浦和戦の後半も、カウンターも面白いようにハマリましたが、大久保選手が笑っちゃうぐらいフィニッシュを外してしまいました・笑。それでも最後の最後で決めちゃうあたりはさすがでしたな。
試合後、ヨシメーターは114Gになっておりました。
実は浦和戦の前、風間監督に「相手を見てサッカーをやること」について、少し突っ込んで聞いてみました。
新しい戦い方にトライしてそれがうまくいくと、そのパターンにこだわってしまいがちです。フロンターレで言えば、最近見せていた、CBがサイドに広がり、ボランチが降りてきてビルドアップする形がそれです。だがそれだけに捉われてしまうと、今度は対策を練ってきている相手を見て判断することができなくなってしまう現象につながりました。それが山形戦の苦戦だったと思います。
そういった現象に関して風間監督はどう考えているのかを聞いてみたかったのです。風間監督の答えはシンプルなものでした。
「なぜうまくいったのかを考えたときに、本当は選手自身のなかに理由があるのに、やり方とかパターンでうまくいった気になってしまうときがある」と指摘していました。つまり、「答えは選手自身の中にある」というわけです。
ただ「ひとつ何かを覚えると、そこに固執する時間もあるのは仕方ない」とも許容していました。「そこをいったり来たりしながら、本当の意味で自由な発想のプレーになることをチームは目指している。もちろん拠りどころは必要ですが、本当の拠りどころは彼ら自身、選手1人ひとりだと思ってる」と。
つまり、トライアンドエラーを繰り返しながらも、ピッチ上にいる選手個人の発想力や対応力を鍛えるチーム作り、と言ってもいいかもしれません。もちろん、このチーム作りはものすごく我慢が必要だと思うですが、風間監督はそれをやろうとしてますよね、確実に。試合中の風間監督があまり積極的に選手交替をしないのも、きっとこのへんの理由があるのかもしれません。システムや采配で改善しては、それによってもっと大事なものが見えにくくなってしまいかねないからです・・・って、さすがにそれは深読みし過ぎかな・笑。
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等々力取材〜サッカーは相手を見てやりましょう。
等々力での天皇杯4回戦。
相手はJ2のモンテディオ山形でした。
試合は大久保選手の2ゴールで2-0の勝利し、ベスト8に進出。ただ辛勝でしたね。チームとしての課題が多く出た内容となりました。
苦戦の要因のひとつは、ビルドアップに柔軟性を欠いたことにあったと思ってます。
最近のフロンターレは、CBが両サイドに広く開いて、ボランチが降りてくる形のビルドアップをしています。GKがボールを持つと、CBがサイドバックのような位置取りをしていくわけですが、山形の守備は、中のコースを切りながらサイドにボールを出させて、そこに人数をかけてボールを奪うという狙いでした。
相手がサイドに人数をかけているならば、それを逆手に取って中央から組み立てていくように機転を利かせればよかったのですが、この日のフロンターレは、愚直にも相手がサイドで構えている場所から組み立てていこうとしてしまいました。例えば右サイドに出た場合、小宮山選手と小林選手の2人だけでは、ボールサイドに人数をかけて守る相手の守備に窮屈になり、簡単にははがし切れません。これでは悪循環です。
風間監督は「こうしろ」とは言いません。パターンで当てはめてしまうと即効性がある反面、相手に対策されたら手詰まりになってしまうのを知っているからです。それは試合後の監督会見で「全てパターンをやってしまった。一人ひとりが相手を見てしっかり戦うという判断材料を、もっともっと自分の頭の中に作っていって欲しいと思います」と話していることからもわかると思います。「相手を見てサッカーをしろ」と言い続けているのは、そういう理由なのでしょう。
さらにこの試合は、ビルドアップの段階で「してはいけないボールの取られ方」をするミスも重なっていました。このサッカーは「ボールを失わない」という前提で選手間の距離をあれだけ広げてビルドアップをしているのですから、あんなに軽卒なパスミスしていては、正直、話になりません。
それでも失点をしなかったのは、正直、山形のゴール前のフィニッシュ精度が低かったからでしょう。もちろん、守備陣が身体を張ってシュートブロックしたことなどによるものでもあります。
とはいえ、山形のサッカーにも隙はありました。
最終ラインを高くしてコンパクトな陣形を保つ、ボールサイドに人数をかける。相馬コーチがいるからなのか、山形のこういったスタイルは、どこか相馬監督時代のフロンターレを思い出す守り方でしたね。そしてこのスタイルは、ハマると強いですが、弱みもあるわけで、人数をかけたプレッシャーをかいくぐれば、一気にチャンスになるわけです。
フロンターレの先制点は、相手の高い最終ラインにできている広大な裏のスペースを突いたものでした。矢島選手のポストプレーを受けたレナトが大久保選手にスルーパス。走り込んだ大久保選手が、GKを交わして冷静に流し込みました。相手の一瞬の隙を見逃さずに仕留められるストライカーがいるのは、フロンターレの強みですな。
後半途中からは憲剛選手が入ったことで中盤でのパスワークが円滑になりました。高い位置からのボール奪取で大久保選手の追加点をお膳立て。さすがの仕事ぶりでした。
負けたら終わりのトーナメントですから、J2の相手にしっかりと勝ち切ったことはよしとすべきですが、それでも多く選手から試合内容に関する反省点が述べられていたのは、よい傾向かと思います。「まだ試合があるので、そこは挽回できるチャンスでもあると思う」と井川選手。この試合ではビルドアップが思うように前に進まない状況に、最終ラインから自ら持ち運んで攻め上がったりと、必死にアクセントをつけようとしていました。彼のトライする姿勢は買いたいと思いますが、残念ながら、ボールの取られ方が悪すぎましたし、チームメートからも「上がり過ぎだ」と言われたそうです・笑。
次はさいスタでの浦和戦。ナビスコでは悔しい思いをした相手と場所・・・楽しみです。
フットボールチャンネルに川崎フロンターレのプロモーション部の天野春果部長の独占インタビューを掲載してもらってます。奈良クラブと提携を結んだいきさつや、狙いについていろいろ語ってもらってます。
奈良クラブとも電光石火で提携。仕掛け人に聞く、川崎フロンターレはなぜピッチ外でも熱狂を生み出しているのか?
よろしくどうぞ。
詳しく知りたい方はこの本をどうぞ。
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大久保嘉人選手にあの選手のことを聞きました。
フットボールチャンネルで、先日の「川崎の車窓から」の原稿を掲載させてもらいました。当日のイベントレポートです。
“川崎の車窓から”。またも行われたフロンターレの珍イベントに鉄ちゃんが熱狂!
そして今日は麻生に。
とある原稿企画で新井章太選手にインタビュー取材でした。今年、フロンターレに加入したGKです。キャリアとしては2年間、ヴェルディに所属していて、今年でプロ3年目です。しかし、いまだに公式戦出場はありません。ゴールキーパーというポジションのつらいところですね。
ただ彼は、試合に出ていなくても、ピッチ外で愛されキャラです。チームの中でも相当いじられているらしく、チームメートも「困ったらショータに振ればいい」という暗黙の了解ができているとのこと。その空気は取材中にも伝わっていて、「なんでショータが取材受けてるの?」、「おかしいでしょ!」と、まわりの選手からツッコまれていて面白かったです。インタビューというよりは、雑談のような感じで、ざっくばらんにたくさん話を聞かせてもらいました。
ちなみに新井選手は、今をときめく(?)大久保嘉人選手とめっちゃ仲がいいんですよ。同僚曰く、「ショータは嘉人さんのマネージャー」とのことで、二日前も一緒に温泉に行ったそうです。
なので、大久保選手に「新井くんの取材で・・・」と切り出して新井選手のことを聞き出そうとしたら、「・・・・えっ、マジっすか。どうしたんすか。なんでショータなんすかー」と、本気でウケてました・笑。
大久保選手だけが知っている新井選手の魅力についてきいたら、「魅力?ないっすね」と即答・笑。さらに食い下がると「魅力は・・・あのbB(愛車)です!」とのこと・・・えっ、そっちすっか。新井選手・・・愛されてますねー。
・・・・大久保選手も新井選手について語ったのは、初めてだろうな・笑。... 記事を読む
等々力取材〜電車がやってきた話。
凄かったですね、「川崎の車窓から」。
久しぶりにフロンターレの”本気”を見ました。まぁ、「久しぶり」と言っても、闘Aまんがまつりが7月だから、賞味4ヶ月ぶりぶりぐらいなんですけどね・笑。イベントについてはフットボールチャンネルに原稿を書かせてもらったので、そのうち掲載されると思います。
旧検測車デヤ7200・・・僕もビシッと撮ったりましたよ。
この人だかり・・・いかに人気あったのか、伝わると思います。
コラボグッズも大人気でしたね。僕は「記念入場券かキーホルダーが欲しいなぁ」などとぼんやり企ててましたが、あっという間に売り切れたみたいで、まるで買えませんでした。
キックオフ2時間前の時点でほぼ完売ばかり。
試合は清水に勝利。
(試合中に「113G」まで上がったヨシメーター)
憲剛選手、稲本選手、ジェシの3人が負傷欠場で、それ以外でも選手の入れ替えもあったので、ふたを開けてみるまで不安でしたが、総じて良い内容での勝ちでした。
特に中盤と後ろでのボールの動かし方が良かったと思います、
例えば中盤で相手からのプレッシャーを受ける場面でも、フロンターレの選手は、スッと一歩だけ動いて相手を外して、前を向いてボールをさばく。これは風間監督の指導の賜物ですよね。
特に大島選手やノボリはこのへんの技術を体得しているので、そこで起点を作ってスイスイと運べていました。清水の選手が、こちらのプレスに背負うような態勢でボールをさばこうとしていただけに、より対照的だったと思います。井川選手の持ち運びや、中澤選手からのフィードなど、ビルドアップも効果的でした。相手に押し込まれた展開でも、奪った後はこのぐらいは余裕を持ってボールを展開していけるのが目標ですな。
それにしても、試合前だけではなく試合後もトロッコ列車を登場させるとは・・・さすがですわ。... 記事を読む
カシマスタジアム取材。
カシマスタジアムでの試合って、いつも天気がよくないイメージがあったんですが、この日はピーカンでした。
試合は1-4で敗戦。完敗ですね。
0-4になってからは、かなり冷静に試合を見ていたのですが、「うまい守り方をするな」と思って見ていました。鹿島はフロンターレの攻撃陣を研究し尽くしていました。
試合後、トニーニョ・セレーゾ監督が会見でその対策を詳細に明かしていました。
http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00163627.html
外国人監督はあまり戦術的なことは明かしたがらない傾向があるので、ここまで詳しく説明するのは、ある意味で、凄いと思います・笑。
とはいえ「鹿島が対策を練ってきたから負けました」というほど単純な試合ではなかったとも思ってます。相手が中央の大久保選手と左サイドのレナトを重点的にケアしてくるならば、フロンターレとすれば右サイドの小林選手が生きやすくなる展開とも言えるわけで、実際、前半の立ち上がりは相手のそういう警戒を上回って決定機を作っていたわけです。
6分には、山本選手のスルーパスにダイアゴナルランで抜け出した小林選手が決定的なチャンス(この1対1は、曽ヶ端選手の飛び出しで防がれる)。30分にも、中央で粘った憲剛選手の絶妙なスルーパスに小林選手が中田浩二選手の背後を突いて素晴らしい抜け出しをしています。
ほれぼれするような一発だったのですが、なんとこれが無情にもオフサイド。
・・・「いや、そんなはずは?」と思い、家に帰って録画を見直してみると、オフサイドを判定した副審は、最後尾に戻っていた5番の青木選手ではなく、6番の中田浩二選手にオフサイドラインを合わせていたようなジャッジの仕方をしているんですよね・・・そりゃねーぜ。
だからこそ、「立ち上がりの決めるべきチャンスで決めておかないと・・」と使い古された言葉を言わなくてはならないのですが、ただ立ち上がりに主導権を取られても慌てずに盛り返せる鹿島の試合運びも巧かったと思います。
例えば、GKの曽ヶ端選手。
前半の立ち上がり、フロンターレが立て続けに決定機を作る時間帯が続くと、ゴールキーパーの彼はすぐにはプレーを始めようとせず、少し間を取りながら、ゲームのテンポを落とすような再開の仕方をしていました。一回呼吸を整えることで、動揺している味方を落ち着かせているのと同時に、フロンターレの選手達の攻め気も少しだけ削いでいるんですよね。さすが400試合出ているGKです。こういう何気ないプレーがうまいんですよね。
ボールを持ったときも、鹿島はやるべきことを徹底してましたね。ノボリがいる左サイドに目がけてロングボールを蹴っていき、そこで起点が作れなくても、チーム全体を少しでも間延びさせる。これを徹底されることで選手間の距離を徐々に広げさせられましたし、そうなるとボールを保持してからもテンポが出ず、良い距離感でのボール運びができせん。アンカーの稲本選手の両脇のスペースも的確に突いてきました。
そして相手のミスを見逃さない。
ご存知のように、失点は田中裕介選手の判断と技術のミスから起きました。それで1-0のままでハーフタイムを迎えたかったですが、前半終了間際にもジュニーニョの絶妙なクロスから大迫選手が合わせて追加点。悪くない前半だったはずが、後半に向けては2点のビハインドを追いかけ無くては行けない展開になってしまいました。これは厳しいです。
その意味で、後半はこちらが攻撃に出ざるをえなくなったところをうまく畳まれた感じですね。あれよあれよと、4失点。これだけのスコアならば、完敗としか言えません。
カシマスタジアムは、かなり高いところに記者席が設置されています。0-4になってからは、ピッチだけではなく、スタジアム全体の雰囲気も含めてなんとなく視界に入れて観戦していたのですが、スタジアムを俯瞰して試合を観ていると、なんか幻想的な感じを受けるんですよね。
うまく言えないですけど、スタジアムで試合しているサッカーの様子って、UFOに乗っている宇宙人が空から見たら、「これは地球人の何かの儀式か?」って思うんじゃなかろうか。この感覚は、うまく説明できないですけど、そんなことを思ったわけです。
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試合後、「ヒロキ!」と叫んで川崎のバスに近寄ってきた選手が…ジュニーニョでした。伊藤選手とめっちゃしゃべってました。しかも、たぶん日本語で。2点目と3点目のCKにつながるクロス、素晴らしい精度でした。
今週はナビスコ決勝があるので、少し期間が空きますね。次の試合は来週、清水戦です。
フットボールチャンネルで、鉄道フェスタの紹介記事を書いてます。ガッツリのレポートではなく、ニュース記事的な感じですので、そのつもりで読んでください。
「ついに電車を呼んでしまった!? 川崎フロンターレの鉄道フェスタ(前編)」
「ついに電車を呼んでしまった!? 川崎フロンターレの鉄道フェスタ(後編)」
フロンターレのプロモーション戦略はこの本でどうぞ。
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残り5試合。大久保嘉人選手が心がけていること。
大久保嘉人選手の話題でも。
実は大久保選手、今季は出場停止がありません。
現在の警告数は3枚。累積4枚で出場停止ですから、いわゆる「リーチ」のかかっている状態ではあるのですが、その状態がずっと続いています。もしかしたら10試合ぐらいは続いているかもしれません。以前、「今までならシーズン終盤には2周(2回目の出場停止)していた」と言ってましたから、驚くべき少なさです。
現在リーグ得点王。本人にもより多くゴールを決めるため、1試合でも出場停止になるわけにはいかないという思いがあるようです。実際、リーチになってからの大久保選手は「絶対にカードをもらわない。そして点を取る」と公言してますし、多少理不尽とも言える判定が下されても、かつてのように主審に食って掛かるような姿は見せなくなっています。
例えばアウェイ・セレッソ戦でのロスタイム、いったん認めかけられたように見えた決勝弾が、直後にオフサイドとして取り消された判定になりました。それでも執拗には抗議しませんでした。「カードをもらいたくなかったから、あまり抗議しなかった」と話していたほどです。
ただ前節磐田戦のロスタイムでの決勝ゴール後は焦りましたね。
というのもあの場面、セットプレーでゴール前がごちゃごちゃしていたので、記者席からは正直、誰が決めたのかわからなかったんですよ。でもどうやら決めたのは大久保選手っぽい雰囲気です。そしてGゾーンで選手がもみくちゃになりながら歓喜の輪を作っていた後、再開のキックオフに戻っていく選手の輪に向けて、主審がイエローカードを出す準備をしていたんです。
・ ・・・!!!!!
それを見た僕は、記者席で思わず「マジかー」と言ってしまいました。決めたのが大久保選手なら、カードが出されるのもおそらく彼に向けてでしょう。「まさか4枚目が、異議ではなくて喜びすぎて警告をもらうパターンとは・・・」と頭を抱えましたが、カードが出されたのは大久保選手ではなく、ジェシでした。
どうやら決めた大久保選手ではなく、ジェシが喜びすぎたあまり柵超えをしてしまった模様でした・笑。大久保選手ではなくてホッとした次第です(これでジェシも3枚目なので、それはそれで複雑ですが)。
今週の練習後、大久保選手に「磐田戦でゴール決めた後、喜びすぎてカード出たかと思いましたよ。実際に出たのはジェシだったけど・・」と伝えたら、「えっ?ジェシ、もらったの?」と味方がもらっていたことを知らなかった模様でした。
ジェシが柵を超えて喜んでしまい警告が出たことを話すと、「あそこのほうまで行くのは、俺は最近止めているんよ。どこまで行っていいのかわからないので」と笑っていました。
どうやら、警告をもらわないように、ゴールを決めてから喜びに走っていく場所も意識している模様です。もちろん、ガイドラインはあるんでしょうけど、エリアのどこまでいって喜ぶのはOKで、ここまでは警告かどうかって言うのは、そのときの主審の裁量にもよる部分があるんでしょうね。
だからサポーターのみなさんは、ゴールを決めた大久保選手があまり応援エリアの近くまで来て喜んでくれなかったとしても、我慢してください・笑。
全てはフロンターレの勝利と自身の得点王のため。
明日はアウェイでの鹿島戦です。
残り5試合、大久保選手は警告をもらわずに乗り切れるか。注目です。... 記事を読む
久しぶりの等々力劇場。
今さらながら等々力での磐田戦。
試合は2-1での逆転勝ち。最後の最後でヨシ・メーターが上がりましたね。
ヴェルディ戦同様、システムは[4-1-4-1]とも[4-3-3]とも言える陣形です。正確には[4-1-4-1]だそうです。前日練習では大久保選手がトップに入り、2シャドーで森谷選手と山本選手を組ませる形も試していましたが、練習途中で離脱した森谷選手が欠場。試合では矢島選手がトップに入って、大久保選手と山本選手がツーシャドーに入る形でスタートしました。
この形だと中盤の3人、具体的にはアンカーの稲本選手と2シャドーの山本選手と大久保選手の関係性が肝になると思うのですが、そこは山本選手がうまくバランスを取っていました。攻撃のときは、アンカーの稲本選手の前に居ながらも、大久保選手はなるべくトップ下に張らせるようにして、縦に3人が並ぶような関係を作って、守備のときは、持ち前の運動量を生かして中盤を幅広くカバー。このへんの気の利かせ方はさすがでしたね。
ビルドアップの際に、稲本選手がセンターバックの一角に入ってボールを受けて、変則的な3バックのような形で組みたてていく形を始めたことで、ゴールキックから後ろがつないでいく意識もまた出てきました。特にこの日のジェシの縦パスは素晴らしかったですね。小林選手にクサビをビシビシ付けていましたし、前半、矢島選手の決定機になった反転シュートも持ち運んだジェシの縦パスによるものでした。風間監督のサッカーにおいて、後ろからのボールの動かし方がうまくなることは必須ですから、今後に期待したいと思います。
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09年の退任後、関塚監督が等々力で初めての指揮をするということも注目点の一つでした。その試合で久しぶりの等々力劇場が起こるのですから、なんとも皮肉なものです。
試合後、伊藤宏樹選手に「相手のベンチは気になりました?」と聞いてみました。「そこは試合中なんでね」と気にしていない口ぶりでしたが、「あっ、もう(ミックスゾーン)通りました?」と、やっぱり気にしていました・笑。お話したかったようですが、残念ながら、すでにチームバスに入ってしまっていたことを伝えると、残念そうにしてました。
憲剛選手にも同じことを聞いてみました。
この日はベンチスタートだったこともあり、自分がベンチに座っている間は、反対外のベンチの様子が少しだけ気になっていたそうです・笑。もちろんピッチに入ってからは、ゲームだけに集中していたとのことでした。そりゃそうですな。
それにしても柏の谷口選手、ヴェルディの森選手、磐田の関塚監督、週末には鹿島のジュニーニョと、続きますね・・・と言っていたら、来月の天皇杯では、相馬前監督がコーチを務めているモンテディオ山形と等々力で対戦することが決定したというね・・・何か意味が込められているのでしょうか・笑。
まぁ、人生は前に向かって進んでいくしかないですから。
・・・ジェシの名言をパクってみました。
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ジェシが教えてくれたもの。
なかなかブログを更新できずにすみません。
ナビスコカップ・浦和戦の敗戦と、天皇杯ヴェルディ戦の勝利。
サッカーの内容うんぬんの語りどころもありますが、この2試合に関していうと、やはり大きなショックと、そこからの立ち直りという意味合いの強かった2試合だったと思います。
昨日のヴェルディ戦の試合後、「浦和戦の敗戦から気持ちをどう切り替えてプレーしたのか」をどうしても聞いてみたい選手がいました。
ジェシです。
先週の浦和戦、試合終了の笛がなってから、しばらくピッチに倒れ込んでいたジェシ。両チームの選手が皆整列しても、ひとりうずくまっていました。おそらく泣いていたのだと思います。
彼がどんな思いでこのナビスコカップに懸けていたのか。あえて書きませんが、サポーターならば、痛いほどわかっていたと思います。だから正直、「思う存分泣かせてあげなよ」と思いましたけど、結局、矢島選手が歩み寄っていき、ジェシを抱き起こしていました。
あの光景からわずか4日。
そんな彼が、どうやって気持ちの整理をつけてこの天皇杯に臨んでいたのか。浦和戦の直後ではなく、できれば少し期間が空いて気持ちの整理がついたであろうタイミングで聞きたかったのです。
試合後、こちらからのそんな質問に対して、「難しい心理状態でした。自分の中でどのようにモチベーションをあげて臨むのか。そこを考えながらのゲームでもありました」とジェシは気持ちを正直に明かしてくれました。そして浦和戦のことにも自ら触れて、「あれは考えてもいない結果でしたし、サポーターには謝らないといけない気持ちで一杯なんだ」とも話していました。
最後にこう締めてくれました。
「残念な気持ちであることは変わりないが、過ぎたことは変えられない。人生は前に向かって進んでいくしかないから」
人間が倒れた後にすることは、そのまま倒れこんだままでいるか、立ち上がって歩き出すかのどちらかです。ジェシは立ち上がって、前を向いて歩き始めているんだな、と。そう思うとなんか熱いものを感じましたよ。
人間、生きて行く上ではいろんなことを乗り越えていかねばなりません。
サッカーも、人生も同じです。
本当に、サッカーはいろんなことを教えてくれますね。... 記事を読む