濃密な週末を過ごしておりました。


土曜日は静岡でJリーグ取材、
日曜日は名古屋で将棋タイトル戦取材と、
濃密な週末を過ごしておりました。

よもや2日連続で勝負の恐ろしさに
立ち合うことになるとは。。。。

ジュビロ磐田対川崎フロンターレ戦では
2-1でゲームをクローズしようとしていた
アディショナルタイム。

バックパスを蹴り出そうとした
チョン・ソンリョンがまさかの転倒。
信じられない形で失点し、
4試合ぶりの勝利を逃しました。

しばし、何が起きたのか分からず、
記者席で呆然とするしかありませんでした。

なおヤマハスタジアムの記者席は、
フロンターレベンチが目の前でした。

同点ゴールの瞬間、鬼木監督は
地面に手をついてガックリと崩れ落ちていました。

鬼木監督があれほど全身で打ちひしがれている姿を、
僕は見た記憶がありません。

Jリーグで7度のタイトルを獲得している名将が、
この展開でも勝ち切れない。

試合後のミックスゾーンも雰囲気が重かったですね。
なんとも複雑な気分になりました。

翌日、名古屋に移動して
将棋の王位戦第一局の取材に。

後手番の渡辺明九段の作戦が奏功し、
藤井聡太王位が千日手を選択。これにより
先手番を渡辺明九段に変更となり、
まさかの指し直しの展開に。

そして渡辺九段が勝勢に。

控え室にいた報道陣は
終局が近づくと対局場の前に呼ばれて
待機します。対局が終わったら対局室に
入って取材が始まるからです。

AIの評価値では渡辺九段の99パーセントと
なりました。藤井玉の詰みが生まれたのです。

ところが。
待っている間に渡辺九段が詰みを逃し、
藤井聡太王位が大逆転する展開に。
報道陣も「えっ??」と動揺し、
そのまま藤井聡太が勝ち切りました。

最後まで本当にわかりません。
そんな勝負の怖さを目の当たりにした二日間でした。

磐田戦のレビューは本日の朝に公開しました。
ソンリョンにあのプレーを質問するのは
心苦しかったですが、聞かねばなりません。
そして今のチームを見ていて
気になることも書いておきました。

■「僕が中に入って際くんが高い位置をとる。そして自分がニアゾーンに走っていくのは言われました」(遠野大弥)、「感覚はすごく良くて、当たった時もイメージ通りだったんですけど、ちょっと狙いすぎた」(小林悠)。サイドから揺さぶり続けた前半。攻撃の狙いとは?

■「ボールが回転していたので難しかったですが、何とか先に触れることができた。しっかりとシュートを当てることができたと思います」(ジャーメイン良)。失点場面で、なぜ金子翔太がフリーだったのか。

■「前半の最後のほうは徐々に空いてくるスペースを見つけ出せたと思いますが、ただ迫力という意味ではまだまだ足りませんでした」(鬼木監督)、「相手が引いてブロックを組む中で、アイディアを見せれば良かった」(大南拓磨)。リードされてからも持たされ続けたボール。打開策を見出せなかった前半の背景とは?

■「トラップが大きくなったと思ったけど、GKが前に出て来なかったので、落ち着いて決められました」(遠野大弥)、「前への関わりがなかった感じがしたので、そこをうまく中継役でやったらいいなと思いました」(橘田健人)。親友の今季初ゴールを生んだ、橘田健人の観察眼とは?

■「今日はしっかり奪ったボールをペイ(ペイショット)に当てて、サポートしてという時間をつくる局面もあったので」(ジャーメイン良)、「相手(の2トップは)は縦関係になる。(前半は)そこで2対2で難しい立ち位置だった」(大南拓磨)。手を焼いていた2トップの怖さを消した後半。大南拓馬が振り返った守備修正策とは?

■「いいところで受けたので。相手はたくさんいたんですけど、とりあえず振ってみたらいいところに行きました」(橘田健人)。苦しみ続けたチームを蘇らせるはずだった橘田健人のゴラッソ。それを生んだある選手の存在。

■「(失点場面は)その前の場面で自分が相手にボールをこぼしてしまったことがきっかけだった。そこで自分が勝っていれば失点につながらなかったと思う」(橘田健人)、「ピンポイントでフォーカスするよりも、その前でどういう現象が起きていたのか」(大南拓磨)、「攣っている状態で限界だったんですけど、ラストで仕掛けた中で、相手のミスでラッキーなところがありましたけど、最後は縦に勝負したから」(ジャーメイン良)。その場に崩れ落ちた指揮官。劇的同点弾は、なぜ起きてしまったのか。

■「勝つためにまとまるのはアマチュア。勝つことでまとまるのがプロ。そして試合後の選手たちに向けて飛んだブーイングに思うこと。

「一番近くて遠いもの」 (リーグ第22節・ジュビロ磐田戦:2-2)

全部で約10000文字です。よろしくどうぞ。

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