6月こそ逆襲を。


オッス、いしかわごうだ。

先週末は等々力取材。
名古屋グランパス戦は2-1で勝ちました。


勝ったぞーー!!

本当に嬉しい勝利でした。苦しい試合でしたからね。
でも勝ち切りました。それが本当に嬉しいです。
特に感じたのは家長昭博、バフェティンビ・ゴミス、
そしてチョン・ソンリョンとベテランの3人です。
チームの骨格を支えるようなベテランが
プレーと背中でチームを引っ張り、
出ている選手全員が粘り強く、
体を張って守り続けていました。

キャプテンの脇坂泰斗は、
要所要所で声が出ていたと振り返ります。

「今日の試合前、ハーフタイム、試合中もいろんな選手が
声を切らさずに意見を言っていたし、聞くことでチームの
意見を統一できた。どれだけみんながチームの勝利のために考えているのか。
その証拠だと思う。それが今日はいつもより多かった」

スタメンの山内日向汰は良かったですね。

等々力をどよめかせた股抜きヒール、白米何杯でもいけます。

山内日向汰はチームの攻撃に変化を与えてくれてましたね。
彼のこの試合にかける思いが伝わりました(詳しくはレビューで)。

通常、左ウイングのポジションにいるのはマルシーニョです。
彼のスピードはチームの攻撃に深さを与えてくれます。ただ
山内日向汰はスピードではなくリズムで相手を抜くタイプです。

背後を突く動きは多くなかったですが、山内日向汰が足元で仕掛けて
コーナーキックを獲得するなど、良い流れが続きました。

同時に、じゃあ、誰が背後のスペースを狙うのか。

そういう問題も攻撃ではありました。

実はこの試合のバフェティンビ・ゴミスは
あまり前線に張りませんでした。どちらかといえば、
中盤に降りてポストワークをしていたんですね。
家長昭博も背後にスプリントするタイプではありません。

だから背後を狙ったのは遠野大弥でした。
ゴミスが中盤に落ちてポストワークすることで
相手のセンターバックを食いつかせるので、
遠野が縦の入れ替わりで飛び出すんですね。

「相手のセンターバックがバフェを意識している。
そこで引いた時に裏に走る。そこは鬼さんから言われてました」

試合後の遠野大弥はそう説明してくれました。

例えば27分、バフェティンビ・ゴミスが中盤に降りてポストプレー。
そこで入れ替わるように縦に抜け出す遠野大弥。
GKランゲラックにキャッチされたものの、
こうした縦の入れ替わりはこれまでにあまりない
スペースの狙い方でした。この攻撃はよく設定されてましたね。

後半にはなると、ゴミスはあまり中盤に降りず、
背後を狙う動きを多くしていました。

2度のオフサイドは残念でしたが、言い換えると背後を
鋭く狙っていたからこそ生まれた幻のゴールです。
試合中のゴミスは笑顔が増えていたのが印象的で
楽しそうでなによりです。

一つ勝てば流れは変わると思いますし、6月こそ逆襲と行きたいところです。

名古屋戦のレビューはたっぷり書きました。
4試合ぶりの勝ちレビューだぜ。

ラインナップはこちらです。

■「ここは守るべきところという集中力は、
チーム全体として、ここ最近の中では一番あったと思います」(大南拓磨)、
「今日は勝つためにみんなが一つになったと思います。
身体を投げ出すところはみんなで投げ出した」(チョン・ソンリョン)。
先制点から追加点が生まれるまでの我慢の12分間。
チームはいかにして耐えたのか。

■「ケネ(三國ケネディエブス)とは(福岡時代に)一緒にやっていたんですけど、ああいうミスが起こるので」(遠野大弥)、
「相手のミスもありましたけど、
そこで2点目を取れたのは良かったと思います」(脇坂泰斗)。
思わぬ形で転がってきた2点目。
しかし守備の狙いでもあった三國ケネディエブスの足元。

■「欲しいタイミングでボールが来て、ターンできなくても
一回入れてくれることで相手が絞って外が空いてくる。
そういう次の次とか、次に生きるパスを出してくれる」(脇坂泰斗)。
アンカー・瀬古樹による配球が生み出した推進力。
そして何気ないパス交換による中盤の出し入れがもたらす効果とは?

■再び巡ってきたチャンスをものにした山内日向汰。違いを生み出した新人が、
チームの攻め筋にもたらした変化とは?

■「失点は僕のところなので反省材料。
もっと集中力を研ぎ澄ませる必要がある」(大南拓磨)。
勝ち切った中で口にした守備陣の反省。150試合を達成した大南拓磨が感じたこと。

■「自分ができることをやるだけ」(家長昭博)。
土砂降りでヘディングゴールを決めた家長昭博といえば思い出す試合。
7年前と変わったことと変わらないこと。

■「みんなの頑張りというか、それが報われて良かったなと思いましたし、
ここから積み重ねていくことが大事だと思うので」(脇坂泰斗)。
僕の胸をざわつかせた脇坂泰斗の涙。その物語の意味を考える。

全部で約11000文字。たっぷりボリュームですので、
勝利の記念にぜひどうぞ。

「雨と涙と物語と。」 (リーグ第17節・名古屋グランパス戦:2-1)

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