高井幸大の代表デビューと、ルヴァンカップの先勝。


昨日は大勝した日本代表で高井幸大がデビューを飾り、
一昨日はフロンターレがルヴァンカップで勝利と
ゴキゲンな日が続いている人も多いのではないでしょうか。

高井幸大、20歳の誕生日翌日に日本代表デビューとなりました。

ベンチスタートでしたが、後半早々に3-0となったので、
この展開ならばチャンスがあるんじゃないかと期待したら、
田中碧と一緒に呼ばれました。

「いつもヘラヘラしてる」とチームメートから言われることで
お馴染みですが・笑、タッチラインに立っている時は
さすがに真顔だなーと思ったけど、ピッチに入る寸前には
やっぱり少し笑ってました。出た、高井スマイル。
あれは、ウォーズマンスマイル的なやつなんだろうな・笑。

田中碧と守田英正のダブルボランチ、
センターバックの中央に谷口彰悟という、
懐かしいトライアングルを形成し。その谷口の隣に高井幸大が
並んでいる光景を日本代表で見れるとは。
なんか不思議な気分でしたね。

ちなみに去年が高卒1年目だった高井幸大は、
谷口彰悟が海外移籍していなかったら、
フロンターレでの出場機会もあまり得られなかったでしょう。

そういう意味では、クラブでの谷口彰悟と高井幸大は
すれ違ったわけだけど、別の場所でお互いに成長して、
日本代表の最終ラインを組んだという巡り合わせは
なかなか感慨深いものもありました。

高井幸大はきっとここから駆け上がっていくんだろうなーと
そんな未来を感じさせる代表デビューでした。

昨日の代表戦ですっかり
古い話題になってしましたが、
ルヴァンカップ準々決勝の第1戦で
フロンターレは1-0で先勝しました。

ホームで1-0の勝利は最低限の結果だと思います。

GKに山口瑠伊、センターバックにセサル・アイダル、
そしてボランチに河原創と、移籍してきた3人が
初スタメンを飾っています。

彼らのパフォーマンスは上々の出来で、
チームにはとって収穫だったと言えます。

個人的には河原創とボランチを組んでいた
山本悠樹がさすがという感想でした。

試合が始まると、甲府の守備陣形は
想定していた5-4-1ではなく
5-3-2システムでした。それを見極めて、
素早く立ち位置を変えた選手が山本です。

相手の2トップからのプレスは、センターバックコンビと
河原創の3人で数的優位を作って回避。

じゃあ、もう1人のボランチである山本悠樹はどうしたのかというと、
彼は中盤の底ではなく、あえて一列高い位置を
取り始めていたんです。

つまり、この試合はスタートは4-2-3-1システムでしたが、
相手を見て山本悠樹が立ち位置を変えて、
アンカーが河原創、インサイドハーフが山本悠樹と脇坂泰斗という
4-3-3システムになっていたというわけです。

前半、左サイドバックの佐々木旭が何度もフリーで
敵陣にボールを運んでいたと思います。

5-3-2システムの甲府からすると、
佐々木旭のところは3ボランチの右になった三沢直人が
スライドして出ていくはずです。

ただ山本悠樹がボランチではなく、
高い位置を取ってきたことで背後が気になって
三沢直人は出ていくのが遅れていました。
そうやって相手を立ち位置で困らせていたのですね。

ちなみに遠野大弥の先制点の起点は
山本悠樹でした。ほとんどフリーの状態で
背後のエリソンにに浮き球パスを出したのですが、
なぜ山本悠樹がフリーだったのかというと、
佐々木旭に対して三沢直人がたまらず出て行ったので
そこでフリーになれたと言うわけです。

この辺の駆け引きは、レビューでも詳しく書きましたが、
見直すと面白いと思いますよ。

ちなみに取り消されたもののの、
後半11分に生まれたエリソンの幻のゴールも
パスを出したのは山本悠樹です。

山本悠樹はエリソンの動き出しをよく見ていますよね。
シーズン序盤もそうでしたが、山本悠樹がピッチにいる時に
エリソンのゴールがよく生まれていたのは
実は無関係でもないと思います。

彼は守備のハードワークの部分で
課題が見えてしまうので現状では
出場機会が限られてますが、
戦術眼と技術があります。
中盤のポジション争いに
顔を出して欲しいと思います。

試合は1-0で勝ったものの、
次はアウェイです。

正直いうと、なぜ試合終盤は追加点を積極的に奪おうとせず、
1-0で終わらせることを良しとした試合運びになったのかは、
個人的には不満でした。そこに関する選手の見解も
聞いております。

ラインナップはこちらです。

■「こちらがダブルボランチにすると(相手の)ボランチが(前に)出やすくて圧力かけやすい。
それだったら、自分が前に出て引っ張ったほうが(ボールが)進めるかな」(山本悠樹)。
変化を加えてきた甲府の5-3-2システム。
そこで素早く4-3-3システムに変えてチームを前進させた、山本悠樹の戦術眼と駆け引きとは?

■「押し込んではいたけれど、相手が嫌がるとろにボールを持っていけなかった」(脇坂泰斗)、
「シンくん(車屋紳太郎)から自分のところは使えていた。
でも、そこから先ですね。相手は5枚で構えていた。
ダイヤくんにも(マークが)付かれてていたし、エリソンも掴まえられていた」(佐々木旭)。
ボールは保持しながらも、なぜ5-3の守備ブロック攻略に攻めあぐねたのか。

■「難しかったので、思い切って叩きつけました。
外してもいいなと。脱力感で打てました(笑)」(遠野大弥)、
「2、3枚が食いついてきたし、見えていないところからも来ている感覚があった。
トラップするのは危険かな」(脇坂泰斗)。咄嗟に判断を変えた脇坂泰斗のアシストと、
あれを振り抜ける遠野大弥の思い切りの良さ。
そして先制点の起点となった山本悠樹が、中盤でうまく浮いていた理由とは?

■「自分の判断ミスです」(脇坂泰斗)。掴み損ねた追加点。
いくつかの決定機をなぜ決められなかったのか。

■「自分としては取りに行きたかったが、チームとしては無理せずに、でした」(山田新)、
「ホームなのでもう1点、2点欲しかったけど、失点していたら1-1になってしまう」(佐々木旭)。
なぜリスクを負ってでも追加点を奪いにいかなかったのか。選手が口にしたジレンマとは?

全部で約8000文字です。
勝ちレビューとなっておりますし、
第2戦に繋がる勝利でした。ぜひ読んでみてください。

「TRUST ME」 (ルヴァンカップ準々決勝1stレグ・ヴァンフォーレ甲府戦:1-0)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です