等々力での金曜日・サガン鳥栖戦。
有野課長が始球式をしてくれました。
試合は3-2での劇的な勝利。
等々力劇場でしたねー。
ただ劇的すぎて、疲れましたわ・笑。
劇的には勝ったものの、手放しで
喜べるかというと悩ましいところで、
どちらかといえば、課題が多く散見されるゲームでした。
前半は、橘田健人の左サイドバック起用の狙いが当たり、
立ち上がりに幸先よく先制。
理想的とも言える形でリードを奪いました。
ならば、そこからはさらに圧力をかけて追加点を奪いにいく。
そういう試合運びを見せていくのかと思いきや、
チームのギアが上がりません。
もちろん、脇坂泰斗のヘディングゴールがVARで
かなり時間をかけた末にオフサイドになるなど、
追加点が取り消されてしまう不運があったという
エクスキューズはあります。ただそれ以外で前半の決定機は
多くありませんでしたし、
いい形での攻撃もありませんでした。
中盤でリズムが作れなかった原因はなんだったのか。
?試合後の脇坂泰斗に尋ねてみました。
3-1-4-2型の鳥栖は、中盤が逆三角形型なので、
フロンターレの三角形型とはマッチアップが多くなります。
そこを、いかにずらそうとしていたのか。
「僚太くんと話して、僚太くんが左前(インサイドハーフ)に出て、
僕が右に流れた。その時に誰が来るのか。
それは見ながら、やっていました。ただ、それ以前のところで
ボールが落ち着かないところが多少ありました。
うまくサイドバックをはまりどころをしないように
距離感を縮めながらやって、ダイヤ(遠野大弥)は
ウイングタイプではないので中に入れて。外め(のポジション)に
ケントをとってもらって、僚太くんが脇に降りる。
やりながら、どれがいいんだろうと決まらないまま進んでしまった」
中盤の選手たちは彼らは彼らで中盤で変化をつけようと
試行錯誤はしていました。
しかし、これといった最適解を見つけられないまま、
時計の針が進んでいってしまったというわけです。
前半の途中からサイドから揺さぶられるようになり、
結果、後半の立ち上がりに追いつかれました。
そして同点に追いつかれてからギアが上がるのが、
現在のフロンターレです。
10分後の61分、クイックリスタートから家長昭博が決めて
再びリードを奪うことに成功。
ただこのリードも守りきれず。
それでも最後の最後で山田新が決めてくれて
なんとか勝ち越すことが出来ました。
いやー、よかったよかった。
これで12得点です。2011年、プロ2年目でブレイクした
小林悠の得点数に並びました。
山田新はアウェイ新潟戦でも土壇場で得点しています。
その試合後の小林悠が「こういう試合で決めることで成長できる。
自分が若い時はそういうところがありました」と
山田に触れてくれたのだけど、
ブレイクした自身の2年目と重なる姿もあるのだと思います。
レビューでそんなエピソードも盛り込んでおきました。
というわけで、レビューのラインナップです。
■「5枚並ぶのはわかっていたし、ボランチの脇は空くと思っていました」(橘田健人)。なぜ橘田健人があれだけフリーでミドルシュートを打てたのか。
先制点につながる時間を生み出した狙いとは?
■「その時に誰が来るのか。それは見ながら、やっていました。
やりながら、どれがいいんだろうと決まらないまま進んでしまった」(脇坂泰斗)。
なぜ追加点は奪えなかったのか。中盤の選手が明かした、攻めの配置の試行錯誤。
最適解を見つけられないまま時計の針が進んだ前半をどう捉えるか。
■「守備のところで押し込まれすぎると出ていけない悪循環だった」(脇坂泰斗)、
「パワーが出なくなってしまう時間帯がある」(橘田健人)、
「押し込まれたところの守備は、周りの選手と話しながら改善していきたいと思います」(河原創)。
相手に押し込まれ続けた要因と、現在のチームに足りないもの。
問題の原因はどこにあるのか。
■「うまくリスタートしてくれたので僕は中で待っていました」(家長昭博)。
鮮やかだったクイックリスタート。主力選手たちが見せた意地と責任。
■「ルヴァンをのぞいて、リーグ戦は勝てていなかった。
絶対に負けられない試合だった」(三浦颯太)。「前へ、前へ」という姿勢。
古巣戦での悔しい思いをパワーに変える。
三浦颯太の推進力がチームにもたらしたもの。
■「結構、緊張しました。『うわー』っと思って(笑)。
考える暇もなく、という感じです」(山田新)。
等々力劇場を呼んだストライカーが振り返る劇的決勝弾。
急にボールが頭上に飛んできたのに、なぜ山田新は決めることが出来たのか。
全部で約10000文字のボリュームです。
「Continue..?」(リーグ第30節・サガン鳥栖戦:3-2)
有野課長を生で見れてよかったぜ。