べしゃり暮らしの最新刊が出ました。

$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
(帯コメントはタイムマシーン3号)
最新刊13巻は、学費免除バトルの決着です。ひょんなことからトリをつとめることになったべしゃり暮らし。トリオとして挑むことになった子安の舞台上での心理描写を描いています。
物語の後半は、若手人気コンビ「るのあーる」の過去を掘り下げています。やはりこの漫画は、お笑い論うんぬんよりも、芸人という人間の生き様のほうを描きたいんだろうな。彼らのモデルは、たぶん最近またブレークし始めた若手コンビでしょうね。そこを漫画で掘り下げていくというのは深いと思います。
 あとこの最新刊で「おっ!?」って思ったことが。
漫画の単行本って、表紙をめくった内側のところによく作者のコメントが掲載されてるじゃないですか。たいていは身の回りで起きたちょっとした近況報告だったり、それこそほんの一言だったり・・・まぁ、そんなもんですよ。
 でもね。
今回のべしゃり暮らし最新刊には、そのカバーのところが作者からの文章でビッシリ埋め尽くされていたんですよ。
 内容は森田先生の出世作である「ろくでなしブルース」に出てきた「伊太利家」というイタリアンレストランのことでした。ろくでなしブルースは吉祥寺が舞台になっている漫画で、この伊太利家というのは太尊たちがたまり場にしている実在する喫茶店です。漫画を読んでいる人ならば、「はいはい」とすぐに思い浮かぶぐらい、お馴染みの喫茶店。作者の森田先生がアシスタント時代から通い続けていた場所だったようです。
 仕事場を引越したことで店とも疎遠になっていたのですが、今年、そこのご主人が亡くなり、お店も閉めることになったそうです。そこでお店の思い出と主人への思いがカバーコメントで長々とつづられていたんです。
読んでいて、なんだかしんみりしてしまいましたよ。ちなみに僕はこの最新刊を、たまたまなんですけど吉祥寺の喫茶店で読んでいたんですよ。しかも喫茶店「ルノアール」っていうね・笑。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
(↑証拠)
あるあるあーるの、るのあーる、よいしょっ。
べしゃり暮らし、いいっすよ。
べしゃり暮らし 13 (ヤングジャンプコミックス)/森田 まさのり

¥590
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まとめ買いもオススメです。
べしゃり暮らし1-11巻 セット (ヤングジャンプコミックス)/著者不明

¥6,439
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ろくでなしブルースも。
ろくでなしBLUES 全25巻 完結コミックセット(集英社文庫―コミック版)/著者不明

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リアル11巻、出ました、

「リアル」の最新刊が発売されました。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
今回で11巻です。2011年11月11日に出たのが11巻というのが、シャレオツですねー。
 最新刊は、東京ライトニングスのトライアウトに挑む野宮の話が中心です。
思えばトライアウトって、興味深い舞台ですよね。参加している選手には、いろいろな過去や、それこそなんらかの「傷」がある。そんな彼らが人生をかけて挑んでいるわけで。
・「今日の君は嘘か? いつの君が本当なんだ?」
・「人は打ちのめされたときに真価が問われる。 下を向くのか。 前を向くのか。あきらめずにチャレンジし続けるのか。 それが 才能や経歴に隠れて見えないが、一番大切な・・・・」

 などのセリフは印象的でした。
緩急のつけたストーリ展開にも引き込まれますね。そしてこれまで明かされてなかった、野宮の少年時代も描かれています。
あと読み進めていたら、描き下ろしイラストカードが挟まっていました。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
こういうサラサラっと描いた井上先生のタッチ、好きだったりします。手帳カバーの表紙にはさむことにしてみました。
いつものことですけど、次の巻の発売は来年の秋です・・・ながーい。
なので、一気読みちゃうのもオススメできる漫画です。興味ある方は、検討してみてください。
REAL 11 (ヤングジャンプコミックス)/井上 雄彦

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リアル 1-10巻 コミックセット (ヤングジャンプコミックス)/井上 雄彦

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[書評]異端者たちのセンターサークル

どうも。
サッカー本ソムリエ・いしかわごうです。
今回紹介する本は、こちらです。
いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
「異端者たちのセンターサークル」
日ごろからお世話になっているライター・海江田さんの著書です。ヴェルディの選手育成に関わった指導者にフォーカスして描いたノンフィクション。帯に書いてある「なぜヴェルディから多くのプロサッカー選手が生まれたのか?」という疑問の回答を求めて、ヴェルディの育成組織の原泉を辿っております。
 物語の中心となっているのは、「読売クラブ」でプレー経験のある個性的な指導者たちです。
「ヴェルディ」ではなく、あくまで「読売クラブ」。Jリーグが開幕する前の日本リーグ時代、サッカーファンにとって「ヨミウリ」という言葉は、たまらない響きを持っていましたから。
 まだ日本サッカーがアマチュア全盛の時代、よみうりランドの練習グラウンドで貫かれていたのが、徹底的な実力主義でした。そのトップチームでも別格の存在だったジョージ与那城とラモス瑠偉。彼らのプレーを目を皿のようにして見つめ、グラウンドで試行錯誤し、お互いに競いあっていたユース時代の戸塚哲也や都並敏史のエピソードなどなど。
育成システムがどうこうとかいう小難しい話ではなく、トップ選手と気軽に1対1を挑める日常であったり、選手に指導するときのちょっとした工夫のエピソードに、異端と言われた「ヨミウリらしさ」を感じます。
 例えば、まだ28歳の小見幸隆(現:柏レイソル強化本部・統括ディレクター)がジュニアユースに守備を教えるときの話。
「センターバックやボランチにボスを作る。そいつにコントールさせて、味方を動かすことを覚えさせた。味方を苦労させて自分は楽をしろとこっそり耳打ちしてね。それができるようになったら自分で奪いに行くことも覚えろと」
特に、この「味方を苦労させて自分は楽をしろとこっそり耳打ちをする」っていうあたりが上手い指導ですよね。こういうのに僕は思わずニヤリとしてしまいます。
 日本サッカー協会のガイドラインの活用の仕方も面白かった。
「日本サッカー協会の戦術用語にファーストディフェンスというのがありますよね。一回目の守備って、要するに取られたらすぐ追えってことでしょ。横文字に言い換えて大人は満足かもしれないけど、子供にはピンとこないんですよ。そういったことも含め、協会の作成するガイドラインは参考書として役立ちました。教科書ではなく、参考書ね。こっちはその反対をやったり、上をいけばいいのだから」
 サッカー協会のガイドラインを教科書ではなく、参考書として活用をする。だって「その反対をやったり、上をいけばいいのだから」。ねぇ?ヨミウリが「異端」と言われた理由がだんだんわかってくるでしょ?・笑。
 もちろん、問題点も指摘しています。
例えば、過去日本が4度出場したワールドカップのピッチに、ランドで育ったヴェルディの生え抜き選手は1人も立っていない(森本貴幸は南アフリカに選出されましたが、出場機会がなかった)。
その「なぜその育成のアドバンテージをトップの強化につなげらないのか」という疑問には、ガンバ大阪ユースの礎を作った上野山信行氏の話が実に興味深かったですね。
 そのガンバ大阪ユース立ち上げの際、上野山氏は、ヴェルディを「反面教師」にした。
「参考にしたのは、ピッチのなか全部です。育成年代の大会で見るたびに、技術、戦術、サッカーの中身をつぶさに研究した。盗めるものは盗めと。一方、ピッチ外は見習わなかった。中学生の選手がツバを吐く。審判に文句を言う。これではあかん。社会に出て行く子を育ていているのにきちんと指導できていない。ヴェルディはここで止まるなと思った。確かに巧い。でもそこに慢心している。反省がない。謙虚さがない」
 育成年代の東の雄が、東京ヴェルディなら、西はガンバ大阪と言われている。
そしてガンバの下部組織出身者といえば、稲本潤一は言うまでもないですが、橋本英郎、二川孝広、宮本恒靖、新井場徹、大黒将志。現在海外でも家長昭博、安田理大、宇佐美貴史など、多くの選手が育って活躍しているわけです。
 この現状に対する上野山氏の指摘には、説得力がありました。
「小見さんたちは日本のためを考えたのかな。読売クラブだけを、ヴェルディだけを見ていたんと違う?サッカーは世界のスポーツだから、僕は世界を基準に置いた。ガンバが目標だとそこで止まって努力しなくなる」

「僕はJリーグができたとき、これは日本社会を動かすことやとおもった。アマチュアの時代は自分たちのため。Jクラブのユースやジュニアユースは社会を動かせる子を育てる。2002年の日韓ワールドカップで稲本がゴールしましたよね。うわ、日本が動いていると思った。少しは自分が役に立てたのかとうれしくなった」

 
 うーん、いろいろ考えさせられますね。
 まぁこんな感じで、「プロサッカー選手を育てるというのはどういうことなのか」を感じ取れる一冊となっております。
サッカーに特化した難しい本じゃないので、スポーツの指導者はもちろんですが、他の分野であれ「人を育てる」ということに興味のある方々にも読んでもらいたいですね。それこそ、子供を持つ親御さんにもオススメできるかもしれません。海江田さんの文章もグイグイと読ませますし、オススメです。
異端者たちのセンターサークル──プロサッカー選手を育てるということ (サッカー小僧新書)/海江田 哲朗

¥945
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サッカー本ソムリエ・いしかわごうに対する献本の申し出、書評の依頼は go.ishikawa55@gmail.com までどうぞ。... 記事を読む

[紹介]山口絵理子「自分思考」

 最近、読みたい本が多すぎて大変です。
 今読んでるのは、こちら。
いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 山口絵理子さんの「自分思考」。
彼女を知ったきっかけは、3年前の「情熱大陸」。バックデザイナーとしてバングラディッシュで奮闘している様子が放送されていたんですよ。
 お金を持ち逃げされたり、仲間に裏切られたり、さまざまな困難に遭いながらも、「この国に人々だってできる」と、たくましく活動していくその姿。見た目は、笑顔がステキなごく普通の26歳ですが、その行動力や発言に、人間としての芯の強さを感じて、すごく印象的だった。情熱大陸マニアな自分の中でも、いまだにベスト3に入るぐらいのインパクトで、DVDに焼いてしっかり保存しております。
 実は一度、お話をさせてもらったことがあるのだけど、さぞかし気の強い方なのだろうなと思っていたら、「えっ?本当にこの人なの?」って思うぐらい、普段は物腰がやわらかくてビックリ。なんかすごく不思議な方でした。
 そんな彼女の思考をつづったエッセーです。
自分思考/山口 絵理子

¥1,300
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彼女がどういう生い立ちで、なぜバングラディッシュでバックデザイナーを始めたかは、この本に詳しいです。
裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)/山口 絵理子

¥1,470
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裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)/山口 絵理子

¥1,400
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さて、今日から11月ですね。残り2ヶ月、頑張りましょう。
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[書評]千葉直樹「手をつなごう」

どうもサッカーブック・ソムリエいしかわごうです。
 週末は仙台戦ということで、このタイミングで更新しようとしていた千葉直樹さんの自伝「手をつなごう」を先月に続いて紹介してみようと思います。本の構成に関わったエルゴラの仙台担当・板垣さんから献本していただいた一冊です。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
読みやすい自伝です。このブログを読んでくれているのはフロンターレサポーターが多いと思いますので、書評というよりは、この本の中で紹介されていたフロンターレ絡みの話題を紹介してみますね。
 まずは、以前も紹介した矢野さんとのエピソード。
千葉さんがブランメル仙台に入団したプロ一年目(96年)のときに身体作りをしてくれたフィジカルトレーナーが、現在フロンターレのフィジカルコーチである矢野由治さんだったこと。そして昨年最終節の相手がフロンターレ、つまり自分のプロとしての身体で終える引退試合の相手は、プロの身体を作ってくれたトレーナーのいるチームだった・・・・できた、いい話ですよね。
 震災後のリーグ再開初戦となった4月の等々力でのイベントのことも。
ベガルタバナナの売り子をした千葉さん。そのあとはOBチーム同士の前座試合にも出場し、試合後にはフロンターレサポーターからメッセージフラッグを受け取っていて、そのときの想い出をこう語っています。
「実を言うと、川崎フロンターレサポーターには、あまりいいイメージを持っていなかったんです。ブランメル仙台時代から対戦した間柄ですけど、野次ばかり飛ばされた印象が強くて。
 でも、川崎フロンターレの選手の知り合いに聞くと、向こうのサポーターも経験を積んでいくうちに変わっていったらしいですね。実際、その変化を感じることは何度もありましたが、一番印象的だったのは僕の引退試合となった2010年の最終節でした。引退セレモニーのときも川崎フロンターレサポーターは帰らずにスタンドに残ってくれて・・・・・・」

・・・・と、ここから先の内容は、本を購入して読んでからのお楽しみってことで・笑。商売上手ですみません。ちなみに4月の前座試合では千葉さんのユニフォームだけ七分袖サイズだったそうです。そこにも本の中では感謝していました・笑。
 自伝なので読みやすいですし、フロンターレの話題もあります。仙台までの遠征中のお供として読むのに最適なボリュームだと思いますよ。
そしてあの4月23日の等々力・仙台戦から、ほぼ半年なんですね。そのちょうど半年後に仙台戦があるというのも、なんだか不思議な感じですね。
週末は僕も仙台に取材にいく予定です。
手をつなごう/千葉 直樹

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このブログでのサッカーブック・ソムリエとしての活動が好評を博し、おかげさまで各方面から書評依頼が舞い込んでくるようになりました。これからさらに頑張っていきます。
サッカーブック・ソムリエの応援よろしく。
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「進撃の巨人」が映画化

アメブロの流行キーワードみたいな欄に「進撃の巨人」が出ていたのでチェックしてみました。
なるほど、映画化されるんですね。
めっちゃ、売れてますもんね。そして面白い漫画ですから。
進撃の巨人、僕は去年、(一応)大人買いで読みました。
当時のブログ
進撃の巨人を読んだぞ。
確か、このとき応募者全員サービスで巨人フィギュアをしてたような気がするんですが、「こんなグロテスクなの、絶対部屋に置きたくない・・・」と思った覚えがあります。
<フィギュアの写真ありました>
この巨人がすごい!「進撃の巨人」超大型をフィギュア化
また漫画が売れるんだろうなー。
公開予定は2013年の秋。
アニメになるのか、実写になるのかもまだ不明なんですね。
いや、そんなん、実写化じゃないとつまんないと思いますけどね。
巨人役は、怪物くんでフランケン役をやったチェ・ホフマンに頑張ってもらうとか。
とにかく、漫画自体は面白いです。
まだ5巻までしか出てないので、大人買いもオススメ。
進撃の巨人 コミック 1-5巻 セット (少年マガジンコミックス)/諫山 創

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進撃の巨人(2) (講談社コミックス)/諫山 創

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[紹介本]『ロスタイムに奇跡を 日本代表選手たちの真実』

どうも、サッカーブックソムリアのいしかわごうです。
今、移動中に読んでいる本はこちら。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
『ロスタイムに奇跡を 日本代表選手たちの真実』
 先月末に発売された小宮良之氏の新刊です。
日本代表8人の物語を書き下ろしで綴った一冊。文庫本なので、あまり存在を知られていないかもしれませんね。いわゆる「人物モノ」ですが、小宮氏の人物モノは面白いので買って読んでみました。
・岡崎慎司―無心
・本田圭佑―岐路
・長友佑都―雑草
・森本貴幸―孤高
・大久保嘉人―背水
・家長昭博―才気
・中村俊輔―運命
・長谷部誠―誠実
 まだ途中までしか読んでいないのですが、本田圭佑選手のガンバ下部組織時代や名古屋でのルーキー時代のエピソードなどは当時から彼の野心家ぶりがうかがい知れて興味深いです。
 語りつくされた感のある代表選手の、さらなる本音が垣間見れるのでグイグイ読めます。気軽に買える値段(540円)ですし、代表選手の一歩踏み込んだ人物像に興味がある方は読んでみてはどうでしょうか。
ロスタイムに奇跡を 日本代表選手たちの真実 (角川文庫)/小宮 良之

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