[書評]澤穂希の「負けない自分になるための32のリーダーの習慣」と「夢をかなえる。」



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 どうも、サッカー本ソムリエ・いしかわごうです。今回紹介するのは、こちら。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
「負けない自分になるための32のリーダーの習慣」と「夢をかなえる。思いを実現させるための64のアプローチ」
 
 そう、ほぼ同時発売となった澤穂希選手の自著2冊です。
たぶん本屋でも一緒に並んでいると思いますし、「どう違うの?」と思っている人も多いかもしれません。
そこでサッカー本ソムリエ・いしかわごうが、自腹で買って読み比べをしてみました。それぞれの感想を紹介しますので、参考にしていただければと思います。
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11月17日に発売された「負けない自分になるための32のリーダーの習慣」。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 幻冬舎の発売で構成は日々野真理さんが担当。
日々野さんはサッカーファンにはお馴染みですね。なでしこだけではなく、スカパー!JリーグアフターゲームショーのMCや、ピッチレポーターとしても活躍されている方です。
 感想としては、想像していたよりも硬派な内容だな、と。
過去の大会の出来事や試合でのエピソードも多く、澤穂希がサッカーを通じて学んできた人生訓を語っています。
 まず第1章では、自分自身の信条を中心に紹介。
「ライバルの存在で自分をより高めていく」、「大きな舞台でこそ笑ってプレーする」、「大きな決断は、とことん悩みぬく」などなど、これまでどうやって成長してきたのか、そして澤選手が大事にしていることを語っています。
 第2章と第3章では、組織論ですね。
仲間との絆であったり、監督(上司)との付き合い方など、チームが勝つために自分が心がけている役割などを語っています。
 澤選手の考えるリーダーシップ論も掲載されています。
一般的にリーダーを大別すると、「声をかけてリーダーシップをとるタイプ」と「プレーでグイグイ引っ張るタイプ」に分かれるかと思いますが、「苦しいときは私の背中を見て」の名言からわかるように、澤選手は完全に後者のタイプですね。
彼女いわく、「みんなが苦しいときは、わたしだってかなり苦しい。苦しいけれど、自分がそこでさらに頑張って、みんなよりも走り続ける。これがわたしにとって一番大事な、リーダーとしての仕事だと思っています」と話しています。
第4章では「自分らしくあるための9つの習慣」ということで、オフの過ごし方などライフスタイルを紹介しています。
 ロッカールームではバナナを食べて、音楽を聴くのが習慣とのこと。ワールドカップの期間中はナオト・インティライミの「Brave」を聴いていたそうです。これは確かに「勝負に向かうときの歌」って感じですよね。僕のipodにも入ってます。
Brave/ナオト・インティライミ

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「負けない自分になるための32のリーダーの習慣」は「世界一になる」という夢を実現させた澤穂希が明かす人生訓、リーダーシップ論といったところでしょうか。
負けない自分になるための32のリーダーの習慣/澤 穂希

¥1,260
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11月18日に発売されたのは「夢をかなえる。 思いを実現させるための64のアプローチ」
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 徳間書店からの発売で、構成は江橋よしのりさんが担当。
江橋さんは以前から熱心になでしこを取材されている方で、エルゴラのなでしこ番でもあります。
 こちらは、女性層にも手にとってもらうことを意識した作りになっている印象ですね。実際、本の装丁もそうですが、文体や内容もやわらかくて、サッカーにはあまり詳しくない方でも読みやすいと思います。
 澤選手なりの夢へのアプローチ方法を紹介。
例えば、目標の立て方としては、「できそうだなとやり遂げたいと思うことの中間に置く。今よりちよっとだけ頑張って、ちょっとだけ手を伸ばせば届きそうなところに向かって頑張ってみる」といった具合に。
 そのための行動習慣としては「夢のレンガを積む作業」という表現をされています。
「夢のレンガを積む作業が欠かせない。自分が立っている地面に一日一段レンガを積んでいく。翌日は、その自分で積んだレンガの上に立って、また一段新しいレンガを積むんです。そうして一段ずつ積み上げていけば、ずっと先にある夢は『高い壁』ではなく、『階段』になっているはずです。壁は一気に乗り越えられなくても、階段だったら上がれそうだと思いませんか?」
 恋愛やお金に関して、かなり掘り下げて語っているのも特徴ですね。
第5章の「恋愛を楽しむ。」では、「仕事と恋愛」や「結婚観」、あるいはアメリカ時代、結婚よりもサッカーを選択したときの決断などもかなり詳しく明かしています。「恋愛対象者はサッカー関係者以外で(笑)」だそうです。第6章の「お金と向き合う。」では澤選手のお金に関する考え方、あるいは買い物術や「欲しいもの貯金」などを紹介しています。
 日ごろの生活習慣やリラックス方法も具体的に明かしてます。
食生活に関する話題(魚と野菜が好きとのこと)や、マイペットボトルを持ち歩いていること、癒しの空間であるお風呂では、アロマを焚いたり、音楽を聴いたり、ワンセグでテレビを見たり、数独パスルを解いたりして、1時間ほど過ごすとのこと。
お風呂で本は読まないけど読書は好きで、好きな作家は宮部みゆきさん、東野圭吾さんで「白夜行」や「幻夜」を絶賛していました。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))/東野 圭吾

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白夜行 (集英社文庫)/東野 圭吾

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「夢をかなえる。 思いを実現させるための64のアプローチ」も「世界一になる」という夢を実現させた澤穂希のアプローチ法を明かしている本には変わりないです。ただサッカー選手の部分よりも、そのライフスタイルのほうにややフォーカスして親しみやすくしている印象ですね。
夢をかなえる。 思いを実現させるための64のアプローチ/澤 穂希

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 以上ですが、いかがでしょうか。
どちらも「夢を実現するためにはどうすればいいのか」という疑問に対して、澤選手なりのプロセスをしっかり伝えている本であることは間違いないです。
あとは読む人の好みや何を求めているかの問題ですから、ここでどちらかをオススメするなんてことはやめておきます。サッカー本ソムリエを名乗ってますが、ここは「どっちの料理ショー」(←懐かしい)じゃないんでね・笑。
 負けない自分になるための32のリーダーの習慣/澤 穂希

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夢をかなえる。 思いを実現させるための64のアプローチ/澤 穂希

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それでは。


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