マルシーニョの退場を敗因にしないために見せたもの。


水曜日は日産スタジアムで横浜F・マリノス戦取材。

平日19時キックオフ、しかも雨。現地観戦された皆さん、DAZN観戦された皆さんも、お疲れ様でした。

試合は0-0のスコアレスドロー。

勝負どころのタイミングで投入したマルシーニョが、わずか11分のプレーで退場となり、残りを10人で戦うことに。

呆然とした様子でピッチを去っていくマルシーニョに、ジェジエウが歩み寄って何やら声をかけます。

試ジェジエウは「頭を下げるのではなくて、どんな結果でも引き続きトレーニングを積んで、一緒にまた戦っていこうと声を掛けました」と明かしています。

ロッカールームに下がる時には、ベンチメンバーである小林悠が、真っ先に駆け寄ります。他の選手たちも駆け寄っていきました。

 マルシーニョの退場を敗因にしないために。
そんなチームの一体感が現れた場面だったと思います。

そして表示されたアディショナルタイムは11分。

永遠にも感じるほど長い時間でしたが、それでもなんとか耐え切りました。

見ていて誇らしかったのは、守るだけじゃなかったことです。前線や中盤の選手はいつも以上に守備で走って、球際で戦いつつも、いざという時には、果敢にパンチを繰り出して鋭くゴールを狙っていく勇敢な姿勢も出しました。

最大の決定機は96分ぐらいの佐々木旭。ゴール前で粘った山田新の落としに右サイドから駆け上がってフリーに。

試合後、本人にあの場面を聞くと、「(シュート)コースも見えてました」と悔しがってました。

狙いはどのコースだったのかと聞くと「サイドネットが見えてました」とのこと。しかしシュートは無情にも、ゴールのはるか上に浮いてしまいました。「もう少し被せられたら・・・」と。

一昨年はジェジエウ、去年は車屋紳太郎と、ここ2年のマリノス戦はディフェンダーが劇的な決勝点を決めていただけに・・・ヒーローになり損ねましたね。

それでも守備陣は踏ん張りました。佐々木は前半終了間際に緊急出場し、両サイドバックをこなす奮闘ぶり。勝ち点1獲得に貢献してますからね。

試合の見どころはレビューで公開しています。

■「やっぱり下を見ないといけなくなっちゃいますね。(ボールが))不規則なはずみをするので」(脇坂泰斗)。作れなかった「時間」。降り注ぐ雨と劣悪なピッチが与えた影響は?

■「一つの球際でこぼれたところで全部行って裏返された部分が多かった」(遠野大弥)、「何本もやられてしまいました」(橘田健人)。ハマらなかったプレスと、決定機を与え続けたCK。守備の問題点は何だったのか。

■「相手はマンツーマン的な感じで来てたので、どう背後を取っていくのかというのは、もっとチームとして共有していかないといけないかなと思います」(脇坂泰斗)。「質やちょっとしたずれからカウンターを食らってしまい、そこのダメージが大きくなってしまったと思います」(鬼木監督)。エリソンの沈黙。なぜ攻撃の狙いは機能しなかったのか。

■「やっぱサポートがいなくなっちゃうっていうのは、今後の課題だと思います」(遠野大弥)、「そこの時間をどう作るかというのは、一人で作らなくても別にいいと思うので、出し入れしている中でボランチが上がるの待つとか」(脇坂泰斗)。攻撃の厚みをどう生み出すのか。4-2-3-1システムにおける攻撃面の課題とは?

■「あの退場はマルちゃんが球際に行った結果。あれは仕方ないので、切り替えてました」(佐々木旭)。勝負手直後に起きた、まさかの退場劇。マルシーニョの退場を敗因にしないために、チームが見せた一体感。

■「(5バックでは)自分が出ていっても後ろ4枚いた。あまり気にせず、思い切ってやれました。ただ点を決めれればよかったのですが・・・」(佐々木旭)。去年の劇的勝利の再現を狙った、終盤に大南拓磨を入れた3バックシステムの狙いとは?

「雨強く、君熱く。」 (リーグ第6節・横浜F・マリノス戦:0-0)

ではでは。

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