Jリーグが今年もやってきた。


どうも、いしかわごうです。

先週末はJ1取材。

レモンガススタジアムで湘南対川崎を取材してきました。

いやー、Jリーグが開幕しました。ここからまた悲喜こもごもで、いろんな感情が渦巻く一年が始まるんだなぁ、と思いながら試合の方は2-1で勝利。見事な逆転勝ちとなりました。

脇坂泰斗のスーパーミドルで試合を振り出しに戻し、エリソンの闘牛プレスで逆転。

スコアをひっくり返した後、60分から敵陣で押し込み続けて延々とゴール前で仕掛け続けるサッカーは面白かったのですが、追加点を奪えずにいると、ミドルシュートから失点。

ところが、VARでわずかにオフサイドだったと判明して命拾い。気を取り直して攻め込んだら、相手のハンドを巡ってPKのチャンス。しかしVARの結果、ノーハンドに。
・・・ズコー。

ホッとしたり、期待して裏切られたりと、なんとも感情が上下に揺れ動く試合でした。でもサッカーを見るっていうのはそういう喜怒哀楽が詰まった作業なんですわ。

ちなみに感情の揺れ幅がありつつも、ピッチで起きている両チームの駆け引きは
冷静に観察しておりました。見応えがあったのは川崎のビルドアップで中盤をめぐる攻防です。

「相手は4-4-2だったので、何回か動かして、インサイド経由でケントが前を向けると一番楽だったけど、なかなかそういうシーンが作れなかった」

山本悠樹の言葉です。

この日の湘南が採用したのは4-4-2システム。4-4-2の急所として、2トップの背中があります。

2トップの背中で、ボランチ(アンカーに)にボールを持って前を向かれると、左右、真ん中、背後と自由に配球をされて、守備側としたら狙いを持った守備がしにくくなります。

逆に川崎フロンターレがボールを入れたいのは、アンカーの橘田健人の場所です。そこにどうやってボールを入れて、前を向かせるか。そこを巡る両者の攻防が面白かったんですね。

そこをたっぷりと解説しておいたので、試合の鍵だった部分としてぜひ読んでみてください。

■「試合前からそういう情報は入ってました」(橘田健人)、「相手も今年から4-4-2でプレスの仕方も変えてきて迫力はあったので、もう少し相手の矢印を変えながら、いなしながらできればよかったです」(佐々木旭)。想定内だった湘南の4バック採用に苦戦させられた理由とは?

■「途中からケントの横に行ったみたり、サイドに流れてみたりしながら、相手の1列目のプレスに捕まらないことは意識していたが、なかなか綺麗に前進できる形は少なかった」(山本悠樹)。山本が素早く示そうとした、ピッチでの4-4-2打開策とは?

■「(FW)2枚でアンカーとセンターバックを見るのはわかっていました。
そこでうまく相手のボランチを引き出せるような作業をしていきたいと思っていた」(橘田健人)、「途中から田中聡選手がケントに行きたがる、
ついていこうというアクションをしていた。その背後をユウキ(山本悠樹)にローリングしてもらって、ユウキの落ちたところに僕がタイミング良く入ろうと」(脇坂泰斗)。湘南2トップの背中をいかに活用していくのか。前半のビルドアップにおける橘田健人をめぐる攻防戦を読み解く。

■「後半はシステムの形を崩してでも、同サイドに人数かけたり、エリソンの前でスペースがあると監督からの指示はありました」(山本悠樹)、「2点目に繋がったシーンも旭が競り勝っている。旭はああいう場面で強い。そこは狙っていこうと話していた」(脇坂泰斗)、「杉岡選手と競ったと思いますが、うまく相手に勝てれば高い位置でポイントを作れますし、それだけで相手の前まで行ける」(佐々木旭)。リズムを掴んだ後半は何を変えたのか。主導権を握り続けた後半の組み立てに加わったものとは?

■「一試合一試合、決勝みたいな思いで試合を臨むことは本当に大事だと思います」(佐々木旭)。右サイドにおける「高さ」と「強さ」。去年までの不動の右SBだった山根視来にはない、佐々木旭の武器。

■「自分としてもプレスをかけるのは好きですし、一瞬でも諦めたくない」(エリソン)。好きなプレスのご褒美に掴んだプレゼントは、開幕戦弾。

■頑張っても報われるとは限らない。でもそこで頑張らなければ簡単に落ちていく。忘れられない、試合後のある言葉と重ねたこと。

(※追記)■「切り替えようと思っていたけど、そうはいかないのは分かっていました。だからサッカーをやりながら切り替わっていくしかない。消えていかないので」(大南拓磨)。消化し切れぬショックを抱えながら迎えた開幕戦で掴んだ勝利の意味。そして見据えている古巣戦での恩返し弾。

全部で約12000文字です。

「Present for you」 (リーグ第1節・湘南ベルマーレ戦:2-1)


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