元気出していこうぜ


どうも、いしかわごうです。

先週末はJ1取材。
等々力でジュビロ磐田戦は4-5で敗戦。
撃ち合いの末の、悔しい負けとなりました。

タイトルの通り「元気出していこうぜーー」と言いたいところですが、試合を振り返ると、少し指摘もしなくてはいけません。失点のうちの二つはPKだったとはいえ、やはり5失点は問題だと思います。

モウリーニョか誰かだったと思いますが、「練習中のゲームで片方のチームが
4点も5点も取られることがあれば、それは何か問題がなければ起きえないことだ」みたいなことを言っていた記憶があります。

ACLの山東戦でも4失点してますから、チームが抱えている守備の問題点を隠しきれなくなってきています。

例えば先制点の起点となった場面。

川崎が前線からプレスに行ったところで、磐田は最終ラインからのロングボールを選択し、このボールを中央に入っていた右サイドハーフの松本昌也が
ジャンプして収めた場面から始まっています。

前傾姿勢になっていたことで、全体が間延びしており、川崎の中盤には広大なスペースができていました。

相手は橘田健人の周辺のスペースを明確に狙ってました。瞬間的に1対2を作られ、そのまま繋がれています。そこから始まった流れでサイド攻撃から失点です。

最初の失点について、試合後の佐々木旭が言います。

「1失点目は相手のセンターバックから(ロングボールが始まって)、ディフェンスラインとケント君の間のスペースのところ。そこをもうちょっとライン上げるのか、下げさせるのか。そういうところはコミュニケーションをしていかないといけないと思います」

シンプルに言うと、陣形のコンパクトさがなく、簡単に間延びしてしまっていることを指摘しています。

だからボールに対して良い距離感でアプローチするためにも、中盤の間延びを縮める作業と意思統一が必要だと佐々木は言うわけです。

陣形をコンパクトにして中盤の隙間を埋めるのは、最終ラインと中盤だけの問題だと捉えがちかもしれません。しかし、前線の役割も大事です。時には前線も深追いしすぎないことも必要です。もっと意識を擦り合わせるしかありません。

世の中に完璧なシステムなど存在しませんし、どんなシステムにも構造的な問題があります。4-3-3システムであれば、アンカーの脇のスペースをどう管理するかは、このシステムにおける鉄則です。

長年採用しているこの4-3-3システムでなぜこんな前提問題が起きているかはレビューで触れておりますが、なかなか難しい問題ですね。

というわけで、色々と考えることを突きつけられた敗戦だったので、レビューもたっぷり書きました。ラインナップはこちらです。

■「1失点目は相手のセンターバックから(ロングボールが始まって)、ディフェンスラインとケント君の間のスペースのところ」(佐々木旭)、「勢いで(プレスを)行ってしまうこともあるので、そこは止めたりする必要がある」(脇坂泰斗)。いかにして中盤の間延びを縮める作業をするのか。選手たちが認識している守備の問題点。

■攻守の天秤が釣り合わない難しさとどう向き合うのか。

■「自分としては自信もあるし、試合に出れば結果を残したいという気持ちで
常に準備をしている」(瀬古樹)。後半のピッチに闘魂を注入し、左サイド攻撃を活性化させた瀬古が示した自身の役割。

■「普段はマルシーニョが(あのスペースに)走るけど空けてくれた。そうなったら、僕の強み。アシストではなかったですけど、得点になって良かったです」(三浦颯太)。なぜ、あそこにマルシーニョが詰めていたのか。同点弾を呼び込んだ左サイド攻撃の背景。

■「中に入るのが目的ではないし、どっちかというと手段だと思うので」(脇坂泰斗)。大事なのは内側に入ることではなく、相手の出方を見て判断できているかどうか。改善が求められるSBの立ち位置問題。

■追いつきながらも5点目を取れなかったことに目を向けるのか。それとも前半に3失点を喫してしまった試合の入り方や連続失点に目を向けるのか。あるいは、土壇場で与えた5失点目を嘆くのか。あなたはどれですか。

■「特別な試合になるという気持ちはありました」(川島永嗣)。14年ぶりの等々力。変わらないエイジを見て思ったこと。

■(※追記:3月4日)「プレスを前から行きたいというチームの方針があって。それのために前に人数をかけるんですけど、それを剥がされた後にケント一枚だったので。その脇で前進されるというのは多い」(山本悠樹)。アンカー山本が感じていた、3-3に追いついてからの試合運び。そして、守備の改善に中盤はどう取り組んでいくのか。

全部で約20000文字の大ボリュームです。多分、取材者ではどこよりも詳しくレビューしております!!

「天秤が釣り合わない」 (リーグ第2節・ジュビロ磐田戦:4-5)

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