どうも、いしかわごうです。
先週末はサガン鳥栖戦取材。試合は1-1。勝ち切れませんでした。
鳥栖戦の試合後、印象的な光景がありました。
それは中村憲剛選手への大きな拍手。川崎サポーターの挨拶を終えて鳥栖サポーター側にも歩いていくと、そこで大きな拍手が起きています。自分がいた記者席であるメイン側は、観客がスタンディングオベーション。素晴らしい光景でした。
引退発表後、彼は試合後に対戦相手のサポーターにも挨拶をしてます。そしてそこで毎回大きな拍手が起きてます。中村憲剛というプレーヤーがサッカーファンから本当に愛されていたことがわかる一幕です。
昨日の練習後のオンライン取材は中村憲剛だったので、あの時に感じている思いを聞いてみました。
「みなさんの反応はすごく温かくて、この18年間、J1に上がってからいろんな試合をやってきましたが、それを含めてみんなが拍手で対応してくれているのかな。それは感じてます。(挨拶に)行こうというよりも、行きたい。体が勝手に反応している(笑)」
そう言って笑っていました。
ただこれだけの素晴らしい雰囲気になるのは今年がコロナ禍で行われるレギュレーションという背景もあるかもしれません。リーグは残留争いもなく、シーズン終盤になっても、勝敗によってサポーターが殺伐とする雰囲気もありませんから。
もし残留争いで必死なチームと対戦していたら、中村憲剛に対して温かいリアクションを取る余裕がなかった可能性もあります。変な話かもしれませんが、コロナがあったからこそ、こういう巡り合わせになったかもしれませんね。
そうした話も含めた鳥栖戦のレビューはnoteに書いております。試合は見所のある駆け引きが多かったので、そこを中心に分析しています。ラインナップはこちらです。
■「マンツーマンというか、前からはめる形の前提のところでずらされる。そこでスイッチを入れにくかったところはありました」(金監督)。川崎対策を用意してきた鳥栖の守り方。プレッシングとビルドアップを巡る前半の駆け引きとは?
■浮いた原川力を捕まえながら、森下龍矢の背後を狙う。効果的だった後半の狙い。そしてキャプテン・ショウゴが叩き込んだ魂のヘディング。
■数年前の局面と重なったシーズン終盤の光景。大事なのは、記録よりも目の前の試合に勝利すること。そこを間違えてはいけない。
■「そこらへんは納得していない。それはあり得ないことだと思っている」。試合から二日経ってもなお、谷口彰悟が抱えている悔しさにあるもの。
■「対戦相手としての自分が、Jリーガーとして辿ってきた道を肯定されてきたように感じられた。選手冥利に尽きます」(中村憲剛)。試合後に沸き起こる相手サポーターからのスタンディングオベーションについて、ケンゴが語ったこと。
■(追記:12月15日)「今は毎日楽しくやっている。それがありがたいよね」。バンディエラの中で変わらない、「変わらないことを恐れない」ということ。(中村憲剛の回想コラム:2018年)
以上、6つのポイントで全部で約15000文字です。14日の後日取材も盛り込んだレビューあり、15日に回想コラムの追記ありの内容となっております。よろしくどうぞ。
「それがすべてさ」 (リーグ第32節・サガン鳥栖戦:1-1)
ではでは。