「自分はゴールを決めないと意味がないと思ってピッチに立ちました」勇気をくれた、小林悠のあの眼差し。


先週末は三協フロンテア柏スタジアム取材。

通称、日立台ですね。席からの臨場感が抜群のスタジアムです。

柏レイソル戦は1-1のドロー。

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 勝ちきれませんでしたが、先制弾は小林悠です。

小林悠のゴールというのは、やっぱり嬉しいですね。フロンターレを長く見ている人ほど、彼のゴールというのは、チームに特別なパワーが宿るような気がするんです。

 個人的にもあの瞬間は記者席がガッツポーズしました(心の中で、ですが)。
前節の名古屋戦後のミックスゾーン。こういう苦しい状況だからこそ、このチームを長く知る小林悠に話を聞きたいと思い、彼を呼び止めて少しだけ話をしました。

 出場時間はわずか20分ほどで、放ったシュートもゼロ。それでも小林に話を聞きたいと思ったのは、彼がこのチームのタマシイだからです。中村憲剛が現役引退した今、それをピッチで表現できるのは紛れもなく小林悠なんです。

 そして試合後のミックスゾーンでの彼が見据えていたのは、次のこの柏レイソル戦だけでした。

次は絶対にゴールを決めてやる。試合後だったにも関わらず、まるで試合に向かうのような眼差しでストライカーとして言葉を発してくれました。

「修正するところはたくさんある。アウェイで勝ち点1を取れたことを前向きに取られて次の柏戦が大事になる。そこにしっかり準備したい」

 勝ち切れない結果、さらに納得いかない日程変更でのゲーム・・・・なんとも言えないやり切れなさを抱えててミックスゾーンで取材をしていた自分にとって、勇気をくれたのが小林悠のあの眼差しでした。

 このチームを絶対になんとかしたい・・・・次は絶対にやってくれそうだと思ったし、そしてしっかりとゴールを決めてみせました。

 試合後、小林悠は自分の存在意味をこう口にしていました。

「内容よりも結果だと思ったので。自分はゴールを決めないと意味がないと思ってピッチに立ちました」

 いろんな思いをゴールという結果で示す。まさにストライカーの生き方です。だからこそ、勝ちたい試合でもありました。では、なぜ勝ちきれなかったのか。レビューではその辺を深掘りしております。

ラインナップはこちらです。

■ジェジエウにボールを持たせ、谷口彰悟に蹴らせる。入念に準備してきたネルシーニョ監督の鬼木フロンターレ対策を読み解く。

■いつ、何を見て、どう決断するのか。スピードを上げすぎるチャナテイップの問題点とは?

■「自分はゴールを決めないと意味がないと思ってピッチに立ちました」(小林悠)。前半途中で変えた攻撃の関わり方にあったもの。そしてこのチームのタマシイが決めた先制弾。

■奪うのか。それとも跳ね返されて終わるのか。年齢という数字に抗いながら、ゴール数という数字にこだわり続けるストライカーの生き様。

■「ハーフタイムに小屋松(知哉)選手に、相手の狙いとしている中央付近での数的優位を作っての攻撃の入口をしっかり消そうと伝えました」(ネルシーニョ監督)。主導権を握られた後半の原因はどこにあったのか。

■「どうしてもゲームを大事にしたいとか、コントロールしたいとか、そういうところが出てしまったのかなと思います」(鬼木監督)、「やっぱり相手が勢いよく来た時に、どうしてもチームとして守りに入っちゃうところが出てたので」(橘田健人)。劣勢で押し返せないジレンマ。ゲームコントロールが改善されない原因は何か。

■「選手にも言いましたけれども、諦めずにとにかく戦い続けようということを話しています」(鬼木監督)。一度でもあきらめてしまうと、それが癖になる。だから絶対に諦めてはいけない。

全部で約12000文字です。ぜひ読んでみてください。

「愛のしるし」(リーグ第30節・柏レイソル戦:1-1)

ではでは。

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