アンカーから読み解くスタイルの変化。


どうも、いしかわごうです。

湘南ベルマーレ戦は3-1で勝利。山根視来の同点弾を生むキャラメルパスを出した大島僚太、そして三笘薫、田中碧と途中出場の選手がゴールに絡む仕事をしての逆転勝ちです。

これでリーグ戦は6連勝。再開後は、唯一の全勝となりました。

オフ明けの28日の練習後、リモート取材の対応選手が守田英正ということだったので、試合後のいろいろなデータを見ていたら、彼の走行距離がチームトップの11.456kmでした。ちなみに次は下田北斗で10.463km(85分まで出場)、山根視来の10.462kmです。

正直言うと、下田北斗や山根視来に比べると、アンカーの守田英正にそこまで運動量があった印象はなかったんですね。もちろん、4-3-3だと中盤が3人でスペースを埋めるので、走る量はこれまでより多いとは思います。ただその中でもポジショニングを意識しつつ、思い切ってスプリントを繰り出す部分、あるいは周りを動かしてスペースを埋めてもらう部分が、アンカーとしてよく整理できているのだと感じました。そこらへんを尋ねてみると、やはり出力の使い分けを意識しているようでした。

「基本的に、走る量はインサイドの2人の方が試合中は走っていると思ってます。自分があまりビルドアップに関与しない分、インサイドの選手がきつそうだったり、戻れなかったらリカバーするのが自分の仕事。オーバーラップするのは、チャンスだったらポジションに関係なく推進力を出すこと。そこは、よりクリアになってきています」

 例えばこの湘南戦でのビルドアップに関していえば、湘南の2トップはアンカーの守田英正に入るパスを消す位置取りに徹していて、川崎のセンターバックに対してはあまりプレッシャーをかけてきませんでした。よく考えたら、守田自身は動き直しを繰り返して、センターバックからボールを引き出すような作業は、あえてしていないんですね。実際、「前半は、ビルドアップの時に自分は間でポジションを取っていただけだった」と話しています。

 去年までのチームスタイルだったら、ダブルボランチがビルドアップでボールを受ける作業を止めるのは、基本的にはNGだったはずです。しかし今年は、アンカーのパスコースを消されたならば、さっさとサイドから組み立てるし、アンカーも無理にボールを引き出す作業には固執しないわけです。アンカーがビルドアップにそこまで関与することにこだわらないというチームの変化は確実にありますね。

 逆に組み立てで体力と頭をそこまで消耗しない分、味方の守備でのサポートは積極的に行う。「いざという時は自分が一番体力があったと思う」と話した24分のクロスの決定機のように、時にはアンカーが攻撃に推進力を出してオーバーラップしていく。運動量がありつつも、ちゃんと出ていくときの体力の消耗を抑えている。そういった中盤のアンカーによる意識の変化を垣間見れたのが面白かったですね。

そういう意味でも、メンバーを入れ替えても選手たちに共有されているものもよくわかった試合でもありました。

さて。
レビューでは、勝った負けただけではなく、そういう部分を詳しく語っております。ラインナップはこちらです。

■厳しく監視された右サイドと、呼吸が掴み切れなかった左サイド。ハーフコートマッチを展開しながら前半無得点に終わった左右の崩しを検証する。

■「リョウタにしかできないこと。『この選手のこれを見たいんだ』。それをどんどん出して欲しい」(鬼木監督)。山根視来の足元に届いた優しい「キャラメルパス」。試合前の指揮官が「インサイドハーフの大島僚太」に期待していたこととは?

■プロ初ゴールも、試合後の三笘薫が渋い表情を見せた理由。

■誰よりもピッチでボールが集まり続けた登里享平と、爆発的なスプリントでゴールを仕留めた山根視来。川崎の両サイドバックが見せた輝きと存在感。

■90分を16人で戦うために、必要になっていくこと。

■(※追記:7月28日)「基本的に、走る量はインサイドの2人の方が試合中は走っていると思ってます。自分があまりビルドアップに関与しない分、インサイドの選手がきつそうだったり、戻れなかったらリカバーするのが自分の仕事」(守田英正)。チームトップの走行距離を記録したアンカー・守田英正が意識している出力の使い分けとは?

以上、6つのポイントで冒頭部分も含めて全部で15000文字です(※7月28日に追記しました)。どこよりも読み応えたっぷりのボリュームです。

「HELLO, IT’S ME」(リーグ第7節・湘南ベルマーレ戦:3-1)

よろしくどうぞ。

ではでは。





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