どうも、いしかわごうです。
先週末は等々力でヴィッセル神戸戦取材でした。
試合は1-2で敗戦。
ロスタイムに長谷川竜也が追撃弾。さらにその後のプレーでは、長谷川のクロスからのこぼれ球を守田英正がダイレクトボレー。
何かが起きるんじゃないか。
守田英正は、そんな思いを込めてあの渾身のボレーシュートを放ったと言います。
「あれが決まらないのは悔しいですね。相手のGKもうまかったですし、勝ち点1の世界なので。これからラストスパートで、一つずつ結果を出さないといけないので、決めとかないといけないシュートでした。抑えることと枠に飛ばせれば、何か起きるんじゃないかと、いう感じでした」
しかし叩きつけたボレーはGKに弾かれ、等々力劇場を起こすことはできませんでした。
この試合では本職ではない右サイドバックでの起用でしたが、酒井高徳と互角以上に渡り合い、持てる力をフルで発揮してくれたと思います。彼はよくやっていたと思います。しかし、本人は試合に負けた悔しさを噛み締めます。
「相手のカウンターはこっちのミスだし、あとはセットプレー。正直、嫌な攻撃はされていないのですが、負けているので何も言えない。チームとしてできている部分と改善しないといけない部分がはっきり出た試合だと思います」
今回のレビューでは、ピッチの現象に目を向けつつ、選手の紡いだ言葉たちを噛み締めて書き上げております。ラインナップはこちらです。
1.「(酒井高徳選手は)世界で活躍していた選手ですし、代表でも常連でプレーしている選手。1対1の攻防はすごく楽しかった」(守田英正)。入念な対策と準備で主導権を渡さなかった右サイドの攻防戦。そして、前半に見せていた「右サイドで時間を作って左で仕留める」という形の狙い。
2.「失点するまで、自分たちの守備の形である、前から行ってGKに蹴らせるという形で、決定的なピンチはなかったと思う。飯倉に蹴らせて、それを拾って回収する形での手応えはあった」(中村憲剛)、「最初、握られてましたが、少しずつ相手もじれてきて自分たちが握れる時間も増えてきて、結局相手にシュートを打たせてないと思うので。そういう意味では別に悪くなかったかなというのはあります」(田中碧)。失点するまでに掴んでいた守備の手応えと、ボールを保持した展開で違いを作り出せなかった攻撃。
3.「自分の感覚の中では、あれは普通につなげるところだったので。碧も『見えてて、それで相手に当たってしまった』と言っていたので。ただ、それでも失点してしまった」」(中村憲剛)、「あそこの少しでもコースを限定して、GKにシュートを打たれる時は、楽なコースにしたかった。そこは残念ですね」(車屋紳太郎)。あのとき、何が起きていたのか。試合の構図を決めた前半終了間際の失点シーンを検証する。
4.「役割がはっきりした分、押し込める時間帯もありました」(田中碧)、「サイドから崩せる感じはあったので、そこはシンプルにつける。自分もボランチの位置に入ったりして、相手のマークをズラす感じでやってましたが、なかなか高い位置を取れなかった」(車屋紳太郎)。「抑えることと枠に飛ばせれば、何か起きるんじゃないかと、いう感じでした」(守田英正)。巻き返しの後半に鬼木フロンターレが見せた、あの手この手。そして起きなかった等々力劇場。
5.「個人的にもそうですが、チームももう一踏ん張りしないといけない。謙虚に、泥臭くやっていきたいと思います」。試合後の家長昭博が語った、力負けをした現実があるからこそ冷静に向き合うべきこと。
以上、5つのポイントで全部で約12000文字です。色々と考えることも多かったので、これだけのボリュームになりました。よろしければどうぞ。
「謙虚に、泥臭くやっていきたいと思います」。試合後の家長昭博が語った、力負けをした現実があるからこそ冷静に向き合うべきこと。(リーグ第27節・ヴィッセル神戸戦:1-2)