名古屋戦レビュー:連動しきれなかった守備を考える。


どうも、いしかわごうです。

先週末は豊田スタジアムでの名古屋グランパス戦取材。

IMG_4790

試合は0-3で敗戦となりました。

 アクシデントもあり、「攻守で自分たちが用意してきたことがほぼ出せなかった」と試合後の中村憲剛。特に気になったのは、前線からの守備はハマらなかったことですね。

「守備のところが全然良くなかった。ボランチからスタートして、最終ラインがぐっと(ラインを)上げる。それをいつもやってるんだけど、そこがほぼ今日はなかった」

 前線のプレスに連動しなかったのは、サイドハーフとボランチが、味方ではなく相手選手をケアしてしまったからでしょう。サイドハーフは高い位置を取る名古屋のサイドバックに引っ張られ、ダブルボランチは、背後にいる名古屋の2トップを気にしてしまい、前のプレスに連動できませんでした。中村憲剛が言葉を続けます。

「ボランチは、後ろのジョーとシャビエルが気になる。サイドもそれに引っ張られて。だからずっと(名古屋の)4人、CBとボランチを相手にするように自分と悠でやっていたので。2失点するまでは向こうのやりたいようにやられてしまった。そこらへんの守備の呼吸もうまくいかなかった」

 前線が入れるプレスのスイッチに連動しきれなかったことは、サイドハーフの脇坂泰斗も反省点として述べています。

「(守備で)行くところと行かないところが、中途半端になってしまった。試合前から多少のアクシデントがあって、それも少なからず影響はあったと思いますが、その中でももっと積極的に攻撃も守備もやれれば良かった。牽制のところで、うまくかければ(ボールを)飛ばしてくる。そういうところで取れていた。後ろを気にせず、取りに行った方がよかったかもしれないが、中途半端になってしまった」

 サイドハーフの選手は、高い位置を取る名古屋のサイドバックに、いわゆる「ピン止め」をされている状況だったわけですが、それによってプレスに連動して行くのかどうか、中途半端になってしまったわけです。どちらにしても意思統一できなかったことが問題でした。

「(守備で)行かないなら行かないとハッキリとした方が良かった。そこは終わってから気づくところでもありました。もう少しなんとかしたかったなというのはありますね」

 結果的に、前線と中盤での守備がうまく機能しなかった負担は最終ラインに来るわけで、谷口彰悟はプロ初の退場、ジェジエウも累積4枚目となる警告を受けてしまいました。チームとしても、うまくいかなかったですね。

レビューでは、そうしたいくつかの現象や準備面も含めて、何がうまくいかなかったのか。そしてどう次に繋げていくのか。現場取材と後日取材を交えて書いております。

ラインナップはこちらです。

1.「リョウタを中心に・・・・ではないですが、リョウタがいた中で想定したメンバーの組み合わせとか、パスの出所とか、守備のところのハメ方とか、自分の中でもある程度は想定していたところもありました」(鬼木達監督)。開始直前に変更を余儀なくされた「大島システム」。そしてなぜ指揮官は山村和也を選択したのか。

2.「準備の面でもヤマくん(山村和也)は難しかったと思うし、そこは想定外だった」(車屋紳太郎)、「ヤマが入った状態でうまくいくまでに時間がかかった。その間に2失点してしまった。そこで軽く混乱というか、攻守で自分たちが準備してきたことが出来なかった」(中村憲剛)、「個人としてもあまりリズムに乗れていない中で失点してしまい、チームとしてもうまく前半は入ることが出来なかった」(山村和也)。前半に起きていた、ボタンの掛け違いとは?

3.「パスがずれても(ボールを)納めて展開する。そういうところが求められることろ。そこで自分も同じようにミスをしていたら良くない」(脇坂泰斗)、「(自分が)落ちなくてもボールが入ってくるかなという感覚はあった。前に居たほうが相手は嫌かなと言うところで。ちょっとそこは見ながらやってました」(中村憲剛)。中盤の選手達が反省する、前半の修正点。そして、試合前の阿部浩之が危惧していた、夏場の試合運びで気をつけないといけないこととは?

4.「簡単なんですよ。ここで下を向いて、負け続けるのは。でも絶対にそういうチームではないと思っているし、鬼さんもそういう人ではない」。J1通算450試合を達成したミックスゾーンで中村憲剛が語った、勇ましい決意。

5.「自分たちから崩れないというところをテーマに、僕が就任してからやってきている」(鬼木監督)。「鬼さんも言っていましたけど、鹿島が3連覇した時も、順調な3連覇ではなかった。そういう時もある。だから、最終的に優勝していればいい」(新井章太)。あらためて立ち返る鬼木フロンターレの強み。

以上、5つのポイントで全部で約11000文字です。

「自分たちから崩れないというところをテーマに、僕が就任してからやってきている」(鬼木監督)。あらためて立ち返る鬼木フロンターレの強み。(リーグ第22節・名古屋グランパス戦:0-3)

よろしくどうぞ。

明日はもう天皇杯・ファジアーノ岡山戦です。タイトな日程が続きますね。





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です