どうも、いしかわごうです。
先週末は、等々力で清水戦を取材。
試合は2-2でした。
立ち上がりこそ大ピンチがありましたが、それをしのぐと、幸先よくダミアンが先制。狙い通りに先手を奪うことが出来ました。
そして、先制点を取ったら、畳み掛けて追加点を奪いに行く。これが戦前のフロンターレの選手たちが口々に話していた狙いでした。
前節仙台戦では、先制後に少しゲームをコントロールして落ち着いてしまいましたが、今回はその反省を生かそうとしていました。実際、チームとしても、そういう意思を発していたと思います。
21分には、ダミアンのポストプレーからマギーニョが抜け出してGKとの1対1、22分には、谷口彰悟の縦パスから齋藤学のカウンターからフィニッシュまで持ち込んでいます。どちらもゴールになってもおかしくないチャンスでした。先制後の試合運びとしては、理想的に近かったのではないかと思います。
しかし、ほんのわずかな綻びから、セットプレーから失点。掴んでいた流れを手放してしまいました。良い流れがほんのワンプレーで変わってしまうのがサッカーの難しいところです。特に勝てていない今のフロンターレにとっては。30分、ゴール前の直接フリーキックをドウグラスに決められて同点に。谷口彰悟が振り返ります。
「先制するまでもそうだし、先制してからもこっちのペースだと思っていました。欲を言えば、追加点が早く欲しかった。それでも焦れずに戦いながらやっていましたが、失点の仕方のところ。FKのところも、慌てて与える場面でもなかった。そこの余裕がまだまだ足りない」
その後、逆転されながらもしぶとく追いつきましたが、そこからひっくり返すことはできずにタイムアップ。「自分たちからゲームを難しくしている印象は強い」と下田北斗。ホーム等々力では、なかなか喜べない歯がゆい試合が続いています。
結果がついてこない時ほど、うまくいっていることと見つめ直すべきことを見極める必要があると思っています。この試合の詳しいレビューは、ごうnoteで公開しています。試合を分析するとともに、シーズン終盤に向けた現状と改善点にも目を向けた内容になっています。
ラインナップはこちらです。
1.前半の攻撃の中心にいたのは齋藤学。右サイドで躍動した彼が、試合前日に語っていたこと。
2.「ドウグラスは相手の一番注意しないといけない選手だった。厳しくいかなくてはいけないところで、ファールになってしまった。力不足です」(下田北斗)、「流れに関係のないところで点を取られてしまって、そこで向こうが元気になってしまった」(中村憲剛)。畳み掛けながらも奪えなかった追加点と、それまでの流れを失ってしまった失点。チームとしての「ズレ」は、なぜ起きたのか。
3.「仙台戦も勝てたと思うが、今日もそうで、失点がイージーだった。もうずっとだが、自分たちからゲームを難しくしている印象は強い」(下田北斗)。ミックスゾーンで苦悶の表情を見せたホクト。大島僚太不在の今、ボランチに求められている仕事とは?
4.「悠くんの動きの方がいいなと思ったので、急に判断を変えました」(馬渡和彰)。スペースへのランニングで生きるマギーニョと、狭いエリアで仕掛けられる馬渡和彰。マギーニョ→馬渡のスイッチで呼び込んだ同点撃から読み取れる、今後の右SBの使い分け。
5.9月からの5連敗で大失速したものの、リーグ3連覇を達成した2009年の鹿島。そのターニングポイントになった川崎との「16分の再開試合」。そして、当時も知る中村憲剛が語った「今、苦しんでいる価値はある」という言葉の意味。
以上、5つのポイントで全部で約15000文字です・・・今回は、濃厚かつボリューミーです。ちょっとした理由もあり、10年前の鹿島アントラーズがJリーグ3連覇をした時の話もあります。気持ちの整理がつかず、何かモヤモヤしている方に読んでいただけると幸いです。いつもとはテイストも違うので、ぜひどうぞ。
今、苦しんでいる価値はある。(リーグ第24節・清水エスパルス戦:2-2)
ではでは。