どうも、いしかわごうです。
先週末は等々力取材。大分トリニータ戦でした。台風の影響も懸念されましたが、天気は持ちましたね。そして、むちゃくちゃに暑かったですね。前半途中には飲水タイムもありました。
この日の選手表示はひらがなで行いました。センサリールームを実現するなど新しい試みも行った試合でもありました。
感覚過敏の子どもたちを競技場へ|けさのクローズアップ|NHK おはよう日本 https://t.co/SX52QHNSM1
少し前の朝のNHKで特集されていたセンサリールーム、今日からなんですね。— いしかわごう (@ishikawago) July 27, 2019
試合は3-1で勝利。
小林悠、齋藤学、阿部浩之というFC東京戦と同じ3人がゴールを決めるという展開でした。同じトリオによる2試合連続弾って、珍しいんじゃないですかね。そして等々力でのリーグ戦に限れば、5月の仙台戦以来となる久々の勝利です。
その3ゴールの内訳を見ても、パスワークでこじ開けた先制点の形、高い位置からのショートカウンターで仕留めた小林悠の2点目、ロングボールをダミアンが競り勝ちながらキープして、阿部浩之が決めた3点目・・・ゴールパターンが、どれも違うのが良いですね。
先制点は、前節のFC東京戦同様に、フロンターレらしい崩しから齋藤学が決めました。
https://twitter.com/J_League/status/1155085676024672256
「僕のところに来るまでにすごく綺麗なパスワークで、僕は合わせただけ」と本人は何も仕事をしていないようにコメントしていましたが、FC東京戦同様に、味方がボールを動かしているときに予測して、ゴール前の点の取れる場所にタイミングよく入っていけているわけです。
去年はドリブルで持ち込んでゴールする形でしたが、ゴールの奪い方が変わっています。「また、そこにマナブ」になりつつあるわけです。「そこにエウソン」とは違い、「なんでそこに?」という疑問はない「そこにマナブ」だとも言えます。
そこで「あそこに入っていけるのは、(ゴールの)絵が描けているのでは?」とイメージの共有ができていることを、試合後の本人に尋ねてみました。彼は「あれはタイミングが良かったんですが」と前置きした上で、ゴールに秘められたこんなエピソードを明かしてくれました。
それは試合当日の朝に放送されていたアトレティコ・マドリード対レアル・マドリードのプレシーズンマッチのこと。久保建英が途中で出た試合ですが、アトレティコが7ゴールで大勝した試合でもありました。その試合でジエゴ・コスタが決めたゴールのイメージが残っていたというのです。
「ジエゴ・コスタがレアル戦で取った、縦へのシュートを今日見ていて、結構イメージの良いシュートかなと、2〜3回見ていた。映像を見ないと、本当に似てるかわからないんですが、そのイメージがぴったり合ったので。ハイライト見ててよかったなと(笑)。縦と縦で。1点目か2点目か覚えてないですが」
この試合でジエゴ・コスタは4点取っているので、正直、その場では自分もすぐには浮かばなかったのですが、確認したらジエゴ・コスタが決めた2点目がそうですね。確かに、縦に割りながらのボールの引き出し方、そしてフィニッシュワークも含めて、似ていました(DAZNで確認してみてください)。
いずれにせよ、フロンターレのセッションに入り、そしてゴールも奪えるようになりました。彼自身、ドリブラーというイメージが強いからこそ、状況に応じて使い分けていくことを意識していると話しています。
大分戦のマッチデーのインタビューは齋藤学。
ドリブルだけでは川崎で生きていけないと感じて、以前よりも他の試合を観てサッカーを勉強していること、趣味のプロレスやアメフト観戦は少し封印してサッカーのことを考える時間が増えたことを明かしてました。
今年のプレーによく現れてますよね。 pic.twitter.com/sdieAHZUvI
— いしかわごう (@ishikawago) July 27, 2019
これで2試合連続ゴール。「川崎の学」として輝きを放っているように思いますね。
この試合の詳しいレビューはこちらです。ピッチ上での攻防戦を詳しく書いております。
レビュー公開してます。約11000文字のたっぷりボリュームです。/ 「それはチームとして強くなったということだと思います」(小林悠)。この試合にあったもう一つのターニングポイントと、そこで示したチームとしての力強さ。(リーグ第20節・大分トリニータ戦:3-1)| https://t.co/NC81KCQStq
— いしかわごう (@ishikawago) July 28, 2019
ラインナップはこちら。
1.「すごくみんなで考えてやったんですが。結果・・・・大分がうまかった」(齋藤学)、「全体的に守備は良くなかった。相手がうまかったし、うまくはめられなかった」(阿部浩之)、「練習でもなかなかハマらないのはわかってましたが、それ以上に相手がうまかった」(田中碧)。川崎の選手たちも認めた、大分の巧みなビルドアップ。入念に準備していた川崎のプレッシングは、なぜ空転させられたのか。
2.「それはボランチの仕事だと、碧と北斗には言いました。『無理だったら止めろ』と」(中村憲剛)、「前がどうとか、後ろがどうとかではなく、一人一人がもう少し強気にというのは正直、ありました。前線の選手も、迷いがある中でプレッシャーをかけていた感じがあった」(谷口彰悟)。それでも前から行くのか。それとも、止めるのか。方針の迷いが生んだ、プレッシングの迫力不足。
3.「飲水タイムで、自分と阿部くんのラインをちょっと下げて。でも、それをやってからはほぼやられなくなった」(齋藤学)、「鬼さん(鬼木監督)も『前からはきついか?』って。ブロックを作ってしまえば、そんなに嫌な崩され方はしなかった」(小林悠)、「引いて守れれば相手の特徴は消せるので」(田中碧)。指揮官が前半に見せた「捨てる勇気」。なぜ川崎は方針転換が出来たのか。
4.「自分に来るまでのパスワークが本当に綺麗で良いゴールだったと思う」(齋藤学)。2試合連続得点中。フロンターレらしい崩しの中で「川崎のマナブ」のゴールが生まれ始めてきた理由とは?
5.「それはチームとして強くなったということだと思います」(小林悠)、「自分たちは下を向かずに、自分たちの形をやることができた」(ジェジエウ)。この試合にあったもう一つのターニングポイントと、そこで示したチームとしての力強さ。
6.「本当にベンチの選手のレベルが高くて、紅白戦とかのレベルも高いので」(小林悠)。試合終盤に示した、多彩な得点パターンと選手層の厚さ。横綱相撲を支える確かなもの。
以上、6つのポイントで約11000文字です。たっぷり書きました。ぜひ読んでみてください。
「それはチームとして強くなったということだと思います」(小林悠)。この試合にあったもう一つのターニングポイントと、そこで示したチームとしての力強さ。(リーグ第20節・大分トリニータ戦:3-1)
ではでは。
明後日はアウェイでサンフレッチェ広島戦。少しずつ首位の背中も見えてきました。連戦ですが、頑張りましょう。