どうも、いしかわごうです。
等々力でのサガン鳥栖戦はスコアレスドロー。
ただシュート数は対照的で、フロンターレが放った数は25本。一方で、サガン鳥栖は2本。フェルナンド・トーレスと金崎夢生の2トップもシュートゼロに終わっています。
ただし、サッカーに判定勝ちはありません。
いくらシュートを放っても、ゴールネットを揺らさなくては勝てません。それだけに、なんとか1点欲しかったというのが正直なところです。
規律がしっかりしており、選手がハードワークを徹底し続け、最後の局面で体を張って守る鳥栖のディフェンスは堅かったですね。それでも完全に崩した場面もありました。
41分の大島僚太、中村憲剛、守田英正の中盤3人で浮き球をつないで阿部浩之にお膳立てした決定機は、ため息が出るようなつなぎだったと思います。あのセッションに入っていた守田はこう振り返ります。
「リョウタくんが良いランニングをかけてくれた。阿部ちゃんも、リョウタくんに入ってからのことを考えてランニングしていた。(大島僚太には)もうちょっと良いパスを出してあげたかったですが。フロンターレらしい攻撃だったと思う」
低くて強いパスを足元に通すのではなく、浮き球を連続してつないでの崩し。高い技術と難しい選択だったはずですが、グループとして同じ絵を描き、ちゃんと噛み合っていました。こういった崩しができていただけに、あとはフィニッシュワークだけ。ほんと「あとは決めるだけ」という試合でした、
そんなゲームの詳しいレビューを公開しています。
レビュー公開してます。約7500文字。よろしくどうぞ。 ➡️ 難易度の高い選択をノーミスで実行し続けている大島僚太は、なぜ果敢にミドルシュートを放つのか。そこに込められていた、ゲーム全体の流れを汲んだ駆け引き。(リーグ第22節・サガン鳥栖戦:0-0)|note(ノート) https://t.co/rGwh1rwcvY
— いしかわごう (@ishikawago) August 16, 2018
ラインナップはこちらです。
1.「中央から攻撃することが理想でしたけど、中央からの崩しという面ではあんまり気持ち良くは連携では崩せなかったですね」(守田英正)。「中、外、中」のリズムの、最初の「中」を窮屈にしてきた鳥栖。中盤の形を変えてきたフィッカデンティ監督のフロンターレ対策を読み解く。
2.「阿部ちゃんは縦の入れ替わりで、相手をズラしてくれていた」(大島僚太)、「中で作って、外。そこの組み合わせで、自分もスペースを見つけながらやるようにした」(登里享平)。打開策を見出せず封じられた右サイドと、綻びを作り出して決定機を作った左サイド。前半のサイド攻撃を分析してみる。
3.「決め切れなかったのは個人のシュートの部分」(小林悠)、「最後のところだけが足りなかった」(エウシーニョ)。「決められないなら、もっとチャンスを作るしかない。そういう結論にしかならない」(中村憲剛)。高い技術と難しい選択による「意外性」で生み出した決定機。そしてフィニッシュで足りなかった「落ち着きと思い切り」。無得点に終わった内訳を分析してみる。
4.「それがあって最後の食いつきにもつながっている」(大島僚太)。難易度の高い選択をノーミスで実行し続けている彼は、なぜ果敢にミドルシュートを放つのか。そこに込められていた、ゲーム全体の流れを汲んだ駆け引き。
5.「思いっきり打とうと思ったところで、流そうとしてミスってしまった」(齋藤学)、「阿部ちゃんは外張ったり、中を使ったりもあるが、学のストロングポイントは仕掛けるところ。それを出せるように、追い越したり、ニアに抜けたりすることで数的優位を作ることですね」(登里享平)。齋藤学と鈴木雄斗という交代カード。サイドで推進力を出せる彼らに求められることとは?
(※8月17日:追記)6.「どっちかというと、それが自然かなと」(中村憲剛)。ヒールパスを使って2度の決定機を演出した中村憲剛。そのプレーに凝縮されていた、速さと正確さ、そして意外性の追求。
以上、6つのポイントで全部で約8500文字です(17日にポイント6を追記しました)。0-0でしたが、見どころは多いゲームでしたので、そこをじっくりと語っております。
難易度の高い選択をノーミスで実行し続けている大島僚太は、なぜ果敢にミドルシュートを放つのか。そこに込められていた、ゲーム全体の流れを汲んだ駆け引き。(リーグ第22節・サガン鳥栖戦:0-0)
よろしくどうぞ。