「スポーツビジネスの投資は、工場の生産設備のようにはいかない」。武田信平・前社長が語っていた、シンプルな経営哲学とは?


 どうも、いしかわごうです。

明日はいよいよ新体制発表です。
すでに宮崎でのキャンプは終えてますが、ようやく新加入選手を公式でお披露目する場と言えるかかもしれませんね。

すでに新シーズンは動き出していますが、1月19日と20日の日本経済新聞に、川崎フロンターレの社長を長くつとめていた武田信平・前会長のインタビューが掲載されていました。

川崎がJ1初Vで証明した3つのこと(前編)

川崎がJ1初Vで証明した3つのこと(後編)

 非常に読み応えのある、興味深い内容でした。古参のサポーターであればあるほど、武田さんの功績の偉大さはよく知るところだと思います。初優勝したことで、これまでクラブの姿勢や様々な取り組みが評価されていますが、その礎を築いたのは他ならぬ武田さんですからね。後編の中でこんなコメントがありました。

「長く社長をやれたメリットはあったと思う。社長になりたてのころ、『どうせ本社に2~3年で戻るんだろう』とあいさつ周りした先でさんざんいわれたもの。信用されないよね。2~3年でいなくなったら。そこを実績で証明できた。僕も本気、富士通も本気だと」

 J2に落ちたクラブの再建を任されたわけですから、もしかしたら、火中の栗を拾うような役割だったかもしれません。頭を低くして、2〜3年、おとなしくやり過ごしていれば、その後は武田さんも本社に戻っていたのかもしれません。でも武田さんは本気だったんですよね。本気でフロンターレを変えようとした。そしてそれを姿勢と行動で示した。やっぱりそれは見ている人に伝わるし、長い年月がかければ、まわりも動かします。つまりは、そういうことだったわけで、きっと武田さんの生き方が、それを許さなかったのだと思います。

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僕も書き残しておこうと思い、武田社長に関するインタビュー原稿などをまとめて、noteで公開しています。

 あとがきでも触れたのですが、武田さんにインタビュー取材をした2015年シーズン前のことを思い出します。
等々力のメインスタンド改修を終えて、約7000席ほどの座席数を増加して迎える新シーズンだったわけですが、武田さんはそこに強い危機感を口にしていました。

去年より約7000席が増えたからといって、入場者数も毎試合安定して増えるかというと、決してそんな簡単な話ではないからです。

 1試合平均で5000人〜7000人というのは、J2クラブの1試合分の人数にも相当します。これまでたくさんのプロモーション活動をしてきてもスタジアムに足を運ばなかった人たち5000人〜7000人ぐらいを目標に、毎週呼び込まなくてはいけない。そうすないと、例えば新メインスタンドだけが埋まっても、今度はバックスタンドがガラガラになってしまうかもしれないという問題があったからです。

「新しいところにはみんな来たがるんですよ。新しいものと従来のものでは一目瞭然で、そこはすでに差は出ています。例えば、今までバックスタンドにいた人たちが、今年から新しいメインスタンドに移っているわけです。その抜けてしまった穴をどうやって埋めるか、ですよね。そこはどうしたって難しい。でも、なんとしてもスタジアムに来てもらわないといけない。そのためには、プロモーション部に頑張ってもらわないといけないし、選手にも面白い試合をしてもらわないといけない。それによって、バックスタンドにも新たなお客さんが来てもらうようにならないと」

 終わってみれば、2015年の入場者は、前年度から合計73735人の増加でした。この伸び数はリーグトップでもありました。等々力の観客数が増加した背景としては、「メインスタンド改修による座席数増加によるもの」と分析されましたし、それは間違っていないのですが、新しくできた座席を埋めるることができたのは、人を呼ぶためのクラブの企業努力があったことも決して見逃してはいけないところです。

インタビュー原稿をまとめたものですが、興味ある方は、読んでみてください。

「見えるところから変えること」。クラブ経営について語るとき、武田信平・前社長が語っていたこと。

川崎駅前の優勝パレードを見守っていた武田さんの後ろ姿。感無量だったでしょうね。

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ではでは。

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