どうも、いしかわごうです。
決勝戦での負けについて、昨日のブログで書ききれなかったことを、もうちょっとだけ書いてみました。
それは「負け方」についてです。
元日の天皇杯決勝と、ルヴァンカップ決勝。
今年、フロンターレは2度、決勝戦での負けを経験しています。
ただ両者では「負け方」が違います。
元日の天皇杯決勝では、試合運びを含めて、鹿島との経験値の差を認めざるを得ないような負けだったと認識しています。
あのときに感じた「差」はどこというと、「ディテール(細部)のこだわり」でした。
天皇杯決勝は、内容的に互角以上にやれていたと思いますが、セットプレーから隙を突かれて喫した2失点で優勝を逃しました。そのことを「ちょっとしたことだけど、すごく大きな差」と、中村憲剛選手と田坂祐介選手のベテラン二人が試合後に評していたのが、すごく印象的でした。
「向こうは我慢しながらセットプレーという狙いがあったと思うし、そこでまんまと1点取られてしまうというのは、まだまだということ。鹿島は、空いているところをシンプルに使ってラインを下げて、そうやってセットプレーを取る。ああいう相手に対して、もっと集中しないといけなかった。(中略)そういうところでスコアが動くのがファイナル」(中村憲剛)
「最後は粘られて、延長でやられている。決して悪いサッカーをやっているわけじゃないけど、何か勝てない・・・・そこの差が鹿島との差。個人個人が決め切るとか守り切るとか、細かい部分・・・・最後の最後のところを高めていかないと、金(メダル)は取れないかな」(田坂祐介)
今年の鬼木フロンターレは、あのときに痛感した「ディテールのこだわり」を積み上げてきたチームだったと思っています。
サッカーのシーズンというのは、1試合に限れば誤審や運・不運も影響しますが、年間を通じてみると、結果と内容が概ねリンクしていくスポーツです。その中でシーズン終盤でも優勝争いをしていて、ルヴァンカップも決勝まで勝ち上がってこれたのは、チームとして去年の足りなかったものに真摯に向き合い、そしてそれを埋めてきたからだと僕は思っています。
その上で臨んだこのルヴァンカップ決勝に関して言えば、少なくとも、天皇杯決勝で鹿島相手に感じた「ディテールのこだわりの差」が直接の敗因になったとは思えませんでした。もちろん、開始直後の失点は相手のスローインから始まっているので、そこで「隙を見せてしまった」と見方もできるかもしれません。ただ天皇杯決勝では「鹿島との差」を感じた負けでしたが、ルヴァン決勝では、相手のセレッソではなく、自分たちの問題として目を向けてしまう負けでした。そこらへんが「負け方が違う」と感じる理由なのかな、と。
うーん、どうしてもルヴァン決勝は矢印を自分たちに向けるべき負けになってしまいますね。ただ、だからこそ負けた理由から目をそらさないで、しっかり向き合うことも大事だとも思っています。時間はかかるかもしれませんけどね。
1万文字のゲームレビューです。たくさんの感想をいただき、感謝です。/ 「噛み合わなさ」を象徴した終盤の光景。そして試合後のミックスゾーンで感じたこと。(ルヴァンカップ決勝・セレッソ大阪戦:0-2)|note(ノート) https://t.co/BxdgTogRjl
— いしかわごう (@ishikawago) November 6, 2017
1.「もう少しエリアの中に入れればよかったが、相手はエリアの前でブロックを組んで阻止してきた」(エドゥアルド・ネット)。予想以上に窮屈だった中央エリアと、崩しのプレー選択に垣間見る決勝戦特有の難しさ。
2.「なかなかこっちにボールが入って来なくて、(ハーフタイムには)リョウタ(大島僚太)に『もっとボールを振って欲しい』と伝えました」(車屋紳太郎)。前半の右サイドは使えていたのか、それとも、使わされていたのか問題。そして左サイドにボールが配給されにくかった原因とは?
3. 「仕掛けていこうと思っていたし、左の時は良い仕掛けができていた」(長谷川竜也)、「最後のクロスのところも、もう少し、相手の足に当たって中まで送れなかった」(車屋紳太郎)。巻き返しのリズムを掴むも決定打を出せなかった後半の左サイド。そして堅いセレッソの巧妙だったカウンター設計。
4.「選手を見る眼」に自信を持つ指揮官を悩ませたベンチメンバーの選考。そして「ボタンのかけ違い」が起きた采配を検証する。
5.「クロスを上げるところまではいくけれど、上げさせられているというか・・・・相手の術中にはまっている感じはありました」(知念慶)、「正直、あと数センチのところ。合わなかった理由は・・・」(長谷川竜也)。チームの「噛み合わなさ」を象徴した終盤の光景。
6.「どれだけ(経験を)積めばいいのか。正直分からない」(中村憲剛)、「そこで上回らないと優勝できない」(谷口彰悟)。選手たちが語った完敗の要因と、試合後のミックスゾーンで感じたこと。
以上、6つのポイントで冒頭の部分も含めて全部で約10000文字です。
「噛み合わなさ」を象徴した終盤の光景。そして試合後のミックスゾーンで感じたこと。(ルヴァンカップ決勝・セレッソ大阪戦:0-2)
・・・とまぁ、今日からチーム練習も再開しているので、ルヴァンの振り返りはこのぐらいにしておきます。
ではでは。