多摩川クラシコプレビュー:「ヨシトさん(大久保嘉人)は本当にストライカーという選手。ラスト1分のワンプレーでゴールを狙っている」(車屋紳太郎)。







どうも、ごう・いしかわです。

 多摩川クラシコですね。

 やはり注目を集めるのは大久保嘉人選手。
どうしたって仕方がありません。フロンターレとしては、どうやって彼を抑えるかが見所となります。

 取材していてふと思い出したのが、昔のフッキとの一戦です。
・・・というのも、2007年に東京ヴェルディでプレーしてJ2得点王になったフッキは、翌年2008年に川崎フロンターレに復帰して、その開幕戦で東京ヴェルディと対戦したんですね。

 ヴェルディの選手からすれば、去年までのチーム最大の得点源だったストライカーといきなり対戦するわけですけど、服部年宏選手やバウル(土屋征夫)などのベテラン守備陣は、わりと冷静だったんですね。聞くと「対戦相手がどうやってフッキを抑えようとしてきたのか。それでうまくいった対策とうまくいかなかった対策も見てきたからね」と話していたんです(なお試合は1-1でした。フッキは無得点)。

 同じことが、今回の大久保嘉人選手にも言えるような気がしました。

フロンターレの選手たちは相手チームの「大久保嘉人対策」を、ここ4シーズン間近で見続けてきたわけです。ならば、その中の効果的だった対策を講じれば良いというのが、ひとつ。

 そして本人の得意なゴールの形もよくわかっているわけで、それを注意すればいいわけです。例えば、サイドバックの車屋紳太郎選手は、低くて速いクロス、いわゆるグラウンダーのボールを大久保選手本人に要求され続けました。

 去年の2nd第2節名古屋グランパス戦で、ようやく車屋紳太郎選手のクロスから大久保嘉人選手のゴールが生まれています。GKチョン・ソンリョンを含めたチーム11人がボールに触りながらビルドアップし、最後は走りこんでいた大久保嘉人選手の足元に合わせた、鮮やかなクロスでした。

車屋紳太郎選手は、その後のアルビレックス新潟戦でのロスタイムには小林悠選手の劇的な決勝弾もお膳立てするなど自信をつけていくわけですが、なんにせよ大久保選手がゴール前で欲しいボールの質も、車屋紳太郎選手は熟知しているわけです。

「ヨシトさん(大久保嘉人)は本当にストライカーという選手。一瞬でも気を抜いたらやられる。ラスト1分のワンプレーでゴールを狙っている。常にその動きを見て、先に予測してポジションを取らないと危ない。特に速いボールや、グラウンダーのボール。たぶんそういうのを(味方にも)要求していると思うので」

 FC東京に移籍してから身長が大きくなったとか、ジャンプ力が飛躍的に伸びたという情報はありませんから・笑、FC東京で本人が求めているクロスも、フロンターレ時代と同様のグラウンダーだと思っていいでしょう。まずはそこのボールとコースを警戒しておくこと。

 ただ一方で、FC東京でまだゴールがないのは、両サイドバックの室屋成選手や太田宏介選手との要求面で合致していないからなのかもしれないとも言えます。なので、まだまだ低くて速いボールとは違う、受け手ではなく、出し手側の主導による軌道のクロスが来る可能性もありますが、そこのクロス対応に自信を持っているのが、古巣対戦となる奈良竜樹選手です。

「両サイドにいる室屋成とも宏介くん(太田宏介)ともやっていたので、どんなボールを蹴ってくるのか軌道はわかります。そんなに速いボールではないと思います。速いボールはショウヤ(中島翔哉)が入れてくるかもしれないですが」

 サイドからどういうクロスが大久保嘉人に供給されるのか。それをフロンターレ守備陣がどう跳ね返すのか。そこの読みと対応の駆け引きは、注目ポイントだと思います。

・・・・とまぁ、このへんを含めた試合の詳しい見所はごうnoteで公開しております。

ラインナップはこちらです。ポイントは5つ。

1.田坂祐介の強行出場か。長谷川竜也のサイドバック起用か。気になる予想スタメンは?

2.「自分たちがやるかやらないか」。広州恒大戦で中村憲剛が掴んだ、ある確信とは?

3.連戦だからこそ心がけたい、メリハリのつけたプレッシングとチーム全体のコンパクトさ。「リトリートは、自分の中で後ろに下がって引きこもることではない。いつでも取りにいく状況を前で高く保っているのもリトリート」。奈良竜樹が目指す守備の狙いは機能するか。

4.「ヨシトさんは本当にストライカーという選手。ラスト1分のワンプレーでゴールを狙っている」(車屋紳太郎)。そしてフロンターレ守備陣が、大久保嘉人を沈黙させるために押さえておきたい3つの秘策。

5.「良いホテルだなーと思ったら、夜中に体調を崩したんですよ(苦笑)」。去年3度の多摩川クラシコに未出場だった大島僚太。そして「相手がドリブルを嫌がっていたらドリブルを仕掛けたいし、出して動くを嫌がっていたら、そこを意識したい」とギラギラ感を口にする長谷川竜也。ひそかに注目しておきたい静学先輩後輩コンビ。

 以上のポイントで、全部で約7500文字で語っています。レビューよりボリュームありそうなプレビューってどうなんだ?と思いつつも・笑、試合をより深く、濃く楽しみたい方にぜひ読んでいただきたく思います。

「自分たちがやるかやらないか」。中村憲剛が掴んだ、ある確信とは?そして大久保嘉人を沈黙させるために押さえておきたい3つの秘策。/ 試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第4節・FC東京戦)

よろしくどうぞ。





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