悪意とこだわりの演出術:「水曜日のダウンタウン」のプロデューサーが語る、松本人志の「俯瞰的視野」。







どうも、いしかわごうです。

サッカーの話ばっかり書いているので、たまには最近読んだ本でも紹介します。

「水曜日のダウンタウン」などを手がけるTBSプロデューサー・藤井健太郎さんの著書です。最近だと、正月と夏休みに放送された「芸人キャノンボール」も話題になりましたね。

「水曜日のダウンタウン」は、僕も毎週欠かさず観ています。たぶん今、一番と言っていいぐらいギリギリのところを「攻めている」バラエティ番組だと思ってますね。

 ほんのタイトルを見てニヤリとした人も多いと思います。番組を見ている人ならばわかると思いますが、大食いの白田さんが出るときは、その背景にモアイ像を映り込ませておくとか、ミスターSASUKE・山田勝己さんが出るときの演出であったりとか、本筋から脱線したところにツッコミポイントがあるVTRで笑ってしまうこともたびたびです。もはや番組のスタイルとして確立されてきた感じすらありますからね。

「角が取れてキレイに仕上がっていくのではなく、歪な個性をそのまま伝えること」、「これまではテレビでは失敗を見せないやり方がほとんどでした。失敗か成功ではなくて、失敗を「面白い失敗」にして見せてしまう」など、藤井さんのこだわりについて語っています。

 VTR内でダウンタウンをイジったりもしているところも、これまでのダウンタウンの番組にはないところなんですけど、本書では「松本人志の凄さ」もたっぷり語られていました。

例えば、かつて「リンカーン」の収録で、味の薄いカレーが出てきたとき、ある芸人は「これに醤油をかけたい」と言おうとしたけど、その一瞬前に松ちゃんが「これにカレーをかけたい」と言った話。

こういったエピソードを通じて、芸人としての驚異的な打率の高さを紹介したり、芸人というプレイヤーでありながら、スタッフ目線で番組の構成を考えて、どのスタッフよりも最善の企画修正案を提案してくるという、松本人志の「俯瞰的視野」を語っていたりします。

楽しく読めました。
僕は初版で買いましたが、人気ですぐに増刷がかかったそうです。

DVDも出てます。エル・チキンライス、好きです・笑。

ではでは。





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