自分たちの土俵に持ち込めなかった広島戦。







 日帰りで広島取材してきました。

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 試合は1-2での敗戦。それもロスタイムに決められるという負けとなりました。

 試合から二日経っていろいろ敗因を考えてみましたが、一番はやはり自分たちの土俵に持ち込めなかったことだと思います。

 例えば前節のガンバ戦では、ACLの疲労もある相手に先制パンチを浴びせ、うまく殴り合いの勝負に持ち込んでノックアウトしました。 ロースコアでも逃げ切れる戦い方ができる強豪相手には、現状ではやはりこのスタイルが最も勝率が高まるように感じます。

 広島の出方は想定していた通りで、〔5-4〕のブロックを作って低く構えながら、縦パスを警戒して中央は人数をかけてしっかりと締める。特に中村憲剛と大島僚太のダブルボランチには、佐藤寿人がプレスバックしながら、青山敏弘と森崎和幸が前に出ていくことで圧力をかけてきました。ただそれでフロンターレの攻撃を抑えていたかというと、そんなことはなかったはず。

「自分のところに青山と森崎カズがきていたから、その背中を取ってという話を、ヨシトとかタサカに言っていた。あそこで前を向いて、相手を下げさせるというのはできていた。中を締めると外が開くし、そういう攻めができていたし、相手がどう出てこようと関係ない。そういうサッカーをしていた」(中村憲剛)

 青山敏弘と森崎和が前に出て奪いにくるなら、その背後に生まれるスペースを前線が降りて受けてもらって攻略してしまおうというわけです。ブロックの間で受けて仕掛けるだけではなく、最終ラインを揺さぶれるようなら、そこも攻撃。20分の小林悠のヘディング、大島僚太からの背後を突いたスルーパスに大久保嘉人の1対1と、決定機を作っていました。

 守っても、低い位置で引っ掛けてカウンターという広島の狙いを読み取り、フロンターレの選手は、ボールを失ってからの切り替えが早く、素早く回収して押し込むことができてました。だからこそ、この前半で得点というアドバンテージを得なくてはならなかった。フロンターレの選手も、それはわかっていたと思います。だからこそ、先制パンチを浴びせるべく、前半から果敢に仕掛けた。でもGK林卓人の好セーブもあり、広島を崩せなかった。

 後半開始早々に柴崎晃誠のゴラッソでリードされ、佐藤寿人から浅野拓磨というスイッチで、広島は勝利の方程式に。こうなってしまうと、もはや広島の土俵に持ち込まれた格好です。フロンターレがバランスを崩して前に出ていかざるを得なくなくなったことで浴び続ける強烈なカウンター。うむ、これは苦しい。

 しかし83分、相手の勝利の方程式を打ち砕く大久保嘉人の一撃で同点。記者席からは相手に当たって角度が変わって入ったと思ったのですが、映像を見るとアウト気味に蹴ったボールに変な回転がかかって、急激に曲がって入ってました。なんという起死回生弾。

 「これは、ひょっとするかも・・・」

 でも、その後の猛攻が続きません。フロンターレはターンオーバーしてないため、天皇杯から中二日でのゲーム。さらにこの日の広島はかなり暑かった(26.9℃)。主力の運動量は落ちた上、交代で入った選手も思うように機能せず。せめてここが等々力だったら・・・と思いましたが、最後の時間帯でチームとしてのパワーを上げることができなかった。逆に終了間際の88分のフリーキックでは、逆に青山が客席を煽ってスタジアムのボルテージを上げていました。そしてロスタイムの山岸智による決勝弾。

 試合後、「持ってないですね。せっかく連勝していたのに、その流れを止めてしまった」と、悔しそうにつぶやいたのは西部洋平。リーグ戦では5月以来の先発復帰となり、気合いは十分だっただけに本当に悔しそうでした。2失点したゴール、どちらもノーチャンスでしょう。特に最後の失点に関しては、「クリアの声はリョウタ(大島僚太)に聞こえていたけど、足が上がっていたので迷わずに蹴ったと言っていた」とあくまで大島僚太の判断をかばっていました。「最後の失点も、ヨウヘイ(西部洋平)は声をかけていたし、リョウタ(大島僚太)もクリアしていた。クリアの方向だけが悪かった。誰が悪いとかじゃない」と中村憲剛も同様でした。

 内容的に優勢だった前半に奪わなくてはいけない先制点を奪えず、後半で先行される展開に持ち込まれたこと。我慢して終盤に追いつくも、そこでひっくり返すだけのパワーを出せなかったこと。やはり、そこに集約されるのではないかと思います。そして最後に勝敗をわけたのは、ディテールの部分です。「ちょっとした詰めの甘さの部分。1位を争うチームとやるときは、そういうこともやらないといけない」と中村憲剛が言えば、「自分たちも含めて、単純なミスをしたらやられる。最後の失点も味方のミスからやられた。ああいうしたたかさが広島はある」と田坂祐介も口にししていました。勝つチャンスがなかったわけではないですが、勝たなくてはいけないフロンターレの隙を突くだけの試合運びをしていた広島が、この日は一枚上手だったのかもしれません。

・・・というわけで、2年連続ロスタイムに決勝弾を浴びるという、なんともツライ広島遠征になりました。FC東京が負けたことでまだ可能性はありますから、リーグ戦残り3試合、最後まで期待したいと思います。

 サッカーキングで大久保嘉人のコラムを執筆しました。広島戦で決めたゴールの深堀りと、彼がゴールを決め続けることができる秘訣について書いてます。よろしければ、どうぞ。
https://twitter.com/SoccerKingJP/status/655681264058392577





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