手綱をより強く握り勝利を掴んだ名古屋戦後半の試合運び。ハーフタイムに味方を引き締めた中村憲剛の言葉。







 どうも、いしかわごうです。
昨日の予告どおり、名古屋戦についてのポイントをもうひとつ。

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この試合、マスコット多かったなー・・・ではなく、それは後半の試合運びです。前半だけで3-0のスコアとなれば、ほぼ勝負は決したと見るのが普通です。ただ僕はまだ安心してませんでした。

 というのも、ゲームコントロールという問題を抱えていたからです。このチームは、リードした途端、手綱を緩めるどころか、なぜか手綱ごと手放してしまうという悪癖があります。

 風間監督が「プレーをやめてしまう」と指摘する現象で、具体的な試合を挙げれば、3-0の前半から防戦一方の後半を余儀なくされた7月のアウェイ松本山雅戦が典型例です。他には再逆転を果たしたものの、一度は逆転を許したホームの清水戦もしかり。うまくいっている安心感で個々の意識が緩んでしまうのか、途端にボールを受けに顔を出す回数が減ったり、グループの連続性がなくなって、機能不全になってしまいがちなのです。試合途中でのあの乱下降は、ちょっと見過ごせないレベルです。皮肉ではありますが、8月は追いかける展開のほうが多かったことで、その現象は起きませんでしたが。

 この試合の後半、パワーを持って仕掛けて来るであろう名古屋に対して、そういう悪癖が出ないか。後半は、そこを注目していました。

 遡るとこと一ヶ月前、チームのゲームコントローラーである中村憲剛と大島僚太に、この問題の因果関係とその解消策を聞いたことがあります。2人の見解はこうでした。

「最初の15分で相手をかわせたりすると、自然と緩んでしまったり、ボールを受けに顔を出す回数が減ったりしてしまうことはありますね。そうなると、ボールを失う回数も増えてしまう。ケンゴさんと話したときは、自分自身も『今日は大丈夫だな』と思う時間帯があるときもあるので、そういうのは無くそうと言っている。常に顔を出す、声を掛け合う。難しいところですけど、休むとしても意志を持って休む。背後や前を狙いながらやるのが大事ですね」(大島僚太)。

 やり続けることは前提としても、「休むとしても意志を持って休む」というフレーズがなかなか面白いと思いました。要は、選手同士で意思統一ができていないにもかかわらず、手綱を緩める人がいた結果、手綱ごと相手に渡ってしまっていたのかもしれません。だったら、「手綱を緩めるぞ!」と明確に発することで、メリハリがつくのかもしれません。勝ち慣れているチームは、そのへんのコントロールが自然と出来るのでしょうけど。

 一方の中村憲剛。
「まわりが動かなくなるのは、如実に感じるときがある。自分と僚太が試合のペースを作るのだけど、それは前と後ろとの関わりがあって機能するから。本当は、そこの活動量の低下に自分が左右されてはいけないのだけど、それが続くと俺らも無理をしなくちゃいけなくなる。例えば、前がボールをキープできないと、後ろも下がってしまう。それに真ん中も引っ張られてしまう。前が奪いにいっても、今度は後ろが(連動に)付いてこない。ちょうど適度なものが保てない難しさはある。相手があれだけ奪いに来たら、本当ならチャンスのはずのはずなんだけどね。前半だったら、出して当ててくれれば、すぐに戻しに受けて来れる位置にいる。でもそういうときはいない。それでちょっと見てしまう。その積み重ねだと思う。」(中村憲剛)

 もちろん、夏場だったことによる体力的な問題もあると思います。ただ第一に擦り合せるのは、チームとしての意識でもあり、選手同士の意志統一なのだということでしょう。

 そしてこの名古屋戦はどうだったのか。後半のゲームコントロール、試合運びについて聞くと、「4点目を取りにいく」という方向で、ハーフタイムに意志を合わせていたと明かしてくれました。


「ハーフタイムに、山雅戦で後半から押されてしょうもない試合をしてしまったから、4点目が勝負だという話をした」(中村憲剛)

「ハーフタイムに憲剛さんが、『山雅の時にここで押されてるから』と言ってくれて、その一言でより締まったと思います。チームとしてもっと点を取りたいという部分を出せたと思います」(大島僚太)

 奇しくも、その山雅戦を引き合いに出してチームを引き締めたとのことでした。そうやって入った後半に生まれたのがエウシーニョの4点目です。手綱を緩めずに、むしろ、より強く握って勝利を掴みに行ったというわけです。4点入ると、さすがにもう手綱を緩めて良いかな、と憲剛選手も思ったそうですが、まわりがノリノリになってしまって、気づいたら5点目、6点目と加点。

 ちなみに5点目が生まれる前の時間帯には、左サイドから攻め上がった谷口彰悟が戻ろうとしたら、その主将から「上がっとけよ」と言われたそうです。

「センターバックだから戻ろうと思ったら、憲剛さんから『上がっとけよ』と言われたんです。いや、『やめてくださいよー』と思いながら、そのまましぶしぶ上がってたんですけど、あの後に点が入りました(5点目)。憲剛さんがニヤニヤしてました・笑」(谷口彰悟)。

 この谷口彰悟と中村憲剛による「しぶしぶ谷口」のくだりは、試合の65分20秒ぐらいから垣間みれます。スカパー!オンデマンドで確認してみてみると、ちょっと面白いです。

 結局、最後まで攻守の切り替えが早く、最後まで手綱を緩めることなくほぼ完勝。
課題だったゲームコントロールを克服できた試合にもなったと思います。この勝ち方の感覚を、チーム全員でうまく共有して、リーグ戦はあと6試合やり切ってもらいたいものです。このパフオーマンスを最高得点ではなく、アベレージに出来れば年間3位も十分狙えるはず。駆け込み乗車、まだ間に合うはずです。

 もちろん、大久保嘉人の3年連続得点王もね。
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ではでは。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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