フクアリ取材その2〜もっと自分を好きになれ


 まさかのフクアリ取材その2です。

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 この試合はもうひとつ、指揮官同士にも密かに注目していました。

 千葉の関塚隆監督と富山の安間貴義監督。
一見、さしたる接点のないように思える両者ですが、実はHONDA FC出身である安間監督にとって、本田技研でプレーしてた関塚監督は、ホンダつながりのOB同士で大先輩。しかも浜松市出身の安間監督は、子供の頃から地元の本田技研の試合をよく観に行っていて、選手が試合前に投げ入れてくれるサインボールを取るのを楽しみにしていて、なかでも一番のアイドルが、ストライカー・関塚隆選手だったそうです・・・時代を感じるエピソードですね・笑。

 試合は千葉の逆転勝ちでしたが、両指揮官の采配を振り返ると、なかなか面白いですね。
富山の安間監督としては、前半を0-0終えるのはプラン通りで、53分には狙い通りの形から先制。理想的な試合展開でした。ただそこで関塚監督も慌てません。徹底させていたサイドからのクロスで森本貴幸のヘディングで追いつくと、さらにストライカー・ケンペスを投入して畳み掛け。

 「スペシャリストが出てくる時間帯になると、どうしても差が出てしまうので」と安間監督。ワントップの森本貴幸に対しては、センターバックの秋本倫孝が前半からよく対応してましたが、ケンペスを入れてターゲットがもうひとつ増えると、チームとしてのクロス対応にも後手を踏んでしまいました。そして73分にケンペスのボンバーヘッドで逆転。安間監督は、ケンペスが出てくるタイミングがいつもより早かったこと、そして「(以前の千葉ならば)1点取られたらもっとドタバタして、慌てる場面ではないのに無理してくるチームだったんですけど、時間を考えながら嫌なことをしてきた。すごく落ち着いてゲームを進めているなというのは感じますね」とコメントしていました。宮吉拓実の先制点からケンペスの逆転弾まで、ベンチの采配を含めた両指揮官の思惑が交錯したこの20分間は面白かったですね。

 監督会見後、安間監督とは少し立ち話。
試合は負けてしまいましたが、富山は90分、走り切ってファイトする戦いを見せてくれました。J3降格の決まっている状況で、選手たちにどういう意識付けで試合に向き合わせているのか。そのへんをきくと、安間監督から返ってきた答えはシンプルなものでした。

「いつもやってくれているし、サッカーに対する姿勢は変わらないので、あえて『最後まで富山の人たちために頑張ってやろう』と言う必要がないチームでしたね。そこはずっと持ってやってきたものだと思います」。

 ただ、選手たちに伝えていたものがあった、とも言っていました。
「自分たちを雇ってくれているのはカターレだけど、サポーターやスポンサーなど応援してくれる人がいて成り立っている。そこはちゃんとわかってやること。それにサッカーはやった分だけ巧くなるので、J3が決まったとしても、自分のためにやろう。だから、選手には『もっと自分を好きになれ』と言ってます。実際、こういうプレーオフに出る相手でも、自分を信じて行動すれば、これだけやれるんだから。自分を持っていないと、人に何かを与えることはできないですし。(チームのロッカーにも)『もっと自分を好きになれ』と書いて貼ってますよ・笑」

 「もっと自分を好きになれ」ですか。
いいですね。サッカーに限らず、これだけストレートなメッセージも、なかなかないですから。

僕ももっと自分を好きになります・笑。

・・・にしても、千葉はそろそろJ1に上がって来て欲しいですね。
近場のアウェイですし、試合が見やすいので、毎回取材に行くのが楽しみなスタジアムです。まぁ、千葉を降格させたのはフロンターレなので心苦しいところもあるんですが(しかも関塚監督だったという巡り合わせ)。

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