安全運転どころではなかった清水戦。



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 どうも、いしかわごうです。

 清水エスパルス戦は2-5の大敗。
昨日の見どころで「リードしてから安全運転をして勝ち切る」というのをポイントに挙げて書きましたが、ふたを開けてみたら、前半25分までに二度も失点という「事故」を起こしてしまう試合になってしまいました。こうなると安全運転どころではありません。そして終わってみれば、5失点という大事故でした。負けた試合での敗因探し、犯人探しというのはそんなに難しくありません。ただ、こういうときこそ冷静に書かねばありません。

 まず、これだけ連戦が続くと、コンディションの差が出てしまいますね。

 相手チームとの差ではありません。チームにおける選手間のコンディションの差です。

例えば、谷口彰悟とエウシーニョ。この2人は特に連戦でも出続けており、中2日ともなるとさすがにパフォーマンスが落ちてきています。谷口彰悟は守備でらしくないミスをが目立ち始め、右サイドのエウシーニョが精彩を欠くと、攻撃はどうしてもフレッシュなレナトと車屋紳太郎の左サイドからに偏らざるをえませんでした。左サイドの2人は孤軍奮闘して1点目の追撃弾をあげるなど、しっかりと仕事をしましたが、言い換えれば、この試合の攻撃は左サイドに頼らざるを得なかったとも指摘できます。

 もちろん、相手チームとのコンディションの差もありました。
今年は4月から連戦がずっと続いていて、5月だけでも10試合やっています。今月、試合間隔が1週間空いたのは名古屋戦とガンバ戦の間だけで、あとは中三日、中2日の連戦を戦っています。去年の、ACLを並行しながら、W杯開催に伴う過密日程と変わらない連戦具合です。そうなると、どこかのタイミングでそのしわ寄せが必ず来ます。そしてそれはたいてい、「絶対に勝たなくてはいけない試合」、「負けたら終わりの試合」の後に来ます。

 去年であれば、それは等々力でのリーグ・マリノス戦でした。連戦が続く日程で、FCソウルと激戦を終えて帰国したばかりのフロンターレは、一週間休養たっぷりだったマリノスに0-3で完敗。全力以上の120パーセントを出し切った後の連戦は、コンディション的にも気力的にも難しい試合になるものです。

 今回のフロンターレは、水曜日のマリノスに勝たなければ予選敗退が決まってしまう状況のため、メンバーを落とすに落とせず、主力は出場。さらに後半に追いつかれた為、終盤に120パーセントを出していたと思います。そこから中2日で乗り込んだ試合でした。  

 水曜日の試合に出ていなかったのは、レナトと車屋紳太郎の2人だけです。一方、すでにナビスコカップ敗退が決まっている清水は、ターンオーバーして水曜日から7人を入れ替えて迎えました。そこの差は少なくないものだったと思います。

 でも、だからといって、そこが敗因の全てだとは思いません。相手チームとのコンディションの差があるのならば、それを踏まえた試合の入り方、進め方があるからです。

 例えば、「前半は我慢して体力の消耗を抑え後半勝負にする」、あるいは「前半に全力で先制点を取って、そこからうまくゲームをコントロールしていく」など、持ち込みたいプランはいくつか考えられますし、おそらく選手の頭の中にもあったと思います。特にこの試合は、大久保嘉人が出場停止、さらにアンビョンジュンがケガで欠場と、ベンチメンバーにもFW登録がいないという状態でした。失点して、追いかける展開になることだけは避けなくてはいけませんでした。

 しかし立ち上がりの7分に失点し、25分にはセットプレーでまたも失点。絶対に避けなくてはいけないはずのビハインドを負った展開に持ち込まれます。2点差を巻き返すのはさすがにエネルギーがいります。そこでエネルギーを出せるのが、左サイドだけでは厳しいですね。

 あと攻撃が左サイドに頼らざるをなかった要因としては、相手の守備の中央での駆け引きがうまくいかなかったというのもあると思います。

 清水はDFラインが高いため、フロンターレはその裏を狙ってましたが、そのスペースに出たパスは、清水のGK櫛引がノイアーのように飛び出してケアし続けました。そういう守備をする相手には、まず中央でうまく時間を作ってから、読みを絞らせないようにしてから、そのギャップを狙えば比較的容易に崩せます。なのに、いわゆる一発のパスばかり狙ってケアされていました。

 前線にいるのが大久保嘉人ならば、中央でボールの出し入れをする組み立てをしながら、最終ラインとの駆け引きをうまくやります。しかしこの日のワントップだった杉本健勇は、中央でのそういう仕事が得意ではありません。中央での駆け引きがうまくいきないと、彼はサイドに流れて来てしまいます。あるいは小林悠ならばDFラインのギャップを突いてサイドからゴールに入ってく動きが非常に巧みです。ハイラインが好物なストライカー2人とも不在だったのも、巡り合わせが悪かったと言えるかもしれません。

・・・他にも指摘できますが、いろいろな要因が重なっての大敗でした。それでも試合はやってきます。水曜日にはナビスコカップ予選突破がかかる大事な一戦がありますから、選手にはこの敗戦を引きずらずに臨んでもらわねばなりません。

ではでは。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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One comment:

  1. いつもありがとうございます。読んでいます。川崎市在住です。サポ3年目。
    昨日の清水戦は結果しか知らないのですが、なんとも言えない不甲斐なさを感じていました。今日、地域のイベントがあり、フロサポが何人もいて、小学3年生くらいの男の子も「もう負けちゃった」って。
    いしかわさんのブログを読んで、素人、気持ちが落ち着きました。でも、石川さんも言われているけど連戦は他のチームも一緒、そこを総合力でカバーできないと上にはいけないんですよね。今は、とにかく3日の仙台戦を全力でサポとして応援、きりかえます。ホント、いつもありがとうございます。

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