どうも、いしかわごうです。
23日に発売された「サッカーマガジンZONE」の7月号に寄稿しました。
「ピッチの深層」という特集企画で、中村憲剛選手のワンプレーを掘り下げた原稿を書いてます。扱った題材は、今年の第7節ヴァンフォーレ甲府戦です。3-0で勝利した試合ですね。3アシストを記録してますが、その先制点に至るまでのプランとプロセス、そして「何でって言われてもわからないんだよね。勝手に身体が動いたとしか言いようがないんで…」と言っていたアシストの判断を、本人の言葉で掘り下げて分析しています。
試合中のワンプレーを、とことんまで掘り下げて分析していく作業は、将棋でいう、対局の一手をひたすら検証している感覚となんだかとても似てました。切り取るのはそこだけなんだけど、実際には前後の文脈や流れがとても意味があるものだったりするというね。面白かったです。
原稿ではカットしてしまいましたが、1点目のアシストだけではなく、2点目のアシストもとても高度な駆け引きがありました。ハイライト映像を紹介しておきますので、2点目の局面を見てから続きを読んでください。
船山貴之のチェイスから甲府の選手のパスミスを誘発して、大島僚太がダブルタッチで山本英臣を交わしたプレーまでは、以前もこのブログで紹介しました。でも大久保嘉人からヒールパスを受けた瞬間の中村憲剛が、レナトにパスを出すときにも、かなり巧妙な駆け引きをしているんですよ。
映像を見てもらうとわかるのですが、あそこで中村憲剛はダイレクトではなくワントラップしてからのパスを選択してます。ダイレクトで出せるにもかかわらず、です。もちろん、理由がありました。
「あそこは土屋さんの足をいかに止めるか、でした。もし自分がダイレクトで出していたら、土屋さんはレナトに追いつけていたと思う。でも自分がトラップしたことで、土屋さんは自分のほうに出ざるを得なくなったし、そのことでレナトがフリーになりました。なんでもワンタッチではなく、あえてツータッチでやることも大事なんですよ」
つまり、ダイレクトパスではなく、あえてワントラップして時間を作ることで、レナトをマークしていた甲府のDF・土屋征夫をわずかに自分の方向に引っ張り出すことができて、それでレナトをフリーにすることができた。あの、ほんのわずかな時間で、相手の動きを見て、そんなことを考えてプレーしているんすね。そして、このへんの妙がゴールになるかどうかの勝負をわける・・・いやはや、凄いっすわ。
これを読んで「面白い!」と思った方は1点目のゴールのアシストを、かなり掘り下げているので、ぜひサッカーマガジンZONEをお買い求めください。
ではでは。
・・・あっ、ブログへの励ましのコメントをいただき、ありがとうございました!
自分の本の宣伝するぐらいで、別にあやしい壷とか売りつけないですから・笑、今後ともこのブログをよろしくお願いしますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
こんばんは。
Zone の記事、読みましたよ。
今号は伊藤宏樹さんの記事も載っていたので、会わせ技で読みごたえありでした。
ではまた。