仙台戦は宿題の提出〜大久保嘉人「浦和戦みたく、自分が守備で下がってしまうと点は取れなくなる。あの形にはしたくないので、できるだけ下がらないようにする」



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 どうも、いしかわごうです。
この2週間、毎日のように締め切り原稿を抱えていたのですが、そんな日々も今日提出した原稿を持って、ようやく一旦落ち着きました。この仕事は不思議なもので、発注が多いときはとことん重なるものなんですよね・・・あるある。

 別に高額なギャラが発生するわけでもなく、僕の満々のやる気とダンコたる決意だけで毎日更新されている当無料ブログですが、浦和戦のレビューをほったらかしのまま、仙台戦前日になってしまいました。「24万円払うから、浦和戦のレビューを読ませてください」などという声も読者から特に寄せられなかったので、浦和戦での反省点を踏まえて仙台戦に向けたポイントになっているという、一石二鳥のことでも書きますね・・なんてお得なんだっ。

 さてと。
浦和戦で浮き彫りになった課題は、やはり僅差でリードしているときのゲームの終わらせ方だと思います。

 サッカーにおいてリードしている際の試合運びというのは、ものすごくざっくり言うと、二つあります。ひとつは追加点を取って、もっと突き放す。もうひとつは、リードをキープしたままで時計の針を進めて終わらせる。
 
 普通は後者のチームが多いのですが、フロンターレはどちらかといえば、前者です。というか、まごうことなく前者ですね。守備固めをして逃げ切ろうとするのではなく、追加点をあげることで勝敗を決定付けてしまう。そういうチームスタイルです。

 ここでひとつ言っておくと、風間監督の采配というのは、ある意味ではとてもわかりやすいです。リードが1点だったり、引き分けのスコアでは、アクシデントがない限り、まず終盤まで選手交代をしません。ピッチ上の選手たちで共有されている感覚であったり、バランスをわざわざ崩したくないのでしょう。むしろ中でプレーしている選手達の判断で、しっかり追加点なり決勝点を奪って勝敗をつけてしまいなさい、という感じです。あえて邪魔しないようにしているとすら思えます。

 その一方で、2点以上のリードしている試合や、負けている展開になると大胆に交代選手を使います。特に負けている展開では、今度は選手を入れ替えることで、現状のバランスをかなり積極的に崩そうとします。4年目ともなれば、その傾向はハッキリと見て取れます。

 それを踏まえて浦和戦。
本来ならば、後半に前がかりになってきた浦和から追加点を奪って、勝負をつけなくてはいけない試合でした。その意味で問題視すべきは、2点目を奪って、いつもの浦和戦の勝ちパターンに持ち込めなかったこと。まずこれが前提にあります。

 ただ狙っていた2点目が奪えなかった結果、徐々に捨て身になって仕掛けて来た浦和の圧力に押されて、チーム全体が守勢を余儀なくされました。そうなってしまった以上、この劣勢をどうしのぐかのプランに切り替えなくてはいけません。結局、終盤はほぼ全員守備で耐えることを選択しました。

 これ自体は悪い選択ではありません。残り時間も短かったですし、割り切って守り、それで逃げ切ってしまうのもアリだからです。終盤になって風間監督が山本真希を入れたのは、そういうメッセージだったのでしょう。ただ、その代償もありました。本来ならば、攻め残りをするはずのアタッカー陣も、みな守備に奔走してしまったこと。「レナトとヨシトを守備に帰し過ぎているかな、というのはやりながら思っていた」と話していたのは、中村憲剛。「浦和はリスク管理をしっかりやっていたと言っていたけど、自分はそうは思っていないんですよね。ウチが前に人を残せなかっただけで、いつもだったら・・・」と、守りに入るにしても、カウンターをちらつかせることができていなかった点を悔いていました。

 失点自体はセットプレーだったため、思うこともある引き分けでしたが、僅差でリードしているときのゲームの終わらせ方という宿題を突きつけられた試合だったと思って、乗り越えて行くしかありません。

 明日の仙台戦。
もし浦和戦同様、リードしたままチームが守りに入る展開になったら、どうするのか。今日の練習後、大久保選手に聞くと、彼は「浦和戦みたく、自分が守備で下がってしまうと点は取れなくなる。あの形にはしたくないので、できるだけ下がらないようにする」と力強いお言葉。やはり守りに入っても、ナイフはちらつけせないといけません。2年連続得点王という鋭いナイフは、特にね。
 
 仙台は今季無敗。さらにリーグ戦では勝てないユアタックスタジアムで、先週の宿題の提出といきましょう。

ではでは。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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