角田誠選手の忘れられないゴール。「あのタイミングでは出てこないやろ、と思っていたんです。あれはホンマに憲剛さんならでは、ですよ」



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どうも、いしかわごうです。

 本日は麻生取材へ。
週末の仙台戦に向けたトレーニングを行ってました。
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なお、クラブハウス建て替えにつき人工芝が使えないため、まだ幼稚園児(?)のスクール生が、練習中のトップチームの隣でボールに戯れておりました・・・なんともレアな光景です。

 仙台戦ということで、古巣戦となる角田誠選手についての話でも少し。角田誠選手の中で、過去のフロンターレ戦で忘れられないゴールがあるそうです。それも決めたゴールではなくて、決められたほうのゴールで。

 それは、2013年08月03日(土)、J1第19節ユアテックスタジアム仙台でレナトに決められたゴール。サッカーダイジェストの中村憲剛&角田誠対談でも少し触れていたゴールシーンです。

 といってもすぐに思い出せないと思うので、少し試合情報をいうと、この試合は途中加入したアラン(現:東京ヴェルディ)のデビュー戦で、試合は1-2でフロンターレが負けました。
 
 仙台に0-1でリードを奪われて迎えた後半、中村憲剛がダイレクトで前線にパス。そのボールを動きながら受けたレナトは、反転して左サイドからシュート。風間監督の言う、スペースに出して相手とかけっこさせるパスではなく、全力で走り込んでいる味方の足元に出す、速くて強いパスです。

 これが鮮やかにゴールネットを揺らしました。中村憲剛という出し手と、レナトという受け手の2人の関係だけで、組織的に守る仙台の守備陣を無力化してしまった、すさまじいゴールでした(※ネットで探せばゴールシーンの動画はどこかで見れると思います)。

 この場面、実は中央に走り込んでいくレナトのマークをしていた仙台のDFが、角田選手だったのです。

 この場面で彼が驚いたのは、中村憲剛選手がパスを出したタイミングとその技術。角田選手の中では、憲剛選手はあのボールをワントラップしてから、パスを出して来るという読みだった。なので、もしレナトにパスが出てきたら、そこからレナトとの距離を詰めて対応すれば間に合う、と考えてあえて距離を取っていたそうです。しかし憲剛選手はワントラップしてからではなく、まさかのダイレクトパスでレナトに届けた。そのタイミングとパス精度に角田選手は驚愕したそうです。

「あのタイミングでは出てこないやろ、と思っていたんです。そんなタイミングでパスを出してくる相手はいままでいなかったし、9割の選手は出さないですよ。そうしたら、出された。あんな無理な体勢でね。あの瞬間、『うわっ、やられた』って思ったし、マークにいったら、レナトにかわされて股抜きで決められた。あれはホンマに憲剛さんならでは、ですよ」

 角田選手は、フロンターレ移籍後、このときのパスについて憲剛選手に直接聞いたほどだったので、相当印象に残っていたのでしょう。かなり無理な体勢して出したパスだったとわかって少し安心(?)したそうですが。映像を見ればわかりますが、ほんの一瞬の攻防なんですよね・・・なんともレベルの高い話です。対戦相手時代の本音というのを、大変興味深く聞かせてもらいました。

 角田選手はこんな言葉も付け加えていました。
「ああいうパスを出せる人と一緒にやれるのは楽しいですね。それを後ろから見れるわけだから」

そんな角田選手、週末のユアテックスタジアムでは燃えていることでしょう。

こういう局面の駆け引きや技術の話が好きな人は、ぜひ中村憲剛の「サッカー脳を育む」を読んでみてください。楽しめるポイントがたくさんあると思います。

※Amazonでは売り切れてましたが、本日入荷したみたいです。

ではでは。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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