ダブルボランチで機能した山口螢選手の意味。


 オランダ代表に2-2、ベルギー代表に3-2。
1勝1分という結果もそうですが、内容が良かったですね。10月の欧州遠征での停滞感を払拭するぐらいの見応えがありました。
 大迫選手と柿谷選手による1トップのポジション争いも興味深かったですが、個人的に収穫だと思ったのは山口螢選手がダブルボランチで機能したことですね。ザックは2試合とも長谷部選手と山口選手のダブルボランチを先発で送り出し、そしてこの組み合わせがとてもハマりました。
 正直、オランダ戦の前は、「長谷部選手と山口選手のダブルボランチの組み合わせはどうなんだろう?」と思ってました。言うまでもなく、遠藤選手を外したからです。
 ザックジャパンの心臓として、ゲームコントロール、後ろからのビルドアップ、そしてフィニッシュまでの組み立ての下ごしらえなどなど、遠藤選手がいなければスムーズには機能しないのでは?ぐらいの仕事を任されている選手ですから。ザックの任期は2014年。「あぁ、ザックは長谷部選手と遠藤選手のユニットと心中するんだろうな」ぐらいに決めつけていました。
 だから、ここで2試合続けて長谷部選手と山口選手のダブルボランチを起用したことには驚きました。そしてオランダ戦とベルギー戦を見る限り、これはこれでアリですね。
 本大会を見据えた場合、アジア予選とは違い、真っ向勝負を挑んでも中盤で主導権を握る展開にはなかなか持ち込めません。それは、このオランダやベルギー戦を見ればわかると思います。 
 そこでどうするのか。中盤の底に機動力があり、守備力の高い長谷部選手と山口選手の2枚が居れば、押し込まれる時間帯が長く続いても、それほど極端にラインを下げて守らずとも我慢できる展開に持ち込めるんですよね。
 さらに今度は高い位置から奪いにいく局面でも、前とうまく連動してボールを取り切ってしまう奪取力と、さらにそこから攻撃に出て行ける推進力があります。機を見て高い位置からのシュートカウンターも繰り出せるようになります。
 さらに遠藤選手をベンチに置いたことで、後半から中盤のパスワークを潤滑にする、という戦い方を試せたのも大きいですね。ベルギー戦で本田選手が決めた2点目のように、ボールを保持できる時間帯になると、遠藤選手は違いを生み出せますから。
 岡田武史前監督は、本大会直前で4バックの前にアンカーを配置してブロックを引いて守る[4-1-4-1]という、後ろに重心を置いた守備的な戦い方に方向転換しました。ザックがこの2試合で選択した長谷部選手と山口選手のダブルボランチのユニットだと、岡田監督時代ほど守備的にならずとも本大会で戦える術なのかもしれません。そんな印象を受けました。
 12月の組み合わせ抽選会でどのグループに入るのか、注目です。
 それにしても、この2試合で見せた5ゴールの崩し方は、どれも美しかったですね。
そしてあれだけ地上戦のパスワークにこだわる攻撃でいくならば、大久保選手と憲剛選手も十分チャンスがあると思いますね。あのリズムに順応できるサッカーをフロンターレでやってますから。
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