今日はアイスランド代表戦ですね。
国内組によるテストマッチですから、予選突破の正念場だった五輪代表に比べると、かなり気楽(というと語弊がありますが)に見ようと思ってます。
今日のエルゴラのプレビューでは、フォーメーションは[4-2-3-1]で、ケンゴ選手はトップ下での先輩起用が予想されていました。遠藤選手がボランチに戻ってきてますから、中盤では「ヤット―ケンゴのライン」が形成されるかもしれません。もしこの2人が先発したら、この縦関係で行われるパス交換のリズムはかなり楽しみですな・・・・ちとマニアック過ぎるか。
ちなみにフロンターレも今年は[4-2-3-1]を試しているのですが、ケンゴ選手はトップ下ではなく、ボランチでほぼ固定されていたそうです。ただこれは宮崎二次キャンプ前の情報で、稲本選手のケガなどによってボランチが手薄だったチーム事情によるものだったようなので、稲本選手が合流したことで、今後はトップ下のケンゴ選手がフロンターレでも見れるかもしれませんね。
キックオフは19:30です。
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北朝鮮戦の雑感。
北朝鮮に0-1で敗戦。
無得点というと「決定力不足」が叫ばれますが、決定力不足ではなくて、決定機自体を作れなくて負けた試合だったと思ってます。試合を冷静に試合を振り返ってみます。
布陣はいつもの[4-2-3-1]。ただスタメンはタジキスタン戦から半分近く入れ替え。GK西川周作 DF伊野波雅彦、駒野友一 、栗原勇蔵、今野泰幸 、MF 細貝萌 中村憲剛 、長谷部誠(cap) 、FW 岡崎慎司 、清武弘嗣 、前田遼一 。
攻撃面での原因としては、ワントップの前田選手が機能しなかった印象です。
彼のところでボールがうまく収まらなかった。もともと前田選手はロングボールを前線で身体を張ってキープできるタイプではないので、あれだけフィジカルを前面に押し出して守る北朝鮮相手に、その仕事を求め続けるのは酷。でも中盤に下がって引き出すタイミングはうまいし、左右に流れて起点になるのもうまい。そうやって動きをつけながらキープしてアクセントをつけられるのが、前田選手のよさ。ただこの試合ではそれもできずに潰され続けた。
その原因は前田選手だけの問題というよりも、チームとしてパスに工夫を出せなかったからだと思っています。特にその供給源となるダブルボランチの長谷部選手と細貝選手、そしてトップ下の中村選手には、立ち上がりから厳しくプレッシャーがきていたため、なかなか自由にボールがもてず、前田選手にもいいタイミングでパスが入れられなかった。
そこで感じたのが遠藤選手の不在。
彼がいると、味方が一回パスを受けてからボランチに戻して、そして動き直してショートパスを受け直したりという微調整が、中盤でできるんですよね。そうやって何気ないパス交換で相手の守備をズラしながら、チームとしていいタイミングでの縦パスが入るから、トップ下のケンゴ選手も受けてから前を向きやすいし、それが攻撃のいい展開につながっていく。この試合では、遠藤選手のポジションに入っていた細貝選手が、不自然なほど相手に削られていたこともあって、リズムも生み出せなかった。
ただここで見かねたザックがすぐ動いた判断はよかったと思います。
前半25分過ぎ、トップ下のケンゴ選手が、中盤の底に下がったトリプルボランチの[4-3-3]に変更。ケンゴ選手が、中盤の底でボールを持って前を向き、低い位置で裁きながら攻撃の組み立てをし始めました。これで少しリズムを掴んだ感じはありましたね。ザックのこのへんの臨機応変の決断は決して悪くなかった。
一方の北朝鮮は、多少ラフなロングボールであっても、チョン・テセ選手がフィジカルを生かしてキープして、そこからタメを作って攻撃の起点を作っていました。なのに、北朝鮮の監督はなぜか前半30分過ぎにテセ選手を下げる、謎の采配。
ただこの監督は、スタメンを前半途中でいじるというのは、わりとやる交代らしいです。しかもこれが機能する。代わりに入った7番は、テセ選手とは違い、小柄な俊足タイプなのですが、ロングボールを前線で競り合う屈強な10番の近くを衛星のように動き回り、日本守備陣をかき回していく。途中から入ってきたこともあり、DF陣も捕まえにくそうしていました。
実際、左サイドを崩され、40分、41分と右サイドのクロスに7番に飛び込まれ、あわやの決定機を作られています。44分にも同じように右からのクロスでピンチを招く。特にフリーでクロスをあげていた右SBの20番の対応が曖昧になってました。この20番のあがりは、たぶん岡崎選手が下がってケアする役割だと思うのですが、前半終了間際だとさすがに疲れていて戻り切れないときもありますし、さらに左ボランチの細貝選手がスライドできていなかったんですよね。結局、左SBの伊野波選手がボールに出て行かざるをえなくて、それで開いたスペースにクロスを挙げられました。それでもなんとかしのいで0-0で前半終了。
後半、現状をどう修正するかは後半の見所だったのですが、開始5分、ロングボールの競り負けから失点。その以後はあまり語ることはないです。内田選手を入れて[3-4-3]にシステム変更して巻き返しをはかるも、攻撃に推進力が出てこない。終盤には、相手が退場し、ハーフナー選手、李選手も相手の脅威とはならず、うまく逃げ切られて敗戦。
代表戦で負けていい試合なんてひとつもないですし、あの北朝鮮のアウェイで負けるなんてテレビの前でも悔しくてたまりませんでしたが、すでに3次予選突破が決まっていたことを思えば、ケガ人も出なかったようですし、まだマシな敗戦です・・・でもやっぱり悔しいですけどね。
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プロフェッショナル 仕事の流儀 本田圭佑
ここ最近の日本代表のドキュメント番組ラッシュ。
昨日は「プロフェッショナル 仕事の流儀」に本田圭佑選手が登場しました。
タイトルは「這い上がれ 世界の頂へ」
復活の舞台裏に密着とのことだったので、ひょっとして怪我(右ひざ半月版損傷)をしてから取材を始めたのかなと思っていたんですよ。でも取材自体は、ケガをする前の8月、札幌で日韓戦の行われた前後から始まっていました。
少し勘繰ると、番組としては11月のワールドカップ3次予選のこのタイミングにオンエアすることが決まっていて、あらかじめ3ヶ月間の密着取材だったと。ただその間に本田選手に大きなケガがあったので、撮影途中でメインテーマも軌道修正させていったんでしょうな。
番組の構成も、前半の部分はロシアでのプレーぶりやそのメンタルを中心に紹介しています。
例えば、日ごろのトレーニングでも周囲から際立っている意識の高さ。たとえクールダウンのランニングでも、味方と談笑したりしてリラックスするのではなく、常に先頭を走り、ときにはチームメートを周回遅れにするほど徹底。その理由も明かしてます。
「当然ゴールはここ(ロシアリーグ)じゃないし、ここで終わってはいけないと思っている。でもここで合わせてるといけないっていう自分がいて、ここにいることが当たり前って思ったらダメっていう時間でもある だから、わざとこいつらと走ったらあかんと思ってはいるんですよね」
そして本田選手といえば、やはりそのメンタルの強さ。そこから来るビッグマウスも有名ですが、その理由も明かしています。
「好きなんですよ。大きいことを言ったら、最初は笑われるでしょ? それで見返したときの周りの反応が好きなんです。たぶん本能でそれが楽しい。自分が真顔で答えているほうがおもろい生き方やなって思うんです」
自分にプレッシャーをかけて、自分を追い込み、そして跳ね返していくタイプなんですな。
そんな本田選手の挫折といえば、名古屋から移籍したオランダのVVVで経験した2部降格。
しかし2部リーグでは、ゴールだけにとことんこだわり、年間16ゴールを上げてMPVを獲得して注目を浴びています。番組内では「俺ならできる。俺ならできる」と呪文のように言い聞かせていたことも語っていますが、その点を取るプレースタイルにどうやって自分自身を「矯正」していったかを、本田圭佑が語っているインタビュー記事を読んだことがあります。
「まず自分の過去を全部否定したんです。いままでのプライドを含め、全てを変えようとした。名古屋グランパスや星稜高校には失礼やけど、過去を全部間違っていたものとした。意味がなかったことにした。とりあえずゼロから始めようとした。
で、どうするんやと考えたとき、点を取りに行くスタイルを確立することを思いついた。そのためには、メンタルを改造する必要がある。綺麗事じゃダメだと頭を洗脳することから始めた。でもやっぱり今までのプライドとかポリシーが邪魔をする。とりあえず、そんなのいいからと、自分が間違っていたことにした。
では点を取るためにはどうすればいいのか。前に走らないといけない。基本ですよね。超基本。ボールを出したら、すぐに前にダッシュした」
こういうことをひたすら毎日自分の心に言い聞かせて、トレーニングし続けていたそうです。そのプロになるまでの成功体験を含めて「過去を全否定する」という覚悟に驚いたのを覚えています。
番組の後半は、モスクワダービーで負傷した右ひざ半月版損傷からのリハビリの様子です。
アスリートにとって「負ってしまったケガとどう向き合うか」は重要な分岐点だと思います。本田選手なりの答えが、またらしかったですね。
「ケガして思ったのは・・・・僕、チャンスやなと」
・・・なんで?
「遠い試合に向けて自分を作り直せる。今まで、こういうケガをしたことがなかったから、チャンスだと思っている」
なるほど。
「チャンスはピンチの顔をしてやってくる」とも言いますけど、彼にとっては今はそういうチャンスなのですね。
「人生ってサッカーもそうだけど、谷がないと山の喜びって感じられなくないですか?喜びに慣れてしまうと、喜びを喜びとして感じられなくなるんじゃないかな。誰しも山を狙った結果谷へ行ってしまう。でも這い上がろう這い上がろうとして、そこに新しい発見があり喜びがある」
そして最後は、この質問。
―――プロフェッショナルとは?
「自分らしく生き続けることがプロフェッショナルなのか分と向き合って、自分と格闘して、自問自答して、自分らしく生き続けることが、自分に与えられた使命」
本田選手が世界一のサッカー選手になれるかどうかなんて、誰にもわかりません。
でも、世界一のサッカー選手を目指すこととはどういうものなのか。
実際にそこに向かって行動している男が発する刺激的な言葉を、たくさん聞けました。
復活が楽しみですね。
本田選手の思考法がわかる濃いインタビューが載っています。
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サッカー日本代表の・・・・
最近、日本代表選手のドキュメント番組ラッシュですけど、いつも遠征の移動時などで選手が着用しているスーツがあるじゃないですか。
(これは先週の情熱大陸にて)
この日本代表のオフィシャルスーツ。調べてみたら、ずっとダンヒルが提供しているんですね。2000 年から提供しているとのことなので、今年で11年目だそうです。
カッコイイですよね。
もちろん、誰でも購入できます。仕事柄、自分はスーツを着る機会が少ないですけど、たまに着ると気持ちが引き締まります。僕はスポーツアスリートではないですけど、男には日常のなかで勝負の瞬間はありますから。大事な商談とか大事なインタビュー取材とか大事な回覧板を届けに臨むときなど、みな着用する勝負服を持っているかと思います。
個人的にも一着欲しいのですけど、さすがに値段が・・・ネクタイなら頑張れそうかな。
ちなみに、このスーツの「勝負服」コンセプトを元に現代アーティストの天明屋尚氏が描いたイメージがこちら。
スーツを纏い馬にまたがった選手たち。鎧をまとっているのがザッケローニ監督とのこと。
一応、このアートポスターは、1枚 20,000円(税込み)で全国のダンヒルのショップとダンヒルのオフィシャルホームページで買えます。購入金は、NPO法人ピープルズホープジャパンを通じて東日本大震災の義援金として寄付されるのでご安心を。
ってなわけで日本代表番組ラツシュなので、たまには彼らが着ているスーツを紹介してみました。興味ある方は、ダンヒルのホームページまで。
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タジキスタン戦の雑感。
アウェイでのタジキスタン戦。
試合は4-0で勝利しましたが、これぞ「アジアのアウェイ」って感じでしたね。
特に立ち上がり、荒れ狂ったピッチに慣れるまでは、トラップのときのボールロストを相手に狙われて、鋭いカウンターを浴びる場面が連続。失点こそしなかったものの、ホームのときはまったく違い、GK川島選手も何度もテレビ画面に出てくる展開でした。二万人の観客、盛り上がりすぎ・笑。
日本は、いつもの[4-2-3-1]。
ケンゴ選手はトップ下です。日本としては、パスがつなぎにくいので、地上戦ではなく空中戦を選択していくものの、そこは相手も想定していたのでしょうな。ハーフナー・マイクは、相手の最終ラインがかなりガッチリ対応されて、なかなか中央を起点にした形が作れず。
それでも前半途中からは、香川選手とケンゴ選手がポジションチェンジしながら左サイドを崩しつつ、そうやって相手を引き付けて生まれた中央のスペースに長谷部選手が顔を出して使うなど、うまく攻撃の推進力を出していた印象はありました。ケンゴ選手も中央から左右へのパス&ゴーを繰り返し、前線の渋滞を解消していたと思います。その時間帯に問題なく決定機を作っていたのですが、フィニッシュで芝に足を取られる不運もあり、ゴールには結びつかず。
前半36分、長谷部選手の浮き球に反応したケンゴ選手が抜け出し、GKと1対1でシュート。これはセービングされますが、詰めていたのは今野選手。豪快に蹴りこみ、待望の先制点。
後半はしっかりゲームをコントロールして追加点。
後半途中に、ハーフナーを下げて前田選手がイン。左右に流れて起点になる前田選手は、香川選手とケンゴ選手とも流動的にポジションチェンジをしていくので、中央で構えるハーフナーとは違い、また違った攻撃パターンが見れましたね。
終盤にケンゴ選手は交代。
交代の際、スタジアムアナウンスで「ケンゾー・ナカムラ」と呼ばれていてウケましたが。
さきほど、ウズベキスタンが1-0で北朝鮮に勝ちましたので、日本代表は無事3次予選突破が決まりましたね。次の北朝鮮戦はノープレッシャーでやれますね。よかった、よかった。
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タジキスタン代表ラフィコフ監督の名言「誠実に負けることも才能」。
昨日の夜、すぽるとで流れていたタジキスタン代表ラフィコフ監督のインタビュー。
胸を打たれる、印象的な内容でした。
前回ホームでの対戦では、日本代表が中村憲剛選手の活躍もあり、8-0で大勝利。
そしてこの歴史な圧勝の影で密かな話題となっていたのが、タジキスタン代表選手のクリーンなプレーぶりでした。あまりに大差がつき始めた試合の場合、あってはならないことですが、途中で相手チームの気持ちが完全にキレてしまい、ときに悪質なラフプレーで大きなケガを負わされることも決して珍しくはないです。シドニー五輪のアジア予選で小野伸二選手におきた事故は、僕はいまだに忘れることができませんから。
しかし、このときのタジキスタン代表は徹底してフェアプレーだった。
普段、サッカーを見ている側からすれば、むしろ「もうちょっとガツンと当たるぐらいの意地があっても・・・」と言いたくなるぐらいのクリーンな戦い方だった。
その理由について、ラフィコフ監督が語り始める。
明かされたのは、タジキスタン共和国という国の歴史。そして選手も戦争を体験していること。そんな彼らのサッカーというスポーツに対する思い入れ。0-8というスコアで日本に敗れて帰国したとき、母国では笑われたそうです。それでも、ラフィコフ監督は胸を張ってこう言い切っている。
「日本に大敗してしまったけれど、代表選手が汚いプレーをして、サッカーは汚いスポーツだと子供たちに思われたくない」
そして言葉を続けます。
「誠実に負けることも才能」
・・・これは、なかなか言えないですよね。
ヨハン・クライフの名言に「退屈な勝利よりも、美しい敗北を」というものがありますが、それと同じぐらい誇り高いものを、彼の「誠実に負けることも才能」という言葉から感じてしまいましたよ。
やっぱり、サッカーっていろいろと教えられますね。
タジキスタン戦は、日本時間の夕方6時からキックオフです。
サッカーの名言を知りたいなら、この本のシリーズですね。最近のを紹介しておきます。
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アスリートの魂 川島永嗣「完璧の守りをめざして」
昨日のNHK「アスリートの魂」は川島永嗣選手でした。
タイトルは「完璧の守りをめざして」。ベルギーでの挑戦に密着したドキュメントです。
リールセの試合映像もたくさん流してくれました。
ダイジェストとはいえ、ベルギーでの川島選手のプレーはなかなか見れませんからね。じっくり見させてもらったのですが、そこにはひたすら相手の猛攻に晒される川島選手の姿が・・・そのときに「前半に浴びたシュートは19本」とサラッとナレーションされてたんですけど、いやいや、前半だけで19本って、いくらなんでも浴びすぎでしょ!?尋常じゃないですよ、この数字。
フロンターレもシュートが多いといわれてますが、「シュート、よう打ったなー」っていう試合でも前後半通じて、だいたい15本から20本ぐらいですから。リールセ、だてに去年最多失点を喫したチームではないですね・・・。
そしてリールセでは大忙しだけど、日本代表だと、こないだのタジキスタン戦のように、ほとんどシュートが飛んでこないこともあるんだから、なんか大変ですよね。
川島選手の日常生活も垣間見れました。
スーパーマーケットでは、英語とオランダ語を使いながら店員と小粋な会話で買い物を楽しむエイジさん。料理好きを公言していただけあって、自宅ではお米の水加減にこだわりを見せながら、薄切りを要求して買った肉を使って手馴れた様子で炒めていましたね。なんかそういう姿がなんか面白かった。
語学はiPadを駆使して学んでいるようです。
そして語学の話では、今年就任したGKコーチから川島選手のコーチングのまずさが指摘されていました。
「GKは司令塔」であり、コーチングがしっかりしていれば防げた失点があったとのことで、そのGKコーチが昨年の失点シーンから二つほど抽出していたのですが、その場面がまた「これ、GKの責任?」って首をかしげてしまう失点で、正直なところ苦笑い。
まずひとつめ。
DFラインの背後に蹴り込まれたボールに対して、味方DFが後ろから走りこまれた相手FWに奪われて1対1を決められてしまた失点シーンでした。GKコーチいわく、ここは「相手が後ろから来ているので、自分にバックパスしろ」という指示を川島選手が味方DFに出すべきだったとのこと・・・いや、その失点の責任の99パーセントは、パスが出た瞬間、相手を視野に入れていながら後ろからまんまと抜かれた味方DFの問題だと思いますが・・・。
もうひとつは、PKを与えた場面。
スローインのボールでスルスルと中盤を抜け出した相手が、ペナルティエリア前に侵入。それを味方の選手がアプローチにいって引っ掛けてしまったわけですが、このときに「タックルに行くな!」というコーチングをしていなかったとGKコーチは指摘・・・いや、あの局面で「ディレイ」とコーチングするのは難しいでしょうし、言ったところで、もうDFも勢いが止まらないでしょう。
「どっちも、GKの責任が問われる類か?」とも思ったわけですが、きっと昨年はこういうシーンが数え切れないほどあったんでしょうな。川島選手、本当によく気持ち切らさないでゴールマウスに立ち続けていたのだなぁ・・・ある意味、感動してしまいましたよ。
番組のクライマックスは、ホームゲームでの一戦。
1失点のビハインドを負いながらも、最後の最後まで勝利を姿勢を見せて奮闘し続ける川島選手の姿に起きる、地元サポーターからの「カワシマ!」コールが印象的でした。
日本に帰国しているときは、フロンターレの練習にも顔を出し、イッカGKコーチの特訓に汗を流すこともある川島選手。また麻生グラウンドで会えたらいいな。
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タジキスタン戦:ザックジャパンでの「ケンゴシステム」
タジキスタン戦の雑感でも。
今回のザックジャパンには、大きく分けて二つのテーマがあったと思うんですよ。
ひとつは「[3-4-3]をどう使いこなすのか」というシステムの問題。これはベトナム戦でテストしましたよね。結果は芳しくなかったですけど、今後のオプションとして備えておくべきだと個人的には思ってますから、チームとしてまたトライしてもらいたいと思っています。
そしてもうひとつは、本田選手がいないときの[4-2-3-1]のトップ下問題。
今日のタジキスタン戦では、そこにケンゴ選手が入る形でテストしたわけですが、どういう形になるのかは、先週のエルゴラに原稿を書かせてもらいました。
・・・言ってしまうと、ボクの書いた原稿通り、非常に機能しましたね(笑)。
ワールドカップ予選では歴史的な大勝といえる8-0。ケンゴ選手は1得点3アシストの出来。得点に直結する仕事だけではなく、ハーフナー選手、香川選手、岡崎選手といった前線の3人、そして両サイドバックの攻撃参加との呼吸もよく、何度も決定機の起点を担っていました。
もちろん、相手が想像以上にふがいなかったですし、ワールドカップ予選ながら、もうちょっとタイトな守備(もっと言えば、ラフをタックル)をしてくれば、あそこまで露骨にスコアは開かなかったかもしれませんが、それを差し引いても、「トップ下」という仕事では、本田選手とは違う可能性を見せたのではないかと思います。その意味で、今日のザックジャパンは「ケンゴシステム」だったと思ってます。
今季のフロンターレでのケンゴ選手は、(最近はチーム事情でボランチですが)、中盤の二列目を主戦場にしたことで、FWにスルーパスを出すよりも、味方に連動しながら、ナナメからボックス内に入ってゴールに絡む動きが増えていました。このタジキスタン戦のように、相手を押し込んだとき、すでにエリア内にケンゴ選手がいて、そこからスルーパスやシュートという場面は、あまりなかったなんですよ。今日は、そういう場面が何度もあったので、思わず「フロンターレでのトップ下も観てみたい」と思っちゃいました。
それに後ろでボールをさばきながら、高い位置にいるケンゴ選手にいいタイミングでパスをつける、生命線となる遠藤選手の仕事は、柴崎選手に頑張ってもらうということで十分可能だと思いますしね・・・っと、代表戦を見ながら、そんなイメージを膨らませてしまいましたとさ。
ひさしぶりに、刺激と収穫の多い日本代表戦でした!
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