転んでもただでは起きない精神。

こんばんは。
昨日買ったジャイキリ最新刊25巻の話でもしょうかと思ったのですが、麻生練習取材後、スタッフさんから「ブログネタにどうぞ」と提供をいただきました。
$いしかわごうオフィシャルブログ「サッカーのしわざなのだ。」
 目の前に置かれたのは、中村憲剛選手が着用してたスパイクです。
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スパイクの右側先端部をよく見ると、鋭利に破けております。
 そう。
これは先日フランス代表戦で開始早々、相手選手に踏まれて破けたスパイクなのです。
 前半のかなり早い時間でスパイクを取り替えに走ってましたからね。
サンドニのピッチ状態が悪かったこともあり、見ているこちらは「あら・・・憲剛選手、スパイク選びに間違えた?」と思ってましたが、まさか破けていたとは・・・僕も憲剛選手のブログを読むまで気づきませんでした。
 本人いわく、「練習でも同じピッチでプレーしているんだから、(スパイク選びを)間違えるわけない。でも仕方ないよね。見てる人も、まさかスパイクが破けていたと思わないだろうから。だから、試合後にブログで違うよとアピールしておいた。この情報は拡散希望・笑」だそうです。
なおこのスパイクは、年末のフロンターレ展で展示されるそうですよ。
さすがはフロンターレ。転んでもただで起きない・・・・憲剛選手のスパイクは、破けてもただでは捨てません・笑。
 もうひとつ代表ネタ。
日本でも話題になったブラジル戦での試合前待機列でのフッキとの会話。帰国後、「どんな会話をしていたの?」と80人ぐらいに聞かれたそうですが、実際にはポルトガル語と日本語を交えながら、ちょっとした世間話をした程度だそうです。
・・・まぁ、試合前ですから、そんなもんですよね。
ただフッキと憲剛選手が親しげに話していると、列の目の前にいたオスカル(チェルシー)が、「・・・・お、お前らがなんで話してるの?」みたいな怪訝そうな表情でこっちを見続けきたらしいです。なので憲剛選手的には、フッキとの世間話よりも「オスカルが、めっちゃ見てるっ!」ということのほうが、ツボにはまったとのことでした・笑。
 ブラジルの印象については、「守るときと点を取るときのメリハリが半端ない。でも(09年の)オランダ遠征のときよりも面白かった」と収穫も多かったみたいです。
帰国後も、練習後の取材の多さは相変わらずですが、今週になってからだいぶ落ち着いてきたようです。連続得点を狙っていただきましょう。
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ブラジル戦。

ブラジル戦の話でも。
まさかの(?)2試合連続先発となった憲剛選手については、週末のエルゴラ(ガンバ戦のプレビュー)で少し触れようと思っているので、ここでは書きません。
・・・なんつーか、ブラジルが強かったですね。
日本を主語にどうこうと語りたいのですが、ブラジル「が」強かったです。
 戦前は、組織としての強さよりも、もっと個人の力を前面に出してくるのかな、なんて思っていたんですよ。親善試合でしたし。
 ところがどっこい、現在のセレソンは、組織としても個人としても両方の強さを兼ね備えていました。
 わかりやすかったのがフッキですよね。
Jリーグ時代に見せていた「王様プレー」で日本を蹴散らしてくるのかと思いきや、全然そうじゃない。守備になれば自陣まで戻り、チームのために汗をかき続ける大人の姿にビックリしました。なにせここは選手層が(たぶん)世界で一番厚いであろう代表チームですから。献身的に守備をしないと、フッキですらあっさり「だったら、いらないよ」と言われてしまうんでしょうな。おそるべし、セレソンの選手層。
 あとはブラジルのシステムや戦術うんぬんよりも、局面での個人の技術の高さに舌を巻きました。
縦に入ったときのボールの収め方であったり、トラップする際にボールを取れない場所に置く技術が抜群にうまい。シンプルなことなんですが、この技術が当たり前のように高いので、日本の選手がちゃんと身体を寄せていたり、身体をぶつけていても、ボールが取れないんですよ。ボールを失わない技術の重要性をあらためて認識させてもらいました。
 日本の立ち上がりは良かったですし、フランス戦の反省を生かそうとする姿勢も感じられました。あの最初のチャンスを決めていれば・・・というのはあります。でもそこをきっちり決めてきたところにブラジルとの差だったわけですし、そこから力の差もハッキリと出て来ました。得点後の試合運びも、実に効率のいい戦い方をしていました。うーん、強かったですわ。恐れ入りました。
おまけ。
入場前の待機列でフッキさんを見つけて、会話を交わす中村さん。
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欧州遠征前、「フッキは俺のこと、覚えているのかな?」と若干不安顔だった憲剛選手ですが、この様子を見る限り、海南の牧と豊玉の岸本みたいな「ゴメン、誰だっけ君?」という対応はされてなかったようです・笑。
さて週末は川崎フロンターレ対ガンバ大阪戦です。
中村選手、遠藤選手、今野選手と欧州遠征でスタメンで出てた3人がそろい踏みするというのはすごい巡り合わせな気がします。上位対決ではありませんが、注目を浴びるカードになるといいですね。
たまにはヤットコレクション。
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フランス戦。

 フランス戦を簡単に。
 
後半の終盤は、お互いにメンバー交代も活発にしたいわゆる「親善試合モード」でしたから、香川選手の決勝弾も、CKのマーキングもちょっとあやふやになっていた中でのカウンターでした。それでも敵地で0-0のまま終盤まで粘っていたわけですし、最後まで勝ちにこだわる部分を出した結果でもあります。そこは評価していいのではないでしょうか。
 試合全体に関していると、敵地で真っ向勝負をすると、こういう展開になるのか、と。
予想以上に、押し込まれました。いや、本当に。正直、もうちょっと渡り合えるかな、とは思っていたのですが、これだけ劣勢とは・・・ボールを持った方が、あれだけ速く正確なパスをズバズバ回してくると、守備側(日本)はボールの奪いどころも定められず、防戦一方にならざるを得ません。逆に、風間監督が言っているのはこういうサッカーのことなのかな、とか思って観てしまいましたが。
 そして守備側が必死で頑張れば、簡単にゴールを割られることがないのもサッカーです。日本守備陣はよく我慢し続けてましたし、川島選手のビッグセーブにも助けられました。こういう試合展開を敵地で体験して勝ったという経験は、日本の選手にとって後々必ず活きるのではないかと思います。
 逆にフランス目線でいうと、圧倒的にゲームを支配して決定機も作り続けたのに負けたわけです。フランス国民の反応はよく知りませんが、1点も取れなかったわけで、「決定力不足だ!このサッカースタイルじゃダメだ」と全否定してヒステリックに騒ぐ人もいるのかもしれませんね。そう思うと、面白いですが。
 さて。
守備陣は自信をつけた試合だったと思いますが、攻撃陣はいい打開策が見つけられず、今後の起用を再考せざるを得ない内容でした。
 まず、相手があれだけ分厚い攻撃を仕掛けてきて、後手を踏み続けると、ワントップで起用されたハーフナー選手がもう少し敵陣で時間を作ってくれないと、チームとして苦しいですね。
 アジア相手で押し込んでいる展開では、前線でかなりの脅威を与える武器となるハーフナー選手ですが、このレベルの相手になると、ロングボールに競り勝てない、足元に収まらない、裏の抜け出しもない・・・のでは、彼を最前線に置くメリットは少なくなってしまう。
 憲剛選手はトップ下ではなく、ボランチではなくトップ下起用でした。ハイプレッシャーの相手の前に中盤で思うようにボールを持たせてもらず、持ち味も出せません。後半は、遠藤選手と憲剛選手が中盤の近い位置でボールを動かして、そのパスを香川選手が守備の間で受けて、前を向いて仕掛けるというプレーが出始めたのですが、後半15分で交代となってしまいました。
 あと気になったのは、長谷部選手の試合勘の欠如ですね。
出場機会に恵まれていないことは知ってましたが、実際に試合で観てみると、テンポだったり、ボールに対する反応が鈍く、ちょっと心配になるレベル。このままの状態が続くのならば、細貝選手をファーストチョイスにする決断もありえるかもしないな、と思わされる出来でした。
 次はブラジルですね。楽しみです。
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 前半20分、エリア前で粘って強引にシュートに持ち込むも、オファンス側のファウルを吹かれ、人差し指を振りながら、笑顔で「NO!NO!NO!」と主審に訴える憲剛選手。ジェスチャーも国際モードでした・笑。
 前半の早い時間でスパイクを替える場面があったので、ピッチとのポイントが合わなかったのかなと思ったのですが、スパイクが破れていたんですね。
ブログではファーストプレーで破けたと言っていたので、映像を見直してみたらキックオフ直後の15秒ぐらいのときにキャプーと接触した場面のことかもしれません。23秒ぐらいにはペナ付近で足元を気にするしぐさをしてましたから。
最後、唐突に憲剛セレクションでした・笑。
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将棋からサッカーを学ぶ話。

 昨日、JFA(日本サッカー協会)のホームページをふらふらと眺めていたら、U-16日本代表のキャンプレポートを読んでいて興味深い記述が。
【U-16日本代表】
AFC U-16 Championship2012 IR Iran
直前キャンプレポート No.1
http://www.jfa.or.jp/national_team/topics/2012/522.html
 9月12日
夕食後のミーティングでは、羽生棋士を特集した将棋のドキュメンタリーを鑑賞しました。
サッカーにも通じる“大局観”そして雑念なく無心で臨む“玲瓏”につき考えました。
90分の試合の中で、「今何が起きているのか?どういう流れなのか」を感じながらサッカーをするということを学びました。

 おおっ。
サッカーのU-16日本代表のミーティングの題材に「将棋」を扱っているではないですか。いいですねぇ。最近の子は、あまり将棋を指さないとは思いますが、将棋がわからなくても、勝負の駆け引きや試合運びなどでサッカーに学べる部分は多いはずです。
この夏にフロンターレからドイツに移籍した田坂祐介選手も羽生さんの本を読んで、大局観という考えに感銘を受けたと言ってましたから。
(田坂選手が読んだ本はこちら)
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 ちなみに題材となった羽生さんのドキュメント番組は、「玲瓏」というフレーズを強調しているあたり、おそらくNHKで放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀」だと推測されます。
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もうひとつ。
森内名人対羽生さんの名人戦を特集した回もあります。確かこちらは番組最高視聴率だった気がします。
なお将棋とサッカーの共通点は、この漫画をお読みください・笑
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UAE戦。

 凡戦でしたね。
昨日は録画観戦だったのですが、「・・・うーん」という感じの試合展開だったので、途中からはケンゴ選手が出てくるまで早送りしてしまいました。
 途中から出場したケンゴ選手は、この日唯一となった得点に絡むプレーで貢献してました。駒野選手にパスを預けた後、「ここ(足元)にパスをくれ!」と主張しながら、相手陣内へダッシュ。そうやって相手の注意を引きつけたフリーランニングから、ボールを保持している駒野選手がセンタリング。GK含めて相手守備陣は完全なボールウォッチャーになっているところから、ファーサイドでハーフナー選手がズドン。
ケンゴ選手にアシストはつかないですけど、マスコミ的な表現でいえば、“決勝点の起点になった ”というプレーです・笑。この試合の攻撃は、中央からの崩しに寄りすぎるきらいがあったので、外からのいい崩しが出来たのではないかと思います。
 ヤット選手に代わってキャプテンマークを巻いていたので、試合後は、キリンカップを受け取っていました。思わず一時停止してパシャリ。
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フロンターレだけではなく、日本代表でも“持たされていた”ケンゴ選手なのでした・笑。
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ロンドン五輪、選手村でのあれこれ。

 最近あまりサッカーの話題を書いてなかったので、サッカーライターらしいブログ記事を更新します。
 今週のトレーニングからロンドンから帰国した安藤駿介選手がチームに復帰していました。
 GK権田選手の控えという立場で臨んだ安藤選手。権田選手が6試合フル出場したため、残念ながら、出場機会はありませんでした。
 ただそれでもたくさんの刺激を受けたようで、感想を聞くと、「オリンピックという舞台よりもデ・ヘアに衝撃を受けた」と話してくれました。そのへんの話は明日のエルゴラにも(小さいスペースですが)書いたので、ここでは書ききれなかったピッチ外の話を。
 オリンピックといえば、やはり選手村ですよね。
思わず「有名な選手いた?ボルトに会った?」とかミーハー丸出しで聞いてしまったのですが、すでに大会終盤だったこともあり、選手はだいぶ少なくなっていた時期だったとのこと。
 日本人選手もあまりおらず、なでしこや女子バレーの選手ぐらいしか会わなかったとのこと。ただ世界各国の女子バレーや女子バスケの選手の体格にはさすがに驚いたみたいで、「なかなか自分より大きい女子は見ないですからね」と苦笑いしてました。185センチ、79キロの安藤選手より体格の大きい女子・・・なかなかいないっすよね。
 最初はみんなも「選手村だー」とテンションがあがったらしいのですが、実際に体験してみると、それほど快適ではなかったみたいです。
 まずそれまで泊まっていたホテルよりもベッドが窮屈だったり(たぶん普通サイズなのでしょう)、食事も特別美味しかったわけではなく(安藤選手は唯一美味しかったピザばかり食べていたそうです)、絶賛の言葉は控えめでした・・・みなさん、察してください(笑)。
 五輪という目標にしていた大きな舞台は終わりましたが、次の目標を聞くと、やはり「チームで試合に出ること」と言い切っていました。
「いつも以上にやらないと。チームで出てないので、まずはチームで出て活躍しないといけない。出番がないとモチベーションも下がりかけますが、それでも落とさないようにやる」
西部選手、杉山戦選手の壁は高いですが、安藤選手のさらなる進化を期待したいですね。
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なでしこジャパン:アメリカ戦分析&総括。

 なでしこジャパン、銀メダルでした。
少し冷静にアメリカ戦の戦いぶりを振り返って見ようと思います。ちなみに長文です。
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 まずゲームの入り方ですね。
 ブラジル、フランス、アメリカ。
決勝トーナメントになってからの対戦相手は、いずれも立ち上がりに猛ラッシュを仕掛けて主導権を奪おうとするゲームプランを採用してきました。過去2戦はなでしこがそれをうまく耐え、徐々に反撃して先手を奪う展開に持ち込みました。しかしこのアメリカ戦では開始8分に失点。大会通じて、初めてビハインドを背負う展開を余儀なくされたわけです。
 これは試合の大きなポイントでした。
というのも、日本が前に出ていかざるを得ない展開になると、そのスペースをカウンターで狙って抜け出すアメリカのモーガンが猛威を振るうのは自明の理。もちろん大型ストライカーのワンバックもいるのだけど、なでしこのCB岩清水・熊谷にとって、この状況でやっかいなのはむしろスピードのあるモーガンのほう。去年のW杯決勝延長後半、岩清水選手はモーガンをプロフェッショナルファールで防いで退場した場面を覚えている人もいたでしょう。
 最終ラインとモーガンとの駆け引きは、戦前から試合の肝だったと思うのですが、一点ビハインドになると、やはりメンタル的な主導権は相手に傾いてしまう。実際、アメリカがカウンターを仕掛けてきたとき、なでしこの最終ラインはアタックにいかず、ズルズルと下げて対応する場面が目につきました。後半に喫した2失点目は、その典型。右サイドに流れたモーガンをケアしながらズルズルと下がってしまい、結局、坂口選手はボールを運んでいたロイドに対するアタックにいけず、そのままミドルシュートを決められてしまった。この大会の劣勢を支え続けてきたなでしこ守備陣でしたが、決勝に関していえば、やはりこの綻びは悔やまれます。
 攻撃に関していえば、澤の攻撃参加、大儀見のポストプレー、そして川澄の突破などは随所で見られましたし、決定機もありました。しかし何かが噛み合い切らないと言うのかな・・・・宮間もフリーキック以外、流れの中でのプレーにやや精彩を欠いていたのが気になりました。
 それでも後半2失点を喫した後、すぐに大儀見のゴールで追撃。その後は一進一退の攻防が続き、佐々木監督も勝負所で鮫島を下げて岩渕選手を入れて前線を活性化。鮫島が下がったことで3バックとなり、前線に人数をかけて、前からのプレッシングを強めることで高い位置からも積極的にボールを奪いにいきました。
 そして、これが相手最終ラインのトラップミスを誘い、岩渕の決定機を呼び込みます。もしかしたら、これはこの試合最大のハイライトだったのかもしれません。ドリブルで持ち込み、GKホープ・ソロとの1対1。
 岩渕選手はたぶんソロが先に動くのを待っていたと思いますが、そこは老獪なソロ。ギリギリまで動かず、結果的には岩渕がシュートを打たされた格好になったように思います。甘いコースのシュートをソロがセーブし、アメリカは最大のピンチを乗り切りました。そしてロスタイム2分をしのぎ、タイムアップ。アメリカが去年のW杯の雪辱を果たし、なでしこは準優勝となりました。
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 銀メダルという結果をどう受け止めるのか。
人それぞれあると思います。負けは負けですし、金メダルを狙っていて持ってかえれなかったのだから、批判の声もあるかもしれません。それに試合内容やモロモロに目を向ければ、反省点を指摘したくなる部分も多々あります。
 それでも、僕個人としては褒め称えたい銀メダルです。
まず昨年のW杯優勝によりなでしこジャパンを取り巻く環境は大きく変わりました。それこそ、彼女たちが勘違いして、天狗になってもおかしくないぐらい持ち上げ方をされました。今回の五輪も、気づいたらどこか優勝して当然、のような危険な空気が世間にはありました。彼女たちが受けたそのプレッシャーは、かつてないほどだったはず。
 ピッチ内でも同じです。W杯チャンピオンとして、対戦相手からは徹底的にマークされます。日本のサッカー界は今までそういう立ち位置で世界大会に臨んだことがありません。正直、ベスト8ぐらいでコロッと負ける可能性もあるんじゃないか?とも思っていました。
 そんな中でも、彼女たちは決勝まで勝ち進んだ。決してすばらしいサッカーをしてわけではないですが、とにかくしぶとく勝ち進んだ。このたくましさが素晴らしかった。
 もちろん金メダルを取れなかったのは残念ですよ。
でも04年のアテネはベスト8、08年の北京でベスト4、そして今回は銀メダル。00年のシドニーにいたっては五輪出場権を逃している国です。右肩上がりの成長をしている証拠で、十分に立派だと思います。
 それに、確実にチームが進化していたことも評価したい。
というのも、去年のW杯でアメリカにPK戦の末に勝ちましたが、実力的には、10回対戦しても、1、2回勝てるかどうかというぐらい、圧倒的な力の差があると感じました。しかし今回は10回対戦したら、4回ぐらいは勝てるんじゃないか、ぐらいの感覚になっていたからです。負けたけど、去年よりも王者・アメリカとの差は去年よりも確実に縮まっているようにも感じました。だから、評価したいです。
まだまだ書きたいことはありますが、長くなったので、このへんで。
 早起きした人、眠い目をこすって試合を見た人、おつかれさまでした。
 男子の3位決定戦も期待しましょう。
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関塚監督が永井選手にこだわった理由。

 男子サッカー代表、残念でした。
1-3の逆転負けでメキシコに敗戦。韓国との3位決定戦に進むことになりました。
 ただ試合内容を見れば、相手が上手だった印象です。メキシコが強かった。
もちろんメキシコが強敵なのは、大会直前の練習試合でよくわかってましたが、この準決勝では日本対策を十分に練ってきてましたよね。日本の良さをしっかり消す戦い方をしてきた。そこがこれまでの対戦相手と比べると、明確に違っていた。
 永井選手は相手DFと追いかけっこをする場面を作らせてもらえなかったですし、配給源となる扇原・山口のダブルボランチがボールを保持したときのプレッシャーもこれまでにない厳しさでした。
 守備でリズムを掴もうにも、ボランチの3番の選手がうまく最終ラインに下がり3人で組み立てに絡むことで、日本のハイプレスがうまくぼかされて、思うようにボールが取れなかった。
 それでも、大津選手の豪快なミドルシュートで先制したのだから、そこからうまく試合が運べれば、やりようはあったとも思うのですが、どうにもペースを引き戻せなかったですね。最後まで相手の掌で戦っていたような気すらしました。
 出場が危ぶまれた永井選手はスタメンでしたが、やはりコンディションはかなり厳しかった模様。攻守に冴えがありませんでした。
 それでも最後まで下げずにピッチに立たせ続けたことに疑問の声があるようですが、それは永井選手に対する関塚監督の信頼なのだと思います。フロンターレ時代も、関塚監督はエース・ジュニーニョが不調でも途中で下げず、最後まで使い続けたことがよくありました。そうしたら、最後の最後、土壇場で奇跡的なゴールを決めたりするんですよね。
風間監督も「ストライカーはマグロ漁船に乗った漁師みたいなもの。最後に大物をつり上げてくれればいい」とよく言ってますが、関塚監督はその一発に懸けたのでしょう。だから、僕は永井選手を最後まで代えなかったことには納得しています。
・・・しかし3位決定戦は負けられませんね。関塚監督、頼みますよ。
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