FOOT×BRAIN「川崎フロンターレ 驚きのプロモーション活動」



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 今回の「FOOT×BRAIN(フットブレイン)」は「Jリーグクラブの戦略」。その第1弾として川崎フロンターレによる「地域密着の極意」が特集されていました。
スタジオに登場したのは、プロモーション部の天野春果部長、中村憲剛選手、中西哲生氏。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
これらの企画のアイテムを紹介しながら、「驚きのプロモーション活動」を紐解いていました。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
川崎フロンターレ算数ドリル
教育の分野で貢献できることがあれば、子供と接点ができる。普段、サッカーを見ない子供にもフロンターレを知ってもらえる。
 ドリルの中には、問題に関連した姿で登場する選手の姿が。
去年移籍してきた、始動日初日に算数ドリルの写真撮影でママチャリに載った稲本選手のコメント。「移籍するときに、代理人からそういうクラブだと言われていたので協力する姿勢ではいたけど、まさか初日にやるとは・・・」と苦笑い。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
・応援バナナ
フロンターレのロゴの入ったバナナを川崎市内のスーパーで手にとってもらうことで、主婦層にもフロンターレを身近に感じてもらえる。
等々力でのホームでも、Doleランドがありますからね。実は取材記者にも、フロンターレの中から月間MVPを決める投票用紙が配られて、それを出すとDoleバナナがもらえたりしまう。その結果は、試合前に「バロンDole」として表彰されています。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
・浴衣
川崎市の相撲部屋・春日山部屋とのコラボ。杉崎アナの浴衣姿の隣に立たされて照れるケンゴ選手。
等々力にあるフロンパークでは、力士がちゃんこ鍋をよそってくれます。これからの季節は特にちゃんこ鍋はオススメですね・・・といっても、今季はホーム最終戦しかありませんが。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
・フロリン桶
地元の銭湯とコラボしてオフ期間に行った「一緒におフロんたーれ」でのアイテム。オフ期間の「オフ」とフロンターレの「フロ」と、お風呂の「フロ」がかかっている企画。銭湯の前で長蛇の列を作っている光景にに近所のおばさんが「何があるの?」と驚いたらしい。川崎市にある銭湯全67制覇すると「完湯賞」としてプレゼントがもらえた。シーズンオフってサポーターはちょっと手持ち無沙汰ですからね。そこを結びつけたナイスな企画ですよね。
 そんなクラブが打ち出す企画に、よく身体を張って協力している小宮山選手。「キツイっす。でも・・・だんだん楽しくなってきてしまう」。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
・絵本
去年は、子供に向けた絵本や紙芝居の読み聞かせをケンゴ選手が行いました。スタジオでも少し披露してましたね。
こういった活動を振り返りながら、ケンゴ選手「プロになったら、サッカーだけやっていればいいと思っていた」。
天野部長「勝った、負けただけでアプローチしても、それはある一定の人にしか届かない。我々は、川崎の全市民にアプローチをかけていくことが大事。(まわりの反応は?)なぜ?えっ?はっ?ってのが最初に来る。それがしめたもの。でも悪ふざけでやっているのではなくて、仕掛けていることには意味がある」
最後に「他のクラブに負けないフロンターレの個性は?」
天野部長「あたたかさ。外国人の監督がよく言う、ファミリーの感覚。そういうあたたかが、フロンターレの源」
ケンゴ選手「サッカーだけやっていたら、スタンドとピッチだけの関係。そこで一緒に話しながらゴミを拾ったりすること(多摩川エコラシコ)で、サポーターは選手を身近に感じてくれるし、選手もサポーターを身近に感じれる。自分たちも大事にしないといけない時間だと思っている」
中西さん「大事なのは、街とクラブが一体化すること。それによって、みんなが応援しようよっていう雰囲気になる」
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 近年のフロンターレがなぜこれだけ成長を遂げているのか。それをプロモーションという角度からよくまとめていて、いい特集だったと思います。これだけピッチ内外で急成長していくクラブの中心にいて、どういう変化を感じているか。僕自身も、以前、ケンゴ選手に聞いてみたことがあります。
彼は「いろんな要素があったとは思いますが、フロンターレに関わる人、監督、選手、サポーター、フロント・・・誰一人足を引っ張らず、同じ方向を向いていたのが大きかったと思う」と言っていました。
 そしてクラブとしてタイトルにこだわる理由についても、こんな風に話してくれました。
「まずそれだけの力が、ここ数年でチームに備わっているから。そうじゃなきゃ言えないです。それに、フロンターレがタイトルを取るということは、自分たちのことだけじゃなくて、日本サッカー界にとってもひとつのポイントになると思ってます。J2から昇格してきて観客もどんどん増えてきたクラブがタイトルを取るというのは、鹿島がタイトルを取ることとはまた意味が違いますよね」
それだけに、やはりフロンターレには、タイトルを取って欲しいと思ってます。
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 番組を見ながらツイッターのタイムラインを眺めていたら、やはりフロンターレ以外のサポーターには強いインパクトがある内容だったみたいです。「ウチのクラブもフロンターレみたく展開していくべきだ」との意見もみました。
 当たり前ですけど、フロンターレの取り組みだけが「答え」というわけではありません。
もし仮に、あるクラブがフロンターレと同じやりかたをしても、たぶん同じようには成功しないと思います。そのクラブの方向性であったり、地域性が違いますからね。フロンターレのやり方はあくまでヒント。参考にしながら、クラブにあった答えを見つけていくことが大事になっていくわけです。
 天野部長は「クラブ経営は農業である」と言っています。
ホームタウンという土壌を徹底的に知り尽くして、それに合う作物を考えていく。そうやって土を耕して、種をまいていく。そうやって作物に愛情を注ぎながら雑草も取り除いていき、収穫を待つのだと。
 そのへんは、天野部長の著書「僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ」に詳しいです。というか、書き尽くしてます。
僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ (単行本)/天野 春果

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いしかわごうによる書評はこちらです。


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