書評:野洲スタイル


いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
この本が発売したのは、野洲高校が選手権で優勝した06年です。
だから少し昔の本なのですが、現在の川崎フロンターレには、このときの優勝メンバーである楠神順平選手と田中雄大選手がいて、先日田中雄大選手が初スタメンを飾ったということで、あらためて野洲高校のことを知りたくなって再度購入しました。
 読み直してみたのですが、当時読んだときとは、全然違う印象を受けましたね。
野洲高校でセクシーフットボールの作り上げるまでの山本監督紆余曲折、そのスタイルは静岡学園や読売ユース(当時は川勝監督が指揮していた!)などの影響があったなどの話は興味深かった。ただ、優勝メンバーである楠神選手や乾選手(ボーフム)の選手個人ことはそれほど詳しくは触れていなかったかな。
個人的には、山本監督が「前田とか田中大輔がいなかったら、野洲の歴史はない」と言い切っていたところが印象的でした。
 前田とは、前田雅文選手(現在:草津)です。
ガンバ時代、Jリーグ通算1万ゴール目を決めたことで一躍注目を浴びたシンデレラボーイですね。08年と09年には甲府に所属していました。ただ甲府時代はケガに泣かされて、あまり活躍はしていないんですよ。そういえば、「甲府でやっている練習は、野洲と似た部分があるんですよ」と前田選手が語っていたのを思い出しましたわ。
 個人的なことをいうと、自分も当時の「セクシーフットボール」に衝撃を受けたクチです。
 国立競技場でのあの野洲対鹿実の決勝戦は忘れられないですね。
高校生なのにテクニック抜群で、しかもヒールパスでガンガンつないでいって、「なんだコイツら?」みたいな。後ろに座っていた高校生とかが「やべーよ、コイツラ」と連発してましたから。案の定、ボール取られたら大ピンチになるんだけど、そのヒヤヒヤ感もたまらない。試合見ながら、「こんな危なかったしいサッカーでよく決勝まで勝ちあがってきたな、おい」と思ったもんです。
 そしてあの延長戦での鮮やかな決勝点で観客総立ちっていうね。自分が今のサッカーライターの仕事を始めたばかりで、食べていけるかどうかわからなくて不安ばっかりだったけど、「サッカーってすげぇな」って思わされた試合でしたから。
 その決勝点の場面がこちら。

 決勝点の起点は、今年関西大からフロンターレに入った田中雄大の左足のサイドチェンジから生まれたものでした。
楠神選手、田中雄大選手のルーツを知ることのできる一冊です。
野洲スタイル/山本 佳司

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