どうも、いしかわごうです。
先週末は、ニッパツ三ツ沢球技場での横浜FC戦。
川崎フロンターレは5-1で勝利。これで再開後は、リーグ4連勝。
スコアをみれば「フロンターレ強し」です。終わってみれば大勝でしたが・・・・・実際にはうまくいかない時間帯も長かった試合でした。
試合内容に満足している選手は、たぶんいないのではないかと思います。そしてこの日のピッチで繰り広げられている展開を見ていて、ふと思い出した試合がありました。
それは下平監督の率いる柏レイソルと対戦した2017年シーズンの試合です。
2017年といえば、川崎フロンターレが劇的なリーグ初優勝を飾った年。11月にルヴァンカップでは準優勝をしていますが、実はその直前で戦った相手がリーグの柏レイソル戦(2-2)、天皇杯準々決勝の柏レイソル戦(0-1)だったんですね。
その中でも印象的だったのが、0-1で負けた天皇杯準々決勝の柏レイソルです。なぜかというと下平監督が、当時最も効果的なフロンターレ対策を仕掛けてきたからで、それがこの横浜FC戦と同じく「フロンターレからボールを取り上げること」だったわけです。
実際、この試合のレイソルからは「自分たちがボールを持つ」ということに対して、かなり強い意志を感じました。そこの「こだわり」について、当時の試合後会見で下平監督はこう明かしています。
「川崎さんと対戦する時はボールを持たれると苦しい時間帯が長く続くので、Jリーグの中でも本当に得点力の高いチームだと思っています。守備で何とかするというよりは、こちらが攻撃して、ボールを保持して、何とか自分たちの時間を多く作ろうというプランで臨みました。短い期間でしたけれども、GKからのビルドアップ、センターバックやアンカーのポジショニングを含めて、もう一度しっかり準備をして、自分たちの原点に戻るようなゲーム展開をする中で、CKから点を取ることができて本当に良かったと思います」
実際、このフロンターレ戦では、いつもと違う3枚の形のビルドアップを採用し、さらにGKの中村航輔がフィールドプレイヤーのような関わり方で後ろでの数的優位を作り、フロンターレの前からのプレッシングをいなし続けました。とにかく徹底的に繋いだんです。試合後はこうも言っています。
「今日は仮にリードしたとしても、意地でもつなげという話をしていました。結果的に苦しくなって蹴ると、この間の大宮戦のようなことも起きますし、相手にボールを渡すと返ってこないので。低い位置で失うリスクもありますけど、そこを回避した時にはこちらのチャンスになる場面もゲームの中にはありましたから。そこをリスクと捉えるか、自分たちの力で攻撃をしていくかと捉える中で、今日は選手たちが勇気を持ってやってくれたと思います」
そう考えると、この横浜FCでも、あの時と同じ方向性のフロンターレ対策でぶつかってきたとも言えます。そして、思った以上に苦しめられました。
では、今回はどこに苦戦の原因があったのか。そしてどう打開して、試合を勝ち切ったのか。レビューではそんな話をしております。ラインナップはこちらです。
■ボールを動かす駆け引きと牽制。真っ向勝負で繰り広げられた序盤の攻防戦。
■その瞬間に響いた、「そこから!そう!」という指揮官のコーチング。「3の脇」を狙い続けた理由と、最後に仕留めた「脇」坂泰斗。
■なぜ前半のオールコート・マンツーマン戦法に後手を踏んだのか。浮き彫りになったビルドアップにおける課題と、その状況下で打開策を打ち出そうと奮闘していたある選手。
■ボールを取り上げられた後半15分間。我慢の時間で喫した失点までの対応を振り返る。
■「(ドリブルは)最初に縦に行ったが、フェイントを入れたときに、間が見えた。そこで間に行った」(三笘薫)。守備の綻びを見逃さず、徹底的に切り裂く。三笘薫の突破が止められない理由。
■あとがき
■「ミキ(山根視来)もそうですが、あそこで起点を作れればという感覚はありました。ボールサイドに密集させて、サイドに振って出てきたところのズレ」(登里享平)。左サイドの駆け引きと先制点での狙い、そして勝って得た修正点。
以上のポイントで、冒頭部分も含めると約11000文字ぐらいです。今後の成長の糧になる試合だったと思うので、ぜひ読んでもらえればと思います。
「だけど、止められない」(リーグ第5節・横浜FC戦:5-1)
連戦につき、ミッドウィークにまた試合です。頑張りましょう!