「俺達はもう 次のステップに歩みを進めなきゃいけないんだ」〜久々にジャイキリを読み直してみた。


 どうも、いしかわごうです。

 3月末から続いた鬼のような公式戦連戦。それに伴うプレビュー&レビューもひと段落し、今週は少しだけゆっくり過ごしております。

 サッカーから少し離れて、漫画でも読んで英気を養おうかなと思い、本棚から手を伸ばしたのはジャイアント・キリング(GIANT KILLING)でした・・・・結局、サッカーかよ・笑。

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 ジャイキリことジャイアント・キリングは、現在47巻まで出ている長期連載のサッカー漫画です。本棚のスペースの47冊分を占領しているので、ボチボチ置く場所がなくなってきたんですけど、惰性で買っているつもろはないんですよね。だって面白いからね。ひさしぶりに最初のほうから読み返していたら、時間を忘れて、どっぷりと浸ってしまいました。

 達海猛という元日本代表選手が監督として古巣のETUの指揮をとり、そこに関わる人たちを巻き込んで成長していくという話なんですけど、サッカーファンなら読んでいても楽しいし、ひとつひとつの試合やエピソードもとても丁寧に描かれています。

20巻前後のオールスターでの采配ぶりや、川崎フロンティアとの再戦や、タッツミーやコールリーダーの過去のエピソードとかが懐かしかったですね。あとたまに現実のJリーグと重ねながら読めるところもあり、例えば、名古屋グランパレスの外国人トリオは、現在の名古屋グランパスのジョー、シャビエル、ホーシャを彷彿とさせますな・笑。

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 ようやく30巻まで読み直したんですけど、30巻でこの漫画はひとつのターニングポイントを迎えます。監督である達海猛が現役復帰の可能性を示唆して、とあるアクションを起こすんですが、それを通じて彼はプロフットボーラーの素晴らしさを選手たちに伝えます。

夢のような時間は長くは続かないし、いつか魔法はとける。

残酷でもあるけれど、現実として受け入れなくてはいけない。

そんな「死」が来ることを、達海はそのプレーで選手たちに伝えます。

このことを描いてしまったツジトモ先生は、本当にすごいと思います。

監督が主役の漫画ですが、サッカークラブに携わる人のキャラクターがとても個性的なので、サッカー好きならば、いろんな立場で読めるサッカー漫画だと思います。ジャイキリ好きの選手に聞くと、やっぱり選手目線で読んでしまうと話していましたね。

僕の場合は、椿大介を追ってETUも日本代表も取材しているフリーランスの藤澤さんはあの遠征費をどうやって捻出しているんだろうか?とか、ジーノの取材って絶対面倒臭そうだなとか、サッカーライター目線になりがちです・笑。

ちなみに自分が一番好きなキャラは夏木です。去年、ツジトモ先生に等々力でお会いしたときにもらったサインにも描いてもらいました。宝物っす。

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もし読んだことのない人は、ジャイキリを是非読んでみてください。

 多摩川クラシコの負けで、チームは連敗となりました。
そんな中で、今読んでいるジャイキリの30巻では、リーグ中盤まで台風の目になっていたETUが、公式戦3連敗と思わぬ苦戦を強いられます。

生まれ変わったはずのチームが、本当は変わっていないんじゃないのか。選手たちはどこか疑心暗鬼になり、自信を失っている状況になっていました。そんなときに杉江が言います。

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「自分たちをもっと信じよう。そして先に進もうぜ」

「俺達はもう 次のステップに歩みを進めなきゃいけないんだ」

川崎フロンターレも簡単には崩れないだけのものを、積み重ねてきたはずです。だからこそ、しっかりと向き合って、次のステップに進んで行かねばなりません。

さて。引き続き多摩川クラシコのレビューも公開しています。

ラインナップはこちら。

1.「自分としてはドリブルする勇気をもっとやっていければと思う」(齋藤学)、「準備期間が短かかったので、このメンバーで落とし込むのは難しかったところもある」(田坂祐介)。機能性を欠いた前半のユニット。前線の選手が語る反省と改善点。

2.「相手は中を閉めてきたし、ラインも低めに設定してくるのはわかっていた」(田坂祐介)。脅威を与えられなかった、大外からのサイド攻撃。「左で作って右で仕留める」ことを効果的に使えなかった理由。

3.「そんなに(相手に)やられたという感覚はないが、2点取られているので。そこは負け犬の遠吠えにしかならない」(奈良竜樹)。FC東京の「ファストブレイク」を水際で食い止め続けたにもかかわらず、報われなかった守備陣。古巣相手の敗戦の悔しさを強く噛み締めていた奈良竜樹が、語ったこと。

4.「川崎がここまで9失点のうち6失点がセットプレーであることは分かっていましたし、今日はメンバーを大分シャッフルしてきていた」(長谷川健太監督)。太田宏介のキック精度と、高萩洋次郎のポジショニング・・・・セットプレーからの2失点は、なぜ起きたのか。

5.「自分たちと戦う相手はこういう守り方をしてくるチームが増えてくると思う。そこはイメージの共有とダイレクトプレーの精度を上げなければいけない」(小林悠)、「誰がいい、誰が悪いとかではなくて、一人一人が攻撃も守備も同じ方向を向いてやらないといけない」(中村憲剛)。最後まで決定打を打ち込めなかった攻撃陣。アタッキングサードでの崩しが噛み合わない原因はどこにあったのか。

以上、5つのポイントで冒頭部分も含めて全部で約8500文字となります。

「誰がいい、誰が悪いとかではなくて、一人一人が攻撃も守備も同じ方向を向いてやらないといけない」(中村憲剛)。等々力で沈黙し続けた結果が招いた連敗。それぞれが向き合うべきこととは?(リーグ第13節・FC東京戦:0-2)

 週末の試合は、アウェイで柏レイソル戦です。奇しくも、ジャイキリのETUのホームスタジアムのモデルになった日立台というのも、何かの巡り合わせでしょうか・笑。

ではでは。





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