どうも。
年明けから「自主トレ」と銘打って、ほぼ毎日サッカーの試合を見てゲーム分析をやってます。シーズン中は、どうしても担当チームの試合チェックが中心になりますし、さらにその対戦相手、日本代表とか海外サッカーの最新試合を優先する形になりますからね。年明けからは撮りためていたリーガとプレミア、あるいは南アフリカワールドカップのゲームを見ていたんですけど、なんかそれも少し飽きてきたし、ちゃんとテーマを持って他のチームの試合をじっくり見たいなーと思って国内に目を向けてみました。
ということで、安間監督のカターレ富山を研究してみることに。Jリーグで[3-3-3-1]を採用しているのは、ここだけですからね。そのシステムに興味がありましたから。安間さんが指揮を執った第29節から見ることにしました。
第29節の千葉戦
・富山[4-3-2-1]
17.木本
22.平野 15.石田
14.川崎 22.江添 7.朝日
16.谷田 2.足助 24.吉井 19.西野
1.中川
安間監督の初戦がこの試合でした。[3-3-3-1]を採用したのは3試合目からなので、この千葉戦と次の札幌戦は[4-3-2-1]という形です。ただベースとなっている戦い方、そして富山の選手の顔と名前、プレースタイルを叩きこむ目的もあったので、かなり丁寧に見ました。
情報としては富山は、黒部と船津が出場停止。競争心を植え付けるため、ゲーム形式の練習で勝ったグループを中心に起用し、前節からメンバーを7人の入れ替え。木本を1トップに、石田と平野の2シャドー、そして中盤を3ボランチに。最終ラインが吉井と足助の若いCBコンビ(吉井はルーキーで初先発)なのも注目か。
・千葉[4-2-3-1]。
青木孝
工藤 伊藤 谷澤
山口 佐藤
アレックス 青木良 福元 鎌田
岡本
試合開始。まずは全体の動きを確認。守備時には、1トップが相手のCBとボランチを、2シャドーが左右に開いて相手のSB(&ボランチ)をケア。その3人がいい距離感でフィルター役となることで、背後の3ボランチと連動してボールを奪っていくことができる。序盤はこれが功奏し、千葉は後ろからのビルドアップにかなり苦戦していたような印象。佐藤勇人も最終ラインまで下がってさばいたりしてアクセントをつけようとするが、富山の前線も簡単にはいなさせず、逆にボールを奪取して仕掛けていく。これがはまった場面が17分、19分で、相手陣地でうまくひっかけて、縦への素早いカウンターからあわやの場面を作りだす。低い位置からの攻撃で肝となっているのはアンカーの江添。フィード力があるので、奪った後、彼を起点にダイナミックな展開していた。
ピンチらしいピンチはなかった富山なのだけど、初めて守備のバランスを崩したのが23分の場面。
千葉がボールを保持していると、トップ下・伊藤が低い位置まで下がって、さらに右サイドへと流れてパスをつないでいく。伊藤の対応でやや食いついていた3ボランチのバランスが一瞬、崩れたところに、左SBのアレックスが中央まで入り込み、ボールを受けて起点を作る。そこからガラ空きになった左サイドに山口がボールを展開。これは富山の選手との走り合いで、千葉のスローインに。このスローインをつなぎ、バイタルエリアでボールを受けた谷澤が反転して、青木孝太とのワンツーでエリア内へドリブル。CB吉井が置き去りにされ、GK中川が谷澤との1対1を止め切れずにボールがこぼれてポストに。その跳ね返りを青木がつめて千葉が先制。ほぼノーチャンスだった千葉。スローインからのゴールですが、そのスローインにつながった崩しのリズムがよかったですね。富山としては、ワンチャンスだけでやられてしまった失点。
だがその直後、高い位置でボールを奪い、石田が思い切りよくミドルシュート。これは惜しくもバーにはじかれるが、富山は下を向かずに反撃していく。石田、木本、平野の前線3人が流動的な崩しを見せながら、そこにボランチの朝日が精力的な飛び出しで厚みを加え続ける。特に千葉は左SBのアレックスが非常に攻撃的なので、留守になった裏のスペースを縦に仕掛けて使う、あるいは1トップをサイドに走らせて狙っていく。32分には、その崩しで右サイドに流れた平野から、中央へグランダーのクロス。左サイドから石田が走り込む決定機も、鎌田とGkがブロック。1-0のまま前半終了。富山のゲームでしたが、リードしているのは千葉。
後半はざっくりと。
まずは千葉が右サイドからのクロスが目に見えて多くなり、GK中川がハイボールを処理する場面が目立ち出す。おそらくこれは、前半からやや不安定な守備を見せていた富山の左ボランチ・川崎のいるサイドから崩していく狙いだったと予想。この状況に、安間監督が素早く動く。52分、川崎を下げてカン・ヒョンスを入れる。守備だけではなく、朝日とともに中盤の底からゴール前まで飛び出していく場面があった。82分には、ボランチのマークを振り切り、CBとSBの間に割って入ってシュートを放っている。その後平野を下げて関原を投入。決定な場面が2本訪れるも、関原も決め切れず。試合は0-1で終了。
全体的には富山のゲームだったと思います。ただ有効打は作っているが、決め切れない攻撃陣。守備面だと、足助と吉井で組む最終ラインも破綻はすくなかった。特に足助は、ワントップの青木孝太にくらいつき、厳しく対応していた。吉井は、谷澤に振り切られた失点場面に反省が残りましたね。次への期待が持てる敗戦でした。
【J2:第29節 富山 vs 千葉】安間貴義監督(富山)記者会見コメント [ J’s GOAL ](10.10.03)
最初なので詳細に研究しましたが、徐々にボリュームは減らしていく予定。基本的には、チームとしての戦い方が機能しているかどうか、得点失点の場面、気になった局面のポイントなどを中心に富山視点で書いていく感じです(もっと細かいところもノートには書いてるんですけど、ここでは省きます)。第38節までつらつらとやってみようと思います。
ただ試合は毎日ノートにメモして研究してるんですけど、そこからブログに書き起こす作業がかなり面倒くさいので、そこにはタイムラグがあるかもしれません。なにせ今日の文字だけでも2500文字ぐらいありますからね(笑)。まぁ、自己満足でやっていきたいと思います。