CS準決勝鹿島戦レビュー:それでも、前に進む。





どうも、いしかわごうです。

 チャンピオンシップ準決勝・鹿島アントラーズ戦は0-1で敗戦。
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この日の等々力は350人ほどのメディアが訪れており、報道控え室や記者席も満席。ミックスゾーンは混乱を避けるために、いつもとは違う動線になっていましたが、それでも大混雑でした。

 敗戦後のミックスゾーンに現れたフロンターレの選手たちはさすがに口数は少なく、取材していても重苦しい雰囲気が漂います。当たり前ですが、話が弾むわけがありません。それでもこちらはアレコレと聞かなくてはいけません。

 何人かの選手が敗因をあげてくれましたが、やはりシックリきません。というよりも、選手はみな、まだ気持ちの整理がつかないようでした。

 CS準決勝が一発勝負というレギュレーションなのはわかっていたとはいえ、1年間戦い抜いてきた2016年リーグ戦の結末を「敗者」という形で突きつけられてしまうのは、やはりツライものです。その状態で冷静に試合を振り返ってくれ、と言われても難しいものです。

 あらためて2016年の川崎フロンターレというチームを振り返ったとき、一番の変化として感じたことを少し書きます。

 夏頃だったでしょうか。
バンディエラである中村憲剛選手が、これまでチームのために背負っていた勝敗に対する責任といった荷物が、少しずつ軽くなりつつなっている実感をこう話してくれました。

「試合に出続けることで責任感を持ちつつ、自分やヨシトがこれまで背負っていた荷物をユウ(小林悠)やリョウタ(大島僚太)、ショウゴ(谷口彰悟)もちょっとずつ背負ってくれるようになりました。だから、今は楽ですよ」

 今年も中村憲剛選手と大久保嘉人選手のベテランが、「チームの顔」であるのは変わりませんでしたが、その一方で、小林悠選手と谷口彰悟選手、そして大島僚太選手といった先発し続けた中堅と若手が、勝敗に対する責任を背負ってプレーするまでに成長してくれました。チームの勝敗に対する責任や、精神的な負担をベテランだけが担うのではなく、みなで分け合うチームになっていたのです。

 その結果、ハーフタイムのロッカールームで、中村憲剛選手がチームメートをガミガミと叱責するような光景は、ほとんどなくなったと言います。憲剛選手ではなく、小林悠選手や谷口彰悟選手が声を出してリーダーシップをとり、ピッチ上でも味方に声をかけることでチームの雰囲気をもり立てていく。中堅の選手がそういう行動ができるようになったことで、大黒柱である中村憲剛選手がチームを引き締めるのは、等々力で大敗した柏レイソル戦の試合後や、この鹿島戦前日の練習後など、本当にここ一番の場面だけでよくなっていました。

 そう考えると、怪我でベンチ外となった小林悠選手と大島僚太選手がこの鹿島戦のピッチにいなかった影響は、戦術的な戦力だけではなく、彼らが勝敗の責任を背負い続けてプレーしていたという点からも大きかったと思います。「たられば」をいくら言っても仕方ないですが、こういう結末を突きつけられると、やはり小林悠選手と大島僚太選手がピッチにいてくれたら・・・という思いは残ります。

 ゲームレビューは、いつものようにごうnoteで公開しています。

何度も試合を見直して、ポイントとなっていた局面や流れをまとめつつ、そして選手たちが背負っていた思いや、その姿について感じたことなども、自分なりの見解でまとめてみました。ラインナップはこちらです。

1.「竜也がいなくなったのは正直、痛かった」(田坂祐介)。切り込み隊長・長谷川竜也が攻守両面で果たしていた大きな役割とは?

2.「前半は自分の良さも出していないし、やるべきこともできなかった。情けないと思います」と、肩を落とした板倉滉。そしてフル出場も、シュート0に終わった三好康児。生え抜きコンビの顔ににじんでいた、その悔しさ。

3.失点シーンは何が起きていたのか?スローインもセットプレー。「隙を作ってしまった」と、一瞬のエアポケットを悔やむ谷口彰悟。

4.「的確な受け」を見せ続けた鹿島・石井監督の采配。そして「噛み合わなさ」を象徴したGKソンリョンの攻撃参加と、終盤のパワープレー。

5.勝利のためにプライドをかなぐり捨てていた「川崎のヨシト」。試合前日に語っていた覚悟とは?

6.最後に。”話さなかった”のではなく、”話せなかった”中村憲剛のミックスゾーンでの姿について思うこと。

 今回のポイントは6つです。このブログで触れた中村憲剛選手が背負ってきた「荷物」の話は、ポイント6でより詳しく書いています。

 今回は、過去最高の11000文字のボリュームになっています。負けた試合のレビューを「買って読んでください」とは言い難いですが、どうぞよろしくお願いします。

「攻撃の噛み合わなさ」を象徴したGKソンリョンの攻め上がりと、終盤のパワープレー。そして、”話さなかった”のではなく、”話せなかった”中村憲剛のミックスゾーンでの姿について思うこと。/ CS準決勝・川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ戦:0-1

それでも前に進まなくてはなりませんから。





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