今年もM-1グランプリの季節が近づいてきましたね。
「M-1グランプリ 戦いの先の試練」
インタビューに登場するのは、ブラックマヨネーズ、NON STYLE、アンタッチャブル、サンドウィッチマンといった、歴代のM-1チャンピオン。漫才の頂点を極めた彼ら。しかしM-1チャンプになっても、彼らの芸人物語は終わりではない。また新い戦いが始まっていることに気づく。雑誌では、そのへんの心境に迫っているのが面白かった。
ざっと紹介してみると、
・ブラックマヨネーズ
小杉「長いこと頑張ってやっとM-1で優勝して、バァーってゴール切ったら、また立たされて『はい、どうぞ』って新しいレースが始まって、『もう、しんどいです』って感じなんですけど(笑)」
・アンタッチャブル
柴田「いやいや、M-1で優勝しても全然頂上じゃないですからね。全然違いますよね。スタートじゃないですか。それまで富士山なんか見えませんでしたから僕ら。やっと『あれ、富士山ってこういうところ?』みたいな。2003年にM-1に出て仕事が入るようになってきて、そっから登っていかなきゃならないっていうね。それでキープしていかなきゃならないじゃないですか、その登っていく速度を」
・サンドウィッチマン
―――お二人はテレビバラエティで2周目に入りました。今は何を武器に戦っていこうと思ってますか。
伊達「確かに、出たいと思っていた番組はすでに1回出ましたからね・・・なんだろうね、武器」
富澤「一周目で足りないものがわかってきたんで、2周目でほんとはそれを準備していくようにしていけばいんだろうなていうのはりますけど・・・ただうまいことできていない部分もあるので、うん」
―――課題は?
富澤「やっぱフリートークですよね。どうしてもネタに力を入れてしまうので、そういうことをちゃんとしていかなければならないなっていうのはありますけれどね」
伊達「ただ、そういうトークの競争みたいなものを勝ち抜こうという意識はあんまりないですね(笑)」
最新のチャンピオンであるNON STYLEは、バラエティ番組では苦戦が続いていますね。ブレイク度でいえば、オードリーに持っていかれた感すらある。そのへんの感情も話してました。
・NON STYLE
―――オードリーの活躍をどう見ている?
井上「僕は南海キャンディーズを見ているようですね。山里が同期なんですけど。南海がM-1の決勝に残って、その次の年、売れたじゃないですか。それを見ているような感じ。しずちゃんが春日くんで、山里が若林くんで、あの感じも一緒なんで。(中略)今のテレビはね、適材適所というか、ほんと野球で言ったらワンポイント登板みたいな番組が多いというか、僕らはそこに向いていないだけで。だから先発ピッチャーが重宝される時代が来るかもしれないし、来たときに乗り遅れないように頑張ろうと思います。ただオードリーは両方できるからすごいなと思います」
―――オードリーにライバル意識を感じるか
井上「いまは、もちろんオードリーの方がテレビに出てますし、すごいなって思いますけれど、5年後10年後にいまのままでいないように自分たちが頑張るぐらいですね。結局、お笑い芸人って短距離走じゃなくて長距離走だと思っているんです。なので、20キロ地点では向こうが先を行っているけれど、30キロ地点では僕らが前に行っているかもしれないわけですから。誰がライバルというよりかは、自分らがしっかりとしたお笑いというか、もっと面白い人間になって、テレビに出続けられる人間であり続けたられたらと思いますけれどね」
あとこの表紙をみればわかるかもしれませんが、「いかにブラマヨがすごいか」にフォーカスした内容でもあります。チュートリアルの徳井の証言が興味深かったですね。
徳井「ほんまにしょっちゅうビックリするようなツッコミをするんですよ。普通、ツッコミでも笑いを取れる人って、結局ボケやったりするんですよね。ボケがあって、バンとツッコむんですけど、これがボケツッコミというか、面白い言葉でツッコむ。だからウケる。その場合、ボケが死んでしまうんですよね。面白いことを言ってボケたのに、面白いツッコミで返すから、最終的にあとの方が印象的に残ってしまうんです」
―――なるほど
「小杉の場合は、これが違うんですよ。ボケに対して、ちゃんとしたボケにオーソドックスなツッコミをすごい速さズバンと入れて、ボケた人をちゃんと面白い人に仕立てあげてから、さらに面白いワードをかぶすんですよ。だから、1個のボケが倍になって爆発するんです。すごいですよね、ほんまに。そんで、かぶせたこの言葉が、そうそう出るもんやないんですよ」
そのほか、笑い飯、トータルテンボス、POISON GIRL BANDなど決勝常連の芸人のインタビューも掲載されてました。面白かったです。
今年のM-1はどうなるのかな。
そしてM-1後のストーリーにも注目されるようになってきたら、また面白いですよね。
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