じゃーーん!東京偉蹴FOOTBALLで連載コラムが始まりました。
いしかわごうのウルトラなる挑戦記
縁あって今年から東京にある女子サッカークラブ「スフィーダ世田谷」を取材していくことになりました。このブログの熱心な読者なら何度も見たクラブ名かもしれませんね。気楽に書いていく連載ですから、気楽に読んでください。
・・・ってなわけで、18日は夢の島陸上競技場に行ってきました。
スフィーダ世田谷対福岡J・アンクラス戦。
福岡J・アンクラス昨年なでしこリーグに所属して、1年での復帰を目指すチームです。今季ここまでは無敗。昨年3位で現在1敗のスフィーダとの昇格争いを占う注目の一戦でした。
試合は3-1でスフィーダが勝利。タフなゲームを勝ち切りました。
まずスフィーダが幸先良く先制。
開始わずか3分、サイドからのロングボールに抜け出した社納選手が、飛び出してきたGKの頭上を越すループシュート。川邊監督も思わずガッツポーズ。最高の立ち上がりでした。
その後、セットプレーからのこぼれ球を決められて追いつかれ、序盤から一進一退の攻防が続きます。この展開で思わぬ”追い風”が吹きます。どんな追い風かというと・・・・実は、”追い風そのもの”なんですけどね・笑。
天気は快晴ながら、ピッチにはかなりの強風が吹きすさんでいたんです。「今日は無風で試合できると思ったんですけどね」と川邊監督も苦笑いしてましたが、前半のスフィーダは風上だったこともあり、これでボールがぐんと伸びていく場面が頻発。すると26分、田中真理子選手のミドルシュートが追い風に乗り、ワンバウンドしたボールが、相手GKの反応を鈍らせたのか、なんとゴールネットに吸い込まれました。これでスフィーダが2-1と再びリード。
風を味方にしたラッキーなゴールではありましたが、前半から相手のエリアを崩し切るというよりも、ミドルレンジからも大胆にシュートを狙っていく場面は多く、その1本が実ったとも言えると思います。そのあたりを田中真理子選手に聞くと、「相手の中盤が下がっていることがあったので、スペースがあったら狙っていこうとみんなで話していました」と明かしていましたね。田中真理子選手は、直後にもゴールバーを叩くミドルシュートを放っています。
リードして迎えた後半。
光っていたのは守備陣の対応力でした。川邊監督によると、カウンターで沈んだ常磐木学園戦での黒星を受けて、この2週間はカウンター対策を入念にトレーニングしてきたとのこと。
高い最終ラインで戦っているため、その背後にできた広大なスペースを狙われてしまうことは仕方ありません。ただトレーニングの効果なのでしょう。そうした場面でも、攻撃的GK川口選手がリベロ的な動きをして素早くリカバーし、CBの臼井選手も的確な判断力でカバーリングに冴えを見せるなど、守備陣がとても落ち着いて対処していましたね。特にこの試合は前半終了間際にCBの川嶋選手が負傷し、後半から岡田選手が入ることになったのですが、そこの連係も問題なかったと思います。
そして試合を決めた3点目は、逆に相手のカウンターを利用した形で生まれました。なんと言っても素晴らしかったのが、このときのGK川口選手の対応ですね。高い最終ラインのギャップを突かれて相手にドリブルで独走される1対1の大ピンチでした。ただ相手はシュートではなくドリブルを続けたため、そのボールが足を離れた瞬間を見逃さずに、川口選手が足元に飛び込んでセービングしました。
試合後、この局面の駆け引きを川口選手に聞いてみたのですが、「シュートじゃなかったですよね。ドリブルで来たので、ひとつボールが流れたら、飛び込もうと思ってました」と、してやったりの様子。局面の主導権を持っているのは、ボール保持者のはずなのに、GKのほうがうまく自分の間合いに呼び込んでボールを奪ってしまう・・・そんな”巧み”な場面でした。
そして川口選手がピンポイントのフィードを左サイドの社納選手の足元に。さらに森選手につなぎ、鮮やかな切り返しから追加点。練習でもよくやっている形だそうですが、実に見事な“カウンター返し“でした。1点もののピンチを防ぎ、さらに追加点の起点になる川口選手のプレー・・・間違いなく、この試合のターニングポイントでした。
試合はこのまま3-1で勝利。
無敗だった福岡に土をつけ、18日の時点で暫定首位に立ちました。ただ試合内容に関しては選手からも反省の言葉が多く並びましたね。川邊監督も「今日は最悪です。面白くもなんともない試合でした。ただ相手も強いですし、選手も思うところがあったのかもしれません。いつものサッカーを表現し切れなかった」と辛口でしたが、難しい相手に勝ち切った経験は、チームとって今後の糧になると思います。
チャレンジリーグは無料観戦できます。
少し先になりますが、6月16日には世田谷の大蔵総合運動場で開催されます。近場の方も多いかもしれませんね。興味ある方はぜひ一度足を運んでみてください。いろいろ楽しいですよ。
スフィーダ世田谷HP
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去年のダイジェスト集。
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スフィーダ世田谷の歴史と川邊監督にことが詳しく紹介されています。
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