昨日の等々力取材のことを少し。
フィールドプレイヤーよりも先にアップに出てくるゴールキーパー陣。
そのときサポーターからは「OBRIGADO ICA」の弾幕の掲げられてました。そして沸き起こるイッカコールに、あの大きな身体を折りたたんで感謝を伝えるイッカさん。
自分はGKの練習を見るのがけっこう好きなんですが、今まで見てきた経験の中でも、たぶんイッカのトレーニングが一番ハードですね。イッカの場合、なんといってもシュートが抜群に上手い。「シュートが重くて、コースがエグイ」と言っていたのは、夏に湘南から移籍してきたマツこと松本選手。それにあの巨体からは想像がつきにくいかもしれませんが、どのコースにも正確に蹴り分けることができるあのキック精度は、まさに職人芸でした。
例えば優れたGKは、シュートが打たれた瞬間、それが枠内かどうか瞬時に判断しますよね。イッカは、全く同じモーションで枠内と枠外のコースにも蹴り分けますから。あれを受けて毎日鍛えられるのですから、選球眼も相当養われると思います。
この試合でのイッカとのウォーミングアップ中、杉山選手は「自分がデビューしたナビスコカップ(09年のマリノス戦)の光景がフラッシュバックしました。等々力でしたし」と感慨深げに話してくれました。「だから、無失点で勝ちたかったのですが・・・」とも。
試合は残念ながら、湘南に負けてしまいました。
これで今シーズンのフロンターレは終了。本当に残念です。
試合後のミックスゾーンでイッカに話を聞かせてもらいました。「ここ(フロンターレ)は本当にすばらしいクラブだった。自分がやってきたこと、彼ら(Gk)が成長してくれたことに感謝したい」。
相澤選手、杉山選手、安藤選手、そして松本選手。
松本選手は所属期間が短く出番がありませんでしたが、それ以外の3人は甲乙つけがたいレベルで成長していることを公式戦で披露しました。第3GKである安藤選手も遜色ない堂々としたプレーぶりを見せていましたからね。
そしていまや日本代表で押しも押されぬ守護神となった川島永嗣選手。
「エイジは、来日したときは日本で3番手のGKだった。今では日本でトップクラスのGKだ」と目を細めていました。
リールセ移籍後も、代表で帰国した際、川島選手はイッカのシュートを受けたくて、麻生の練習に顔を出しているぐらいですから。イッカの手腕(足腕?)をいかに信頼しているかがうかがえますね。
今後については、一部報道にあったように、岡田監督が指揮する中国のクラブに誘われているようで、明日(今日)会って話をするとのこと。「自分への意欲を高めたい。挑戦することが好きなんだ。中国はまだまだ成長していく国なので、楽しみ」と話していたので、前向きに考えているみたいでしたね。
最後は、握手をしてくれました。すっごく大きい手だったなー。
イッカさん、またどこかで。