書評:「うたがいの神様」(千原ジュニア)


 最近、サッカー本ばっかり読んでる気がするので(実際、読んでるんですが・笑)、関係ない本を読んでみました。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
千原ジュニアの「うたがいの神様」
パピルスに連載している内容をまとめた本です。「鵜呑みにしてたまるか!」ということで、世の中のさまざまな物事を疑っているジュニアの主張が楽しめます。
そもそも「鵜呑み」という言葉自体が、鵜呑みできないヘンな言葉です。鵜は魚を丸呑みにした後、そのまんま漁師に吐き出しますからね。呑んでもいないし、消化もしていない。ということは、「よく理解せずに物事を受け入れる」という意味の先に「受け入れるフリをしてそのまんま吐き出す」という意味もあるはずで。一回呑み込んで、呑み込んだと油断させておいて「吐き出す」みたいな。笑いで言うと、ノリツッコミみたいな感じでしょうか。「鵜呑み」ってもしかしたら、「疑う」ということと意味が近いのかもしれません。
・・・「はじめに」から、これですからね・笑。1時間ぐらいでサクサク読める本です。36話収録されているのですが、個人的に面白かったという話を5つほど紹介してみます。
・珈琲好きは珈琲嫌い
「これが美味しい珈琲」という基準を持っているがあまり、まずい珈琲が飲めないというジュニア。缶コーヒーはもちろん、喫茶店でも珈琲を飲みにいけるお店も限られてしまっているそうです。缶コーヒーをガブガブ飲んでる人からすれば、自分は珈琲嫌いに見えるんだろうな、という話。同じことを恋愛や仕事にも当てはめて考察している。
・一番煎じは苦い
世の中は一番煎じに見せかけた二番煎じにあふれかえっているという話。芸人が映像の仕事をするというとみんな映画にいくから、じゃあ自分は2時間の映画の真逆にある15秒のCMの監督をしたら、一番煎じかなと。作ったのは確か「SANNKEI EXPRESS(サンケイエクスプレス」のCMでしたね。「残念な兄」、「残念なアイスキャンディー」、「残念なトイレ」、そして「残念じゃない新聞」のCM。
・割り勘する男より割り勘された女を恥じるべき
ほんまにその子のことを気に入っていたら、男は絶対に割り勘はしない。お金がなくてもなんとかしておごるはず。「割り勘にされたわ!」と人に言うことは、「私なんとも思われてへんわ!」、「自分あかんわ!」ってまわりに言いふらしているようなもの。もっと悔しがれよ。自分が女だったら、「割り勘されない女になったる!」って努力するわっていう話。一理ある・笑。
・先輩は選べる
芸人は先輩後輩の関係が濃い世界。ゴハンや旅行でも先輩が奢るのは常識。でもジュニアは映画だけは割り勘にしているとのこと。その理由は、先輩におごってもらって観た映画の感想を、先輩側に寄せられてしゃべられるのがイヤだから。先輩におごってもらった映画だから全然面白くないと思っても、面白いといわないといけない気持ちになった自分の経験が大きいそうです。後輩時代も「自分でお金を出すから、先輩とどれだけ意見が違っても言わせてもらう」とのスタンスだったとのこと。
 そして、絡みたい先輩は自分から選べるという話。芸人は後輩が「飯連れて行ってくださいよ」というだけで「ほな、いこうか」とつながれる世界。先輩・松本人志とのエピソードがいいですね。
・不謹慎使いにご用心
震災以来、あふれた不謹慎と言う言葉について。そもそもは「お前、謹慎な身なのに、不謹慎やな!」と謹慎中の先に、不謹慎があるはずという主張。
 ジュニアは、男だけの芸人チアリーディングチームを作って、15人ぐらいの汚いおっさんで被災地を励ましにいこうという案を考えたそうです。チアリーディングって観ている人を応援するっていうスポーツだし、ミニスカートでおっさんがめっちゃ真剣に踊ったら、目の前の被災者はからは「コイツらアホちゃう?」ってウケて喜んでくれるんじゃないかなっていう話。でも被災地以外の「不謹慎使い」からは不謹慎と言われんだろうな、とも。
 バラエティで話しているエピソードとかぶっているネタも多少あります。そのことについては、以前「あっちの番組でこのネタ使ってオンエアがあの時期だから、この番組では・・・」といろいろ考えていたそうですが、それを計算しながら話すのが面倒くさくなったと言ってました。
「すなわち、便所は宇宙である」よりもちょっとトーク寄りですが、ジュニアの性格とか発想がよくわかる本だと思います。
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