書評:サイドアタッカー”キンタ流”突破の極意


どうも。
サッカーライター兼サッカーブック・ソムリエこと、いしかわごうです。
今回紹介するサッカー本は、こちらです。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
サイドアタッカー”キンタ流”突破の極意
出版芸術者さんが献本してくれました。Sさんありがとうございまーす!(そして書評書くの遅れてごめんなさい)
 日本リーグ時代、サイドアタッカーとして名を馳せた金田喜稔さんの本です。
サイドアタッカーとしての心得、サイドアタッカーの突破術、日本でサイドアタッカーが育たない理由、そしてメッシ、C.ロナウド、ロッベンなど現代の超一流ドリブラーの分析など、サイドアタッカーに関してとことんまで語り尽くしています。
 川崎フロンターレにはサイドアタッカーが多いですから、読んでいて勉強になる発見も多かったですね。技術的なポイントでいえば、ドリブラーならではのファーストタッチの置き所や、仕掛けのプロセス、相手の逆の取り方であったりは、目からウロコがボロボロと。今度からはそういう細かい部分にはまで注意してプレーを見てみてみようと思いましたもん。
 でもね・・・本書読んでいて一番感じたのは、「金田さん、アツイ!」ってことなんですよ(笑)。
 この本からは、金田氏のサイドアタッカーとしての強い責任感と強烈なプライドがビシビシと伝わってくる。「サイドアタッカーたるものこうあれ!」という思いが込められているということですね。
「究極は1対1で勝てばいい」、「個人の力の差を埋める努力をせず、システム論や戦術論に逃げても一生勝つことはできない」などなど、個を伸ばすことの重要性を本当に熱く説いています。当たり前ですが、1対1に突破できるアタッカーがチームにいれば、それは立派な戦術になり得ますからね。組織論でサッカーを語りがちな現代だからこそ、響くものがありました。
 日本サッカー永遠の課題として指摘されている「決定力不足」。その解消には常に「ストライカーの育成」が叫ばれておりますが、シュートが決まるストライカーと同じぐらい、局面を打開できるサイドアタッカーも育てないといけないことに気づかされます。
幸い、ザックジャパンでは[4-2-3-1]の『3』にはまるアタッカー陣が豊富ですからね。香川選手がその筆頭ですが、先日の韓国戦では、セレッソの清武選手という収穫もありました。今後サイドアタッカーはますます注目されていくのではないかとい思います。
サイドアタッカー―“キンタ流〟突破の極意/金田 喜稔

¥1,050
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