週末の取材を振り返る。


 昨日は等々力でフロンターレ対鹿島戦を取材。
試合は3-2でフロンターレの勝利。相馬監督、めっちゃ喜んでいたなー(笑)。おかげさまでエルゴラの1~3面までいただきました・・・まさか表紙まで来てしまうとは!見開きでは、またもコバユウです。
$いしかわごうの「サッカーのしわざなのだ。」
 試合に関して言うと、2-0で折り返した前半は、完璧な内容でしたね。相馬監督がやりたいサッカーをしっかりとピッチに出せた。「こういうスタイルがやりたいんだ」というメッセージがサポーターにも伝わった前半だったと思います。
その反面、後半は鹿島にだいぶ押され続けました。ここで気になったのが、ロングボールを蹴ってきた鹿島の攻撃に対するチームの守備意識。ロングボ-ルに対して、フロンターレの守備陣はDFラインを下げて対応しました。しかしセカンドボールが拾えない状況に、前線の選手からは「下げるな。ラインを上げてくれ」との要求。でも前からのボールチェイスができず、前を向かれて蹴られている状態では、後ろもラインは上げられない・・・というジレンマが少なからずあったようです。このへんは選手間でも話し合ってるようですし、うまく現実的な改善策を見出して欲しいところです。
 それにしても・・・日曜日の16:00キックオフだったので、かなりタイトな即上げ原稿でした。個人的には反省点が多かったな、とかいろいろありますが、そういうのも次にいい記事を書くための糧にしていきますわ。
 さて土曜日は味スタでヴェルディ対北九州戦の取材をしてきました。
後半のゴールショーで試合は一気に動いたわけですが、個人的にはスコアレスの前半のほうが興味深かったりします。水曜号のエルゴラに試合原稿が掲載されますが、せっかくなので、そこに書かなかった部分について触れておきますね。
 まずヴェルディがパスをつなぐスタイルなのは当然として、三浦監督になった北九州も丁寧にビルドアップしてくるスタイルに変貌していたのには驚きました。「うめぇなー」と思いながら北九州の中盤の顔ぶれを見ていたら、Jクラブのユース出身者で構成されていて、皆なかなかの技巧派。おまけにチームとしてのボール運びも巧妙。北九州のボールポゼッションの前に、ヴェルディはなかなかボールが取れませんでしたね。
 最後尾から見守っていたGK柴崎選手に聞いてみたところ、「前半はどこでボールを追いかけるのか、どこでプレスにいくのか、そういうポジショニングがうまくいってなかったですね」と素直に認めていました。さらに「相手はシステムも少し変わっているし、J2の中では珍しいチームだと感じましたね」とも・・・(ちなみに、なぜボールの奪いどころが定められなかったのか、なぜ中盤をダイヤモンドにした[4-4-2]の北九州のシステムが「変わっている」のか、このへんについては水曜エルゴラに書いてますんで、ここでは省きます)。
 ただボールポゼッションはされたものの、ヴェルディは北九州に決定機自体は作られてないんですよね。それがまたもどかしい展開を生んだ理由にもつながっていた。例えば土屋選手は、ボールキープしている相手がFWにクサビのボールを入れてくる瞬間をずっと狙っていたとのこと。29分の場面がそれで、多田選手が長野選手に縦のくさびのボールを入れたところを土屋選手がカット。すばやく縦に高木選手に出して、そこからサイドの井上選手にはたいて、そのクロスに平繁選手が飛び込むカウンターを発動させています。前からうまくボールが奪えないのなら、ああいうパンチをもっと撃ち込んで、攻めのアクセントをつけていきたかったようです。ただ北九州は、そのクサビのボールをなかなか入れてこなかった。その結果、動きのない時間帯が続き、試合を見ている人にとっては「退屈な前半」に映ってしまったのかもしれないという旨のことを言っていました。
 もちろん決定機といえば、前半終了間際に、長野選手にゴール前中央でシュートを打たれた場面くらいがありますけど、あれは崩されたわけではなく、単なる森選手のミスからですからね。なおあの場面については、「高いボールに対しては自信をもってプレーしているけど、(前半の決定機のような)ああいう足元での場面はまだ少し慣れていない印象を受けました」(柴崎選手)とのこと。あの局面では、長野選手がCBからコンバートされたFWだったのが少なくない影響があったようです。そういう話もちょっと面白いですよね。
・・・そんな感じに、誰も触れないであろう、あの試合の前半をあえて語ってみました(笑)。
それでは、また。

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