「国立でカズダンスを見た」の巻。


ひさびさにブログ更新。
先週、フロンターレ×ガンバ戦の翌日は、国立競技場にお邪魔してきた。J2の横浜FC対カターレ富山。前日の等々力がナイターゲーム。取材後、モロモロの作業してから帰宅すると、もう日付が変わっていて、そこから試合映像をじっくり見直してから朝までエルゴラの原稿をグワーと書いて・・・という感じだったので、13時キックオフの国立に足を運ぶのは地味にハードワークだったのだけど、横浜FCとはフロンターレが天皇杯3回戦で当たるので、そのスカウテインングがてら、じっくり見ておきたかった。あとカターレ富山には、昨年甲府で大変お世話になった安間さんがヘッドコーチがいますしね。

 試合については、4-1で横浜FC。地力に勝る横浜FCの力勝ちといったところだった。難波選手の泥臭さは相変わらずで、カイオ、エデル、ホベルトとポイントになっている外国人選手も要所で効いていた。個人的には、ヤナギこと右SBの柳沢将之選手がCKを蹴っていたことに驚いた。聞くと、いつものキッカーが不在のためだそうだ。SBがCKを蹴るというのがすごく新鮮だったけど、いやはや、まっすぐなライナー性のボールを入れ、試合を決める3点目のCkをお膳立てしていました。

 連敗中の富山は、組織的な守備をしようとする意図は感じるけれど、ハードワークする選手とできない選手がいるため、思うように機能していなかった。攻撃面では丁寧にパスをつなぐ姿勢は好感が持てるものの、アタックキングサードになっても丁寧につないで崩そうとするので、フィニッシュまでいけない。狙えるときはシンプルに速い攻撃・・・と思っても、前線が動き出しをしていないのでもたつき、結局、相手にすぐ奪い返されてしまう。さらに連敗中だからなのか、点を取られてしまうと途端に下を向いてしまうメンタルも気になった。

・・とまぁ、なんといっても、この試合は、カズのゴールに尽きる。
3-0となり、残り20分の場面で投入されると、74分、ゴール前正面、自ら獲得したFKを直接ねじこんでゴールイン。柔らかい、わざありのFKでした。

 43歳7か月、Jリーグ最年長記録を更新するゴールには、トーマスDAYで、バックスタンドが招待客で埋まっていて1万人以上の観客も、この日一番の大歓声。カズもカズで、決まった瞬間、ベンチに向かって走り、カズダンスを披露。控え選手、スタッフもベンチを飛び出して喜び、まるで優勝したかのようなお祭り騒ぎ。記者席で見ている僕も「あっ、カズダンスだーー!」とこっちまで少年時代に戻ったような気持ちになりましたからね。しかも国立競技場でのカズダンス、ですからね。幸せな気分になれました。

 試合後、カズの囲み取材。
体のケアを入念にしたのだろう。ミックスゾーンから出てくるのは、どの選手よりも遅かった。国立でのゴールは、12年ぶりだそうだ。自身でしっかり記憶していたのがすごい。「12年後もゴールできるといいよね」とカズ節。そして「特に国立競技場は入ってくるところから、フラッシュバックじゃないですけど、20代、30代のころのこと、代表でのこと、悔しいこと、皆で歓喜したこと、いろんなことを思い出すんですよ。何かが住みついているんじゃないかと思ってグラウンドに立ってます」。

 「自分を信じる」という言葉がある。
でも自分を信じることができるかは、これまでいかに自分と真摯に向き合い、日々の中で積み重ねてきた蓄積がどれだけあるかなのだろう。カズには、間違いなくそれがある。様々な困難から逃げずに戦ってきたことでしか積み重ねられない記憶が。カズの体にとって、それを最も多く積み上げてきた場所が、この聖地・国立競技場なのかもしれないなぁ・・・なんてことをコメントしているカズの背中を見ながら、ペンを走らせて思った。

 安間さんとも再会できてよかった。
特に連絡していなかったので驚いたのか、ミックスゾーンでハグで歓迎してくれました(笑)。「実はいま、富山でコーチやってるんですよ」、「知ってますよ」みたいな初歩的な会話から始まり、いろいろお話しできて、刺激をたくさんもらうことができました。

 さて、今日はこれからヤマハスタジアムに行ってきます。ナビスコカップ準々決勝第1戦の取材です。
今日のエルゴラでもどどんと扱っております。ザックも視察に来るみたいですねぇー(磐田の前田選手がお目当てのようですが・苦笑)。

それでは。

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