こんにちは。
サッカー本ソムリエ・いしかわごうです。
本日紹介するサッカー本はこちら。
ついにでた、奇人・ビエルサの本です。
ビエルサ好きとしては買わねばなりません。ただマニアック過ぎるのでしょうか。モウリーニョやペップの本が華々しく平積みされているのとは対照的に、新刊にも関わらず、本棚にちょこんと差し込まれており探すのに大変苦労しました。
このおっさんは、とんでもない戦術マニアです。ビエルサの有名な言葉があります。
「自分はこれまで2万5千試合のビデオを分析したが、サッカーの歴史上戦術というのは28種類しかなく、そのうち19種類は守備的なもので、残りは攻撃的なものだ」
2万5千試合って、どんだけサッカー観ているんですか、という話ですよ。ちなみにこの言葉には、「だから守備的なサッカーはつまらない。俺は攻撃サッカーを追求していきたいんだ」みたいな意味が含まれています。
さて、この本の内容ですが、戦術的に掘り下げたような分析は少なく、人間・ビエルサという人物像に迫るエピソードを中心に構成されてます。
ビエルサは個別インタビューを受けないことで有名なので、この本に出てくる言葉も独占インタビューでのものではありません。ゆえに人物像の迫り方も、監督会見での記者とのやりとりであったり、彼を長年サポートしている右腕となるスタッフの背景や証言、あるいは活字中毒のあまり新聞スタンド(キオスク)の経営権を買ってしまったとか、そういうアプローチをしながら、素顔を紹介していく内容です。2年目を迎える昨オフの契約更新で「近所のレンタルビデオショップの会員を更新した」とかいうほんの小さな情報でビルバオのサポーターが大喜びした話は有名ですね。
サッカーに対して、ここまで純粋な監督も珍しいですね。あらためて変人だと思いました・笑。
個人的には、もっとピッチ内の戦術論を言及して欲しかったかな。せっかくビエルサを扱うのだから、読み応えという部分でちょっと残念でした。
ただ、マニアしか買わないであろうビエルサの本を出版したという勇気に拍手をおくりたいですね。
ビエルサの狂気―知られざる戦術マニアの素顔/ベースボールマガジン社
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「名将への挑戦状」では、ビエルサも出てきます。こちらはかなり鋭く批評しています。
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欧州サッカー 名将への挑戦状/東邦出版
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クラッキでトークショー。
昨日は立川にあるクラッキで海江田さんとトークイベント。
おかげさまで店内は満員御礼。Jリーグ開幕直前ということでJ1とJ2を展望する話を2時間ほどたっぷり話してきました。
最近買った本。
「羽生善治と現代」と「グラゼニ」の最新刊。
将棋好きといえば、「指す人」ばかりだと思われがちですが、最近は「観る将棋ファン」というのが増えているんです。その観る将棋ファンである梅田氏が書いた「シリコンバレーから将棋を観る」、「どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?」という将棋に関する本2冊をまとめた文庫本。「将棋は全然わからないけど、羽生さんの強さってどれぐらいすごいの?」と疑問に思った人に読んでもらいたい内容ですね。みなさんが考えている将棋本とは全く違うと思いますよ。
グラゼニはユキちゃんの過去があきらかに。これは恋が本格的に動き出しますね(もはや僕の中でグラゼニは恋愛漫画という認識です・笑)。
羽生善治と現代 – だれにも見えない未来をつくる (中公文庫)/中央公論新社
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シリコンバレーから将棋を観る―羽生善治と現代/中央公論新社
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どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語/中央公論新社
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いしかわごうを囲む会。
昨日の夜は、フロンターレサポーター(北部オヤジの会)の方々が、「いしかわごうを囲む会」を開いてくれました。
刺身のおいしい水産系居酒屋だったのですが、僕の船出ということで「船型」になっている席を予約して祝ってくれるナイスな心使い。話題はほぼフロンターレ・オンリーでしたが、人生の先輩方からいろんな話も聞かせてもらいました。女っ気はゼロでしたけどね・笑。
みなさん、この日発売されたジェシのインタビューが掲載されているエルゴラと選手名鑑を持参。
「記念にサインを」とのことでたくさん書かせてもらいましたよ。ジェシの写真のところにサインを書くのは変な感じでしたが。中には過去のエルゴラ選手名鑑数冊を持参してきた猛者まで・・・・ありがとうございました。
ちなみに今日の練習後、ジェシにエルゴラを渡しました。
僕はポルトガル語が話せないので、インタビューが載っているページを開いて手渡すと「プレゼント?アリガトー」と嬉しそうに受け取り、大事に鞄に入れて、持って帰ってくれました。
相変わらずのナイスガイ。自分のラストインタビューがジェシで本当によかった。... 記事を読む
本日のエルゴラ。
予告通り、ジェシのロングインタビューが掲載されております。
「あの日々のことは、自分がこれから先、年を取っても一生忘れません」
サッカーについて、キャリアについて、フロンターレについてなどなど見開きで硬派に(たまにジョークを交えながら)たっぷり語ってもらってますので、読み応えあると思います。
このインタビュー企画、最初の段階では違う選手の名前が候補に挙がっていたのですが、「どうしてもジェシのインタビューをさせて欲しい」と編集部にお願いして、ジェシで申し込ませてもらいました。
フットボーラーとして、そして人として彼が大事にしているものが何なのか。サッカーに対して、もっと言えば人生に対してどう向き合っている人間なのか。普段の取材では聞けない部分までどうしても聞いてみたかったのです。わずかではありましたが、そこを垣間みることができてよかったです。
そしてこれが僕のエルゴラ記者としてのラストインタビューでもありました。今までエルゴラのフロンターレの記事を読んでいただき、ありがとうございました。
なお、エルゴラ卒業にあたって、フロンターレサポーターから僕に寄せられたリプライを、でにむさんがまとめサイトとして作ってくれました・笑。
いしかわごうさん EL GOLAZO ご(う)卒業ツイートまとめ
もうすぐ1500view越えですね。ありがとうございます。... 記事を読む
森谷賢太郎選手にインタビュー。
昨日更新した「エルゴラ卒業」に関して、ものすごい反響をいただき、大変恐縮しています。ブログではコメントを受け付けていないのですが、ツイッターのほうではたくさんの温かい言葉もかけていただき、感謝、感激、雨、嵐でございます(そんな歌、あったよね)。
特にフロンターレサポーターからは、返信しきれないほどたくさんのリプライをいただき、本当にありがとうございます。自分の卒業に対して、みなさんから寄せられる激励の数々を読んでいると、気分は前田敦子になってました。頭の中ではずっとフライング・ゲットが流れてました。残念ながら途中からはキンタロー。が踊ってましたが。
本当にありがとうございました。
誰かまとめサイトを記念に作ってよって言いたいぐらいでした。
フロンターレの取材に関してはこれからも続けていきます。掲載媒体も確保できそうですし。
ちなみに昨日は、練習後に森谷賢太郎選手のロングインタビューをさせてもらいました。
今年から横浜Fマリノスから移籍してきた森谷選手ですが、プライマリー、ジュニアユース、ユースと小学生の頃からマリノスの下部組織でプレーしていたのですから、まさに生粋のマリノス育ちなんですよね。ここまでの「生え抜き」も珍しいと思います。
ちなみにサッカーを始めたきっかけはお兄さんとの影響とのことでしたが、お兄さんはフロンターレのユース出身で、最近までフロンターレのスクールでコーチをされていたそうです。クラブスタッフによれば、今年、森谷選手がフロンターレに加入することになった際には、お兄さんがクラブハウスを訪れて「賢太郎をよろしくお願いします」と挨拶しに来られたそうです。
ユースからはトップではなく筑波大へ進学。2年生のときに風間監督が就任します。当然、そのときの話をたくさん聞かせてもらったのですが、その内容は本編で書きますから、たぶんカットするであろう、筑波大での後輩だった山越享太郎選手のこぼれ話でも・笑。
ある年の総理大臣杯、前半開始すぐに山越選手が信じられないようなミドルシュートを決めた試合があったそうです。森谷選手いわく「かなりエグいやつです」とのこと。
ミドルレンジで強烈なシュートを打つイメージがあんまりないもので、思わず「えー、彼はそんなミドル持っているの?」と驚いてしまったのですが、「実は持っているんすよ、アイツ。エグかったですよー」とのこと。
ただこの話にはオチがあって、その後の山越選手のプレーがあまりにも酷かったらしく、まだ前半にも関わらず、風間監督から途中交代を命じられたそうです・苦笑。筑波時代の風間監督は、前半途中でも躊躇なく選手交代すると言われてましたが、本当に容赦しなかったんですね・・・。
近いうち、山越選手にそのときの思い出も聞いてみようと思いますが、「ゴール決めたけど出来が悪くて前半だけで交代」って、エルゴラだったら、採点にすげぇ困りますわ。
(この試合ですかね?早稲田側のレポートですが)
http://www.wasedawillwin.com/report/article/090615_ashiki.html
風間監督の筑波大時代のエピソードは、このへんの書籍に詳しいです。
「 1対21 」 のサッカー原論 「 個人力 」 を引き出す発想と技術/二見書房
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エルゴラ卒業のお知らせ。
報告です。
このたび、サッカー専門新聞エルゴラッソの記者を卒業することになりました。
これからもサッカーライターとしての取材活動は続けていくのですが、エルゴラッソの川崎フロンターレ担当記者としては区切りをつけることになったので、その報告ということで。
思えば、エルゴラッソが現在の番記者制度を置くことになった2007年からの6シーズン、東京ヴェルディ、ヴァンフォーレ甲府、そして川崎フロンターレの番記者として得難い経験をさせてもらいました。自分を成長させてもらったエルゴラッソには、ただただ感謝の言葉しかありません。
自分で決めた卒業ではありましたが、スクワッドで山田社長、川端編集長、編集部のお世話になった方々に挨拶しにいったときは、さすがにちょっと涙ぐんでしまいました。編集長からは「卒業ってAKBかっ!」とつっこまれてしまいましたけど。
今後はサッカーライティングだけではなく、企画制作、構成といったサッカーコンテンツを中心としたプランナーとして活動していきます。
詳しいことはまだ言えませんが、テレビやラジオ、雑誌などで「いしかわごう」のクレジットを見かけたら、「頑張ってるなー」と思ってもらえると幸いです。
自分にとっての新しいチャレンジに、勇気を持って、ワクワクしながら踏み出していきたいと思います。
これからのいしかわごうも、どうぞよろしくお願いします。
PS.今週の金曜エルゴラにジェシのロングインタビューが掲載される予定です。
そして「笑ってはいけない」、「ツッコんだら負け」と評判のエルゴラ選手名鑑も絶賛発売中です。
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エルゴラ選手名鑑、出ました。
週末はとあるプロジェクトで大阪に行っておりました。
日本一長いらしい天神橋商店街の通りで見た看板。
ガンバ大阪をもじったのか、素でガンバレと伝えたかったのか・・・ある意味、新鮮でした。
日曜の夜に無事東京に戻ってきました。充実した三日間でした。
16日には、今年のエルゴラ選手名鑑発売されましたー。
持ち運びに便利なコンパクトサイズです。フロンターレからは大島選手が表紙に登場。僕はいつものように「プレースタイルの説明は最低限、必要のない情報を最大限」という構成ですね。この時期の風物詩のように楽しんで読んでもらえたらと思います。
エルゴラッソ Jリーグプレイヤーズガイド2013 2013年 03月号 [雑誌]/スクワッド
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将棋とサッカーの話。
先日、将棋プロ棋士の野月浩貴さん、西尾明さん、佐藤和俊さんと、サッカー元日本代表の波戸康広さんの食事会にお邪魔してきました。
漫画「ナリキン!」の監修をされている野月さんはもちろん、西尾さん、和俊さんもかなりのサッカー好き。波戸さんは将棋初段のサッカー元日本代表。僕も将棋好き(一応、有段者です。免状を修得したのは10年以上前ですが・笑)のサッカーライターということで。
将棋とサッカーの話題ばかりで4時間ほど盛り上がり、ボチボチ将棋でも指しましょうということになり、波戸さんと西尾さん、僕は和俊さんと対局させてもらいました。そしてその模様を横で野月さんが棋譜を見つつ、ツイッターで中継してくれてました・笑。
アマチュアの場合、普通はプロが飛車や角を落とす「駒落ち」で指してもらうのですが、なんとハンデなしの平手で指すことに。プロ棋士相手に平手で指してもらってしまったぜい。
サッカーも将棋も攻撃的なスタイルが好きなタイプなので、少し強引でも攻め続け、和俊さんがその攻めにおつき合いして守勢に回ってくれて、途中は連動した崩しもありかなりいい感じになったのですが・・・・最後はもちろん、負けました。
ただ感想戦では、僕が竜をタダ捨てして王手していれば、詰み筋もあったことを教えてもらいました。もっとも、そう指していたら、和俊さんはそうなる前に千日手に持ち込む手に変化して指し直ししていたそうですが・・・ごめんなさいね、完全にサッカーファンを置いてしまってます・笑。
将棋とサッカーといえば、野月さんが今回のサムライサッカーキングで将棋とサッカーの共通点を語っています。
さらにはザックジャパンの戦術を角代わり腰掛け銀戦法のイメージで語っていたりもしてます。銀は中村憲剛選手を起用してましたよ・笑。
野月さんと西尾さんは、最近、アマチュアの方が初段を目指す指導をyoutubeで始めたので、興味ある方はこの動画を覗いてみてください。棋譜を送るとそれをもとに指導してくれるんですぜ。
将棋連盟公式チャンネル について
http://www.youtube.com/user/ShogiAssociation
サッカーファンのみなさん、将棋って面白いですよ。
まずはこの漫画から。
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野月さんのインタビューが載っているサムライサッカーキングは、カズさんの表紙が目印です。
SAMURAI SOCCER KING (サムライサッカーキング) 2013年 03月号 [雑誌]/講談社
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