どうも、いしかわごうです。
先週末はセレッソ大阪戦の取材に。
桜は満開でしたわ。
試合は0-1で敗戦。
敗戦した試合を見直すのは毎回しんどい作業ですが、それでも向き合わないといけません。それに、冷静に見直すことで前向きになれる材料も見つかったりします。
0-1で敗れた試合なので、どうしても決勝点となった後半の失点場面ばかりに目が行きますし、そこを検証することも必要なのですが、この試合は最終ラインの奮闘ぶりは褒め称えたいものがありました。
決勝点が生まれる前の0-0の時間帯、具体的には60分ぐらいからですね。
相手との接触で大南拓磨が肩を痛めてうずくまり、その後には佐々木旭も肩を抑えて痛がるなど、センターバックコンビに交代の危機が連続していました。
特に佐々木旭が肩を押さえながら倒れ込んだ時は、ベンチでは田邉秀斗が出る準備をすでにしていました。なんとか続行可能だったため交代は見送られます。
ただ佐々木旭も大南拓磨もピッチに立ち続けました。
試合後、佐々木に痛めた肩について聞いたところ、練習で痛めた部分だったそうです。そこが再発したものの、やり続けたと言います。
「先週の練習で(肩が)しびれて。でも、後ろは少ないですし、少し痛いくらいでは外れてられないので。ピッチに立てることは幸せですし、それは去年、自分が一番実感したこと。どんなケガでもずっと立ちたいなと思ってます」
佐々木は勇ましく、そう言ってくれました。
当たり前ですが、シーズンが始まると選手はどこかしら痛みを抱えながらピッチに立っています。
痛いか、痛くないか、ではなくて問題は負傷の程度なわけです。それがやれる痛みなのか、それともやれない痛みなのか、です。結局は本人が決断するしかありません。
本人がやれると言っても、無理ならばドクターストップがかかるだけです。
シーズンが始まると、出ている選手はそういうギリギリの状態が続くわけです。
もしやれないならば他の人にチャンスが巡ってくる。そして、自分の席を奪われるかもしれない。プロとはそういう世界でもあります。
そう考えると、本職ではない選手が多かった最終ラインの奮闘に攻撃陣が応えてほしかったところはあります。
後ろからすると、もどかしさもあるはずです。試合後のミックスゾーンでその思いを尋ねると、大南拓磨はこう言いました。
「いや、誰がどうとかではなく、みんなが自分の仕事をまっとうする。それをやらないといけないと思ってます」
悔しさに向き合いながら発せられる選手のこういう言葉を聞くと、じゃあ、俺も自分の仕事を頑張らないとなと思うわけです。
というわけで頑張って書いたレビューです。
■「試合前、鬼さんから中盤の選手にたくさんボールを
触らせるように指示が出ていました」(佐々木旭)。
意外な組み合わせだった瀬古樹と山本悠樹のダブルボランチの狙いとは。
■「マルシーニョが外で張るタイプなので、
自分が中に入ろうと思っていました」(橘田健人)。
変化を生み出そうとしていた左サイド攻撃。
狙っていたローテーションを作り出せなかった理由は?
■「セガちゃんも健人も良さは攻撃で生きる。
彼らを生かすポジショニングはできた場面とできなかった場面がある」(脇坂泰斗)。
2試合連続サイドからの失点。明確に突きつけられた両SB問題を考える。
■「少し痛いくらいでは外れてられないので。
ピッチに立てることは幸せですし、それは去年、
自分が一番実感したこと。どんなケガでもずっと立ちたいと思ってます」(佐々木旭)、
「自分が後ろの引っ張っていかないといけない。
それは今年になって感じています」(大南拓磨)。
スクランブルになりながらも、奮闘を見せ続けたCBコンビがみせた意地。
■「失点したところは後手を踏んでいたので、
あそこで誰を戻すかは、後ろから指示しないといけなかった」(大南拓磨)、
「局面だけ見たら、僕のサイドでクロスも上げられたし、悔しい。
でも未然に防ぐということを考えたら・・・」(瀬川祐輔)。
組織で守る時のセオリーと個の対応力。失点場面をどう捉えるべきか。
■「みんなどうしていいのかと思いながらプレーしている。
その時点で後手に回っている」(小林悠)、
「どう攻めるのかをチームで合わせないと、
ちぐはぐな攻撃になってしまうので」(脇坂泰斗)。
この苦しみを強さに変えていくために。
全部で約10000文字です。よろしくどうぞ!
「この苦しみを強さに」 (リーグ第8節・セレッソ大阪戦:0-1)