強いチームは自分たちから崩れない。


どうも、いしかわごうです。

先週末は等々力取材。天皇杯準決勝・アビスパ福岡戦でした。

試合は4-2で勝利。

1-1で迎えた後半、怒涛の3得点で畳み掛けました。

いやー、素晴らしい勝利でしたが、ただ前半終了の笛がなると、何と言えない雰囲気がピッチに漂っていました。

それもそうでしょう。

幸先よく先制し、PKを獲得し2-0で終えているはずがPK失敗からのワンチャンスを決められて失点。ロッカーに引き上げていく川崎の選手の顔には「こんなはずではなかった・・・」と書いてありました。

それぐらいショックな前半の終わり方だったと思います。

しかし、幸いだったのは、これが前半の出来事だったこと。ハーフタイムにはメンタル的なリカバーも含めて、チームとしての意思統一をした上でネジを締め直すことができました。

鬼木監督は「自分たちから崩れないこと」をハーフタイムに選手たちに徹底したと言います。うまくいかないときほど、自滅しない。強いチームというのはそこのリカバーが上手です。

例えば脇坂泰斗は「先制できたし、前半は悲観する内容ではないと思っていました」とそれほど気にしていなかったと言います。結果に引きずられることなく内容をしっかりと吟味して、後半に何をすべきかの意思統一に選手たちも集中していたんですね。

そして後半は追加点、3点目を取りにいく姿勢をチームで打ち出しました。

実は前半は先制した後に、少し落ち着いたというか、追加点を奪うよりもややゲームをコントロールするような戦い方をしていたんですね。後半は勝ち越ししてもそこで落ち着かせるのではなく、追加点を奪いにいく。

ここら辺の背景はレビューで触れておりますが、その姿勢が後半の3得点を呼び込んだのだと思います。

無事にファイナルに進出しました。試合の詳しいレビューはごうnoteで公開しています。

■「今回に向けて少し修正をしたつもりでしたが、そこがまだやりきれなかったのかなというところがあります」(鬼木監督)、「相手陣地でやりたいなって自分自身も思っていたので、そこはもっとやっていければいいかなと思います」(脇坂泰斗)。追加点を取りに畳み掛けに行くのか。それとも、ゲームをコントロールしながら進めていくのか。前半の試合運びをどう捉えるべきか。

■「自分もそれがなければアキを指名していたと思います」(鬼木監督)。興味深かったPK失敗後の光景。動揺を隠せない味方に対して、家長昭博が行っていた振る舞い。

■後半にギアを上げるために。この日の家長昭博のポジショニングと動きから読み解く攻撃の狙いとは?

■「追いつかれるとネガティブな部分もあるが、またここから0-0のつもりで意思統一できた」(脇坂泰斗)。自分たちから崩れないこと。ハーフタイムに指揮官が魔法を「かけなくても」、選手間で立て直すことができた後半の背景を探る。

■「こないだ決めたことで自信を持って打てました」(橘田健人)。左右からじれずに打ち続けたジャブの布石。そして最後に撃ち抜いたのは中央から橘田健人。自分の存在価値を証明したケントの一撃。

■「マルちゃんが前に残っていたのが見えた」(チョン・ソンリョン)。圧巻の3点目。一番遠くを見ていたソンリョンと、一番速かったマルシーニョ。等々力のサポーターが速い選手に沸く理由。

■「それは2017年に優勝したときから、そのマインドがつながっていると思ってます」(ソンリョン)。天皇杯制覇は譲れない。タイトルを取る、タイトル争いをし続けるクラブであるために選手たちが持っているプライド。

全部で約一万千文字の大ボリュームです。

「ゆずれない願い」(天皇杯準決勝・アビスパ福岡戦:4-2)

ではでは。優勝しようぜ。

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