チームに勇気を与えたルーキーの魂と、ベンチの一体感。


先週末はカシマスタジアムに。鹿島アントラーズ戦の取材でした。

相変わらず遠かったー。
鹿島は関東圏では行くのが一番大変なスタジアムですね。夕方キックオフだったので、なんとか日帰りできました。

試合は2-1で逆転勝ち。今シーズンの初勝利となりました。
いやぁ、苦しかった・・・・というか、なんというか。

10人で追いついて、さらにひっくり返してしまう。それもPKのやり直しという展開で・・・まるでジェットコースターに乗っているような展開で、正直、記者席で感情が追いつきませんでしたよ。なんかすげぇものを見た感覚になりました。

やはりカシマスタジアムでは、選手全員が気持ちを出さないと戦えません。そしてルーキーの魂がチームに勇気を与えました。それも、かつて知念慶がつけていた背番号20を今年からつけた山田新がそれを見せてくれました。

ピッチだけではありません。記者席から見ていて印象的だったのが、ベンチに下がった選手も含めた一体感です。PKの場面では、ベンチメンバーが肩を組んで祈っていました。あの一体感はなかなかないと思います。

あの時、すでにベンチに下がっていたメンバーはどんな思いだったのか。

脇坂泰斗はまず10人でも勝ちにいくチームの姿勢を「特に声がけがあるわけではないけど、みんながわかっている」と述べていました。それは目の前にかける1試合の重さを表現するからだと言います。

「自分たちが普通のチームと違うのは、10人になっても勝ちに行く姿勢だと思ってます。そこの意思統一は、特に声がけがあるわけではないけど、みんながわかっている。それは自分たちが長年積み重ねてきた、培ってきた1試合に対する重さを最後まで表現したから。結果的に逆転につながりましたが、そういう姿勢というのは今後シーズンを通してつなげていかないといけないと思ってます」

今年、チームには最強のチャレンジャーとして臨む並々ならぬ思いがあります。それを目撃することができた試合でした。

そんな試合のレビューをたっぷり書いてます。

■「視来くんのところが2対1で、自分がスライドした。自分ももっと寄せないといけなかった。そこは個人的な反省としてあります」(脇坂泰斗)、「失点してしまったけれど、前の選手が決めてくれると思っていたので、これ以上はやられない。同じ形で失点しないように」(大南拓磨)。試合の構図が決まった知念慶からの恩返し弾。残り85分の試合運びに与えた影響は?

■「前節の京都戦の映像を見ても、前から行ってたので来るかなと思ったんですけど、失点したことによってああなってしまった」(山根視来)、「丁寧に、丁寧にやりすぎていた。あとはワンタッチでミスをすることが多かった」(脇坂泰斗)。攻めあぐねた前半の原因。鈴木優磨に消されたジョアン・シミッチと、中盤でのボールロストが増えた意外な理由とは?

■「前がかりになったら、(数的)同数で守ることもある。そこを求められていると感じています」(大南拓磨)、「自分がアカデミー時代から見ていても、数的不利になっても点が取れるチームだと思っていた」(山田新)。山村和也の一発退場。絶体絶命のピンチでも冷静だった選手たち。一体、あの状況で何を思っていたのか。

■「シンは大卒の選手ですけど、1年目の選手があそこで魂を見せてくれたので、みんなが奮い立ったところはあったと思います」(山根視来)、「(佐々木)旭くんの初ゴールもそうだし、宮城天も劇的な初ゴールを(ここで)決めた。自分も劇的なゴールを決めたいイメージはあった」(山田新)。苦しいときは、やはりセットプレー。チームに勇気を与えた、ルーキーによる魂の同点弾。

■「あのゴールが入るかどうかでチームの今後が変わってくる。それを踏まえて蹴ることが大事なのだと思います」(家長昭博)。「あそこで勝ちに行く姿勢というのは、昨年の悔しさだと思います。勝ち点を取りこぼしてきたことが原因で優勝につながらなかった。今年は絶対にしたくない」(脇坂泰斗)。技術だけではなく、気持ちでも鹿島を上回る。苦しんだ末に掴んだ逆転勝利の背景にあった、ベンチの一体感。

ぜひ読んでみてください!!

「だから、偶然じゃない」 (リーグ第2節・鹿島アントラーズ戦:2-1)

ではでは。

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