ワールドカップの個々の試合について、あまりブログでは触れていませんでしたが、今朝の準決勝・ブラジル対ドイツはさすがに触れずにはいられません。
いやはや・・・衝撃的でした。
試合序盤、ブラジルはネイマール不在の影響なのか、わりと左サイドのフッキを使って仕掛けていこうとしていたんですよね。でもフッキはドイツの構える守備網にあっさり掴まってボールを失う場面が散見していたのが、見ていて気になりました。ただその直後、そんなことなんてまったく記憶に残らないぐらい、あれよあれよと失点を重ねていくブラジル代表。
前半で0-5、後半は1-2で合計スコアは1-7。
ハーフタイムには、「そういえばキャプテン翼のワールドユース編で、ブラジル対ドイツの準決勝のスコアが5-0だったなぁ。ドイツではなく、ブラジルの5-0だったけど」なんてことまで思ってました。
サッカーっていうのは残酷なスポーツですね。
例えば将棋の決着は、自ら「負けました」と相手に告げて、敗戦を認める「投了」というルールがあります。野球にもあまりにも大差がつくと、途中でコールドゲームになります。しかしサッカーには、投了もなければコールド負けもありません。どんなに大差がつこうともギブアップできず、90分を過ごさなくてはなりません。
最後の最後で1点を返したとはいえ、終盤までは0-7。スタジアム全体を埋め尽くし、試合前には国歌斉唱を大合唱していたブラジルサポーターが、終盤はドイツのパス回しに「オーレ!」の大合唱をしていました。後半は、単なる拷問だったのではないでしょうか。
ただ変な言い方かもしれませんが、「0-5の大差がついたのが前半でよかったのかもしれないなぁ・・」なんてことまで、試合中に思ってしまいました。前半にこれだけ歴史的な大差がついたことで、多くの人がハーフタイムと後半の45分間をこの現実を受け入れる時間として使えたからです。
テレビでは前半に0-4になった時点で泣き出すサポーターの姿が映っていました。もしこれが前半1-2で、後半に0-5という逆の展開でタイムアップを迎えたとしたら・・・国民のショックもあまりに大き過ぎたことでしょう。少なくとも前半で絶望的な点差がついたことで、後半45分が「勝つか負けるか」ではなく、「負けを受ける覚悟を決める」といいますか、負けを受け入れて心を落ち着かせる時間にもなったのではないのかな、なんてことまで考えてしまいました。
自国開催でのセレソンに選出されるという、これ以上無いであろう名誉なメンバーとなった今大会のブラジル代表。しかし、まさか自身のサッカー人生において、もっとも屈辱的な時間をピッチで過ごすことになろうとは・・・。
ただ日本人の僕でさえ、ブラジルびいきではない僕でさえ、この大敗をどう折り合いをつければよいのか、いまだによくわからないぐらいです。よくわからないなりに、とりあえずブログにつづってみました。